クレフ博士(SCP Foundation)

登録日:2016/12/12 Mon 00:41:09
更新日:2024/12/30 Mon 21:56:27
所要時間:約 13 分で読めます





GOCの名の下で動く時、私の仕事は超越者の終了だった……君のような、意思で現実を捻じ曲げ、変更できるような現実歪曲者を、私は99人終了してきた。

――そして、僕が100人目?(笑い)

たぶん、と最初に言っておこう。



アルト・クレフ博士(本名A█████ H████ C███)はシェアード・ワールド『SCP Foundation』に登場する博士の一人である。

いつもウクレレを片手にうろつく財団問題児3人衆の1人なのに、セキュリティクリアランスレベルは4とかなり高い。

SCP Foundationの特性上、以下の内容には数多くの著者のヘッドカノンが加わるので矛盾があっても流すことを推奨する。


概要

人事ファイルには「アルト・クレフ」となっているが、実際の署名には「アルト記号」の横に「Clef」。
正式な財団書類にこんなマークを書いてはいけないのだが、クレフ博士が署名する際のみ認められている。つまりアルト部分は本名ではない可能性が非常に高い。

タランチュラの被り物を被った写真が映っている*1が、どういうわけか既知の如何なる手段では正確に撮影できないとの事で、何かその場に無い物が映り込んだり、ちゃんと映らなかったりするようだ。
できないのは「撮影」で、肉眼による視認は普通にできるし、何らかの作戦時に(偶然)撮影されたケースもあるようだが、機密に差し障るらしく詳細は伏せられている。

なんでも「鼻は大きく、チェシャ猫のようなニヤニヤ笑いを浮かべて、1つの緑の目1つの青い目1つの榛(はしばみ)色の目を持っている(要約)」という。………………ん?

その「技術」を多くの財団職員から非常に尊敬されているが、「ウクレレをどこでもかき鳴らし、鼻に微量のシナモンロールをつけてセキュリティエリア内を歩きまわる」奇妙で迷惑な習慣のせいで「人間」としては関わり合いたくない存在。本部の博士でお近づきになりたい人物は珍しいが。
一方のクレフ博士も他の職員とはあまり馬が合わず、体格的にはそこまで強くないだろう博士のくせに何故かエージェント顔負けの戦闘技術をほこり、ジェラルド博士に至っては殺害したいとすら考え、詳細は後述するとしてコンドラキ博士とやりあっている。…あっちも博士なのにエージェント顔負けなんだよなあ。
あのクソトカゲのと対峙したことすらあるが、どういうわけだが、あのクソトカゲはクレフ博士とにらみ合っただけで一切の攻撃をしなかった。

だがジェラルド博士を殺すためにオフィスを訪れたのに気まぐれで助けたこと*2や、先述のコンドラキ博士とは割と仲が良い。

そのコンドラキ博士と仲良くなったのは「殺し合いの末財団に多大な被害をもたらした」末に共同でSCP-531-Dを終了したという『頭おかしいんじゃねえのか』としか言いようがない経緯だが、まあ財団だからしょうがない



来歴

クレフ博士は元々大学の生物学部門にいたようだが、

"人の精液の███████████ ██ ██████████████への使用について"
"実験室と野外においての人間の女性の乳首の感度の比較、気付いている被験者と気付いていない被験者について"

という卑猥過ぎる論文を書いて追放。何してんだこの人。
しかもその論文が既知のオブジェクトと似た特性に言及していたため、あくまで調査が目的で接触した財団の女性エージェントを何らかの方法で説得して仕事を受けるようになり、SCiPの終了自体には失敗したが財団の防御を突破するなどの驚異的な特徴を見せる。
説得の手段は謎だが、全ての女性に対する本能的恐怖を煽る卑猥な人格の持ち主であるらしい。怖い。

技術に関してはSCP-447(緑のスライム)を「死体に近づけない」ことを見つけ出したことで評価され、死ぬときにはO5に承認された「自らの死体をSCP-1543-J*3で発射してくれ」という珍妙な遺言で尊敬を集めたようだ。*4*5

ただし最期には他にもいくつかのパターンがある。
おそらく『やりかけの仕事』のほうがメジャーだろうが、『やりかけの仕事』もまたDrClef氏の著作ではないので、今後も新たなクレフ博士の死が描かれるだろうと思われる。

『ウクレレマン』

上述の戦闘力や、若干太っていて体調も優れていない状態であるにもかかわらず、テレキル合金製の剣(SCP-1023-ARC)でコンドラキ博士とやりあった(たぶん勝った)こと、ウクレレという特徴により、世界オカルト連合「ウクレレマン」との関係が疑われた。
このウクレレマンに関わるGOCの文書によれば、99体現実改変者を殺害し、最低でも一体神格存在を破壊しているなどのぶっ飛んだ業績を持っているようである。

………というかクレフ博士はコンドラキ博士に「お前GOCにいたよな?」って言われて否定せず、もっと言えばSCP-531-Dに自身がウクレレマンであることを明かしているので別にウクレレマン=自分であることを隠す気はないようだ。

こんな傍迷惑な男がどうして財団から追放されないのか不思議にもなるが、やはり技術と「こんな危険な男を敵に回したくない」という心理によるものだろう。

『もうひとりの』クレフ(チャウダークレフ)

チャウダークレフはSCP-732(熱狂創作病)の影響を受けて元々の人事ファイルが偉いことになってしまったときに登場したクレフ博士である。(…といっても、Taleの中に作中Taleという入れ子状だが。)

ちなみにこの「チャウダークレフ」のTaleを書いたのがよりによってサイトメンバー・DrClef氏。………元ネタの人が自分で自分をネタにしているのである。いいのかチャウダーで。

やたら女性の扱いが上手く、レイプ魔をチャウダーで退治し、やたら女性の扱いが上手く、SCP-682を銃撃でぶっ殺し、財団全SCiPの収容に成功し、やたら女性の扱いが上手く、ゾンビと銃撃をし、宇宙船になって宇宙人と交戦し、やたら女性の扱いが上手い(もちろんセ○クスする)という似ても似つかないキャラ。

熱狂創作病が実際のクレフ博士にも多少の影響したらしく、『プロトコルGATTAI』*6では

「チャウダー・レンジャー『クレフ』:正義をお届けしにきました……熱ッ!」

と決め台詞を決めた。…こぼしてんじゃねえよ。


交遊関係

悪友・コンドラキ

…悪友としか言いようがない。

クレフ博士がSCP-239終了を提案しようとしたせいでコンドラキ博士が立ち向かった『事件239 B クレフ-コンドラキ』がある。
インタビュー記録と監視記録、そしてクレフ博士の個人記録を集めたものなので結構読みにくいが、この時点では交戦するコンドラキ博士に対して「殺したくないんだ!」と言いながらも*7ものすごい嫌悪感を示し、

なぜこんなことをするんだ?今は彼女のために動いているっていうのか?彼女が添い寝してしゃぶってくれるとでも言ってたのか?それでペットをやってるわけだ。それとも本当に彼女が子供に見えるというそれだけの理由でやってるのか?お前の糞忌々しい遺伝子には子供は愛され守られるべきだと1万回焼き込まれてるとでも言うのか?だが、そいつは子供じゃないコニー。それはモンスターだ。しかも最悪の種類のヤツだ。日常に潜み、自分を愛するように仕向け、それからお前を屠殺する、そういう生き物だ。

と、ボロクソに扱き下ろしている。ってか幼女なのにセックスジョーク挟むあたりが実にクレフ博士らしい。

その後SCP-239が放った『魔法』で気絶。
殺し合いをしていたコンドラキ博士が救出(「クレフ博士を殺す気はなかった」のは事実なんだろう)し、ギアーズ博士がSCP-239を無力化させ(寝かせ)、一件は収束した。

なお途中でクロウ教授がSCP-244-ARC(エッグウォーカー)でSCP-122-D(大型犬)をぶっ殺したり、
ブライト博士がこの非常事態下にわざわざSCiPを2つも持ち込んで、
よりにもよってクレフ博士にイタズラを仕掛けて射殺されたりといろいろ物語が動いている。なにしてんのブライト


事件239の余談とクレフ博士の正体

この24時間後、コンドラキ博士によるクレフ博士のインタビューで『今度約束を破ったらおっかないクレフ博士が悪い魔女におしおきしにくるからな!』と脅したのが発端とわかる。
「おしおき」の意味を勘違いしたかわいそうな小さな魔女は、自分を地獄に落としにやってくると思い込み、その通りに現実改変してしまった……というものだった。

が、コンドラキ博士は納得しなかった。
クレフ博士がそんな単純な大ポカをやらかすとは信じなかった。
何かの目的があってわざとやったんじゃないかと問い詰めた。

激昂するコンドラキに向かってクレフは、ローリングストーンズのある歌のワンフレーズを口ずさむ。



"Pleased to meet you,(会えて嬉しいよ。) hope you guessed my name.(私の名前は知ってるだろう)"


歌のタイトルは"Sympathy For The Devil(悪魔を憐れむ歌)"。
この歌は『ある男』が自分の所業を聞き手に語りかけ、そしての男が誰かを聞き手は察するのである。



クレフ博士は"Father of Lies(嘘の父)"と呼ばれるほど嘘ばかりつく。

女たちはクレフ博士を嫌っている。 
リンゴの木のことをまだ忘れてないから。

なら239とは?
クレフ博士は"アルファでありオメガ(偉大なる"I AM")"だと答える。

なぜ顕現したのかはわからないが、彼女は昏睡状態。
すなわち、天の国は空っぽであり、クレフの配下がいつでも攻撃できる状況にある…………


+ コンドラキ「My god…」
はい、ここでネタばらし。


クレフ「マジかよ! お前本当にこんな事信じたのか?本当に?」



壮大なでまかせにブチ切れたコンドラキをさらに煽る



クレフ「待て、ここからが本当に大事な部分なんだコンドラキ…もしそれも嘘だとしたらどうする?



もし嘘というのも嘘だとしたら。
本当にクレフの部下達が天の国をすでに侵略していたら。
もし死後に向かう先がすでにクレフ博士の支配下に置かれていたとしたら。
死後のコンドラキを苦しめる準備を着々と進めていたら。



クレフ「お前がその考えを振り払う事は決して出来ないぞ!その考えは頭の片隅にずっと残る!
しつこく、しつこく、何度でもお前を揺さぶる。終わらない螺旋を描いてずっとグルグル回るんだ…」



この後、クレフ博士は偶然に椅子から滑り落ち、机の角に頭を9回叩きつけて首を折る羽目に。
首から下が麻痺して集中治療室行きになったが、この件で責任が問われることは無かった。

殺しあったり煽られたりボッコボコにされたり本当にこの2人は……



その後、クレフ博士は意志の力で宇宙に力を与えるとかいうSCP-531-D(ドリーマー)を終了する任務についた。*8
その際にクレフ博士はコンドラキ博士に彼自身の『殺し屋としての』腕前を見込んで協力を求め、それ以後、どうやら仲良くなったようだ。なんで互いに殺しあっておいて仲良くなれるんだよ…


宿敵・ブライト

信頼できる管理者*9なしに面会が赦されなかったり*10メアリー・スー状態の研究者がクソトカゲに喰われるのを一緒に笑って見ていたり*11、『プロトコルGATTAI』では親指を立てて同意を示しているので、互いに優秀な研究者として協力関係だった可能性はある。

一番最後のTaleはブライト以外財団職員全員(文字通り全員)キャラ崩壊していて、中盤からブライト博士のキャラも崩壊するので正確に仲を類推することはできないが。*12

Tale『やりかけの仕事』ではSCP-963………つまりブライト博士の『本体』が様々な存在の精神と融合してしまっていることをグラス博士によって指摘され、その終了をクレフ博士とコンドラキ博士に託された。

ただしおえらいさんになったブライト博士は危険人物な二人を警戒し、みんな『ブライト博士』な衛兵を抱えて嵌め殺そうとする。

ブライト博士は女性の体を乗っ取って『ロア博士』を名乗り、SCP-239をちゃんとクレフ博士の手で終了させて「やりとげた」際に発砲。
ブライト博士の「やりかけの仕事」はクレフ博士とコンドラキ博士が永遠にやりかけにした。詳しくはまあ…taleを読むべきだろう。


追記・修正はクレフ博士と殺し合いながらお願いします。


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最終更新:2024年12月30日 21:56

*1 現在は権利問題が指摘されたため削除済み

*2 ジェラルド博士はネクタイをシュレッダーに挟まれて死にかけていたので、クレフ博士が殺しに来なかったら死んでいた

*3 危険な物品を太陽に打ち込んで破壊するジョークオブジェクトで、これで太陽に打ち出されたSCiPは財団が所蔵する博物館にレプリカが展示されることになる。つまり、クレフ博士は永遠に財団の記憶に残り続ける。

*4 Tale『ぴったりの最期』

*5 「葬儀に参列しないとクレフに祟られる」と思った職員にはいいカッコをしたいだけだと酷い言われようをする

*6 現在は原語、翻訳版共に削除済み

*7 コンドラキ博士は(直接自分でやったわけではないが)前科持ちだしクレフ博士に至ってはこの事件で

*8 翻訳Wikiでは大御所のPair of Ducks氏(サイモン・グラス博士)になっているが、恐らく移設した人であり、SCP-531-Dを建てた人はコミュニティを追放されたと思われる

*9 コンドラキ博士は相応しくないとされている

*10 tale『ブライト博士の財団でしてはいけないこと』

*11 AdminBright氏のTale『メアリー・スーその人』など

*12 詳細は明かされないが、恐らく「人間を中心に」「日本のロボットアニメ風になる」というミーム汚染を含む改変が世界規模で進行したのが原因。ブライト博士が当初影響を受けていなかったのはお馴染みの猿の姿だったと推測される。