メガシンカ

登録日:2014/04/20 Sun 16:59:08
更新日:2024/10/07 Mon 21:01:54
所要時間:約 10 分で読めます




メガシンカとは『ポケットモンスター X・Y』から追加されたポケモンの新たな進化形態。



◆概要


メディアではしばしば進化を超える進化」と称される。
2013年8月9日の夜に、公式サイト上で発表された(ただしコロコロコミックのフライングゲットなどで9日の未明で既に情報はネット内で流れていた)。

ポケモンはレベル上げアイテム使用、通信交換、その他様々な方法で進化をするが、
種族ごとに進化する回数は決まっており、最大でも

「たね」または「ベイビィ」

一段目

二段目まで。

分岐含めても最大二段しか進化できない。
そして従来、最終形態まで進化したポケモンはそれ以上進化することはなかった。

だがメガシンカは「進化の限度を突破した更なる進化形態」とされ、もう一段階進化することが出来る。
なおそれはバトル中のみで、身体は多少ながら変化し、強大なパワーを得るものの、バトル後は元の姿に戻る。
どちらかというとフォルムチェンジに近く、デジモンアニメシリーズにおける成熟期以上の進化やこれあれのようなものである。
メガシンカしたポケモンは「メガ○○」と呼ばれる。

メガシンカに似たような強化形態も同時期からちょこちょこ登場しており、ORASから登場した「ゲンシカイキ」も、メガシンカと似て非なる進化ではあるが概要はほぼ同じで、そちらは「ゲンシ○○」と呼ばれる。
そこ、退化したとか言わない。

SMでは特別な個体のゲッコウガが特性「きずなへんげ」により、メガシンカに酷似した強化形態「サトシゲッコウガ」に変化する。
発動条件に癖があるが強化幅はメガシンカを越えており、道具が固定されないメリットがある。

USUMで登場したネクロズマのウルトラバーストはメガシンカとZワザを融合させたような強化形態。

剣盾ではZワザ共々廃止となり、以降の本編シリーズでは現状再登場していない。
ただ、世界観としてはカロスとホウエン以外の地方にキーストーンがないというだけなので、同時期のアニメや他のゲームなどではコルニを始めとするメガシンカ使いがこれまで通り普通にメガシンカを使用している。
ポケモンHOMEの図鑑でもメガシンカした姿は普通に見ることができるようになっており、なかったことにされた訳ではない。

下記の『メガシンカポケモン一覧』を見てもらえば分かる様に、
第六世代初出のシステムでありながら第六世代の新ポケモンでメガシンカできるのは幻のポケモンであるディアンシーだけである。
そのため主人公の手持ちを第六世代の新ポケモンのみで縛ったXYのアニメでは、主人公なのにメガシンカを使用する事は出来ず(類似現象である「きずなへんげ」を使用)
逆に主人公の手持ちをメガシンカポケモンのみにしたポケスペでは主人公の手持ちで新ポケモンはカロス御三家のみになってしまい、それ以外は旧世代のポケモンと言う事態になっている。


◆メガシンカの条件


1.キーストーンがはまったメガシンカツールを手に入れる。

メガシンカするには、キーストーンという石をトレーナーが持つ必要がある。
重要なのはキーストーンであるため、それさえついてさえいればツールの形状がペンダント型だろうが、アンクレット型だろうが、性能は変わらない。
XYではキーストーンがはまった腕輪「メガリング」、ORASでは「メガバングル」を入手できる。
他トレーナーはそれぞれ自分のファッションに合ったアクセサリーにキーストーンをはめている。*1
SMではZリングに装着された。


2.各ポケモンに対応したメガストーンを持たせる。

メガシンカするには、メガストーンという石をポケモンが持つ必要がある。
メガストーンはメガシンカするポケモンの数だけ存在し、ポケモンの種族名+ナイトと名前がついている。
例えばルカリオなら「ルカリオナイト」。
サーナイト「!?」

ちなみに英語で鉱石の接尾辞は「-ite」であり、実際に英語でメガストーンの接尾辞は「-ite」になっている。
日本語の接尾辞は「ナイト」なので英文法には従っていないが、そこらへんは分かりやすさ優先なのだろう。

マップ上の色んな所に無造作に落ちていたり、条件を満たすとNPCから貰えたりする。

唯一レックウザだけは、メガストーンと同じ性質の隕石を体内に持っているため、特定の技さえ覚えていれば何も持たせずともメガシンカできる。
また、ゲンシカイキに必要なのは別のアイテムでありメガストーンは必要ない。


3.二つの石を共鳴させる。

上記の条件が揃うと戦闘画面の技欄の下方にメガシンカコマンドが現れ、選択するとメガシンカできる。
設定上は、石を共鳴させるにはポケモンとトレーナーとの強い絆が必要とされる(後述)。
ただしこれはなつき度やなかよし度が高くないとダメというわけではなく、捕まえてすぐのポケモンや貰ったポケモン、借りたポケモンでもその場でメガシンカは出来る。


ピカブイでは持ち物の概念が存在しないためメガストーンを所持するだけで発動できる。リザードンのように複数存在するものは自由に選択できる仕様になっている。


◆メガシンカのシステム


  • 全てのポケモンでは無く一部のポケモンのみ
  • バトル中に任意で発動できる。
  • メガシンカしたらバトル終了まで元に戻れない。交代させてもメガシンカしたまま。
  • メガストーンは持ち物扱いのため他のアイテムを持たせることは出来ない
  • レックウザは持ち物なしでメガシンカできるが、Zワザと両立させることはできず、Zクリスタルがあるとメガシンカが使えなくなる。
  • 画面上ではポケモンの名前は変化せず、横にメガシンカしたことを示す特別なマークが表示される。
  • バトル中にメガシンカできるポケモンは一匹だけで一回のみ。ただしゲンシカイキやウルトラバーストはメガシンカではないので、メガシンカと両立することができる。
  • メガシンカの種族値の配分は各メガシンカ毎に変わるが、基本種族値はメガシンカ前の種族値+100となっている(ただしHPは共通して上がらない)。
  • 一部を除き、特性が変化する
  • 少数だがタイプが変化する(ボスゴドラは単はがねタイプになる、ギャラドス/飛行から水/になる等)
  • トリック」「すりかえ」「はたきおとす」「どろぼう」等で奪ったり消失させることはできない。
  • 「ぶきよう」「マジックルーム」等の効果を受けずにメガシンカできる。


◆メガシンカポケモン一覧




ORASより追加

ラティオスナイト・ラティアスナイトを除き、ORASで初登場したメガシンカポケモンのメガストーンはデータのないXYに通信交換で送れず、同様にXYとORAS間の通信対戦で使用することもできない。



※ゲンシカイキポケモン一覧

ORASの追加メガシンカ組同様、XYとの通信対戦では使用不可。


※きずなへんげ


※ウルトラバースト

SMとの通信対戦では使用不可。



◆メガシンカのメリット


  • 能力値の上昇
ステータス上昇で攻撃や防御や素早さが上がるため、今まで先制出来なかったポケモンに先制できたり、高火力で叩き込む事が可能(ただし第六世代ではメガシンカしたターンのみメガシンカ前の素早さが適用される)
なかには爆発的な伸びを見せる能力を擁するものもおり、伝説幻のポケモンにも引けをとらない強さになる。

  • 強力な特性の獲得
特性が「ちからもち」に変化することで攻撃力が急上昇するクチート、特性が「おやこあい」になることで火力だけでなく追加効果を十二分に活かせるようになるガルーラ等、
メガシンカすることで強力な特性を得るものもいる。
また天候特性は登場、交代時の後にメガシンカが行われて天候特性が発動する関係でかなり有利。

  • 戦略の幅が広がる
例えばリザードンはより強力なタイプと特性を持つ物理アタッカーになれるX、晴れパの始動役兼カイオーガ並の特殊アタッカーになれるYの2種類のメガシンカ形態を持ち、カイロスは特性スカイスキンでノーマル技がひこう技になり「でんこうせっか」も「ふいうち」並みの威力になるなどとより戦術が広がる。
また、ギャラドスクチートなどはメガシンカ元が繰り出した際に発動する特性を持つ為、メガシンカ時に新たに得る特性と合わせて実質二つの特性を持つ、なんて事もある。

  • 対応したポケモンに持たせたメガストーンは特定の技によって持ち主を変更することは出来ない。
トリックなどの道具を奪う技を無効化できる、道具を強制的に無くすはたきおとすを受けても1.5倍ダメージを食らわないなどの長所がある。
特にメガネトリック型には有効。


◆メガシンカのデメリット


  • 持ち物がメガストーン固定
そのため構成がバレてしまう。他の型がメジャーでないポケモンだと尚更である。
きあいのタスキ」や半減実こだわり系等の強力な装備も使用出来ない。
ポケモンにもよるが単純にメガシンカするよりも「いのちのたま」などを持たせた方が火力が上回る場合もある。
ただし特定の技を使うことでメガシンカするレックウザはこの縛りに含まれない(伝説ポケモンなので出られるバトルは限られているが)。

  • 登場時はメガシンカ前
交代で相手の攻撃を受けるために出す時に時折響く。メガシンカ前はステータスが低いため、メガシンカ後よりダメージが増えやすい。第六世代では素早さ判定がメガシンカ前の状態で計算されるのも痛かった。

  • 状態異常に弱い
状態異常対策の木の実を持たせることが出来ない。
メガハッサムやガルーラなどの物理アタッカーはやけどには要注意。
逆に言えばメガフシギバナなどは状態異常に耐性を持つ事からより高い評価を得ている。

  • 一部のステータスが下がる
ユキノオーガブリアスなどは他の能力値は大きく上がるが、素早さが下がるなど一部のポケモンは元々強い事などからステータスが下がる事がある。
第七世代から仕様変更により素早さダウンがさらに大きなデメリットと化した。

  • タイプが変わる(耐性が変わる・弱点が増える)
リザードンはXの場合飛行からドラゴンタイプに代わる為ドラゴン・地面、ギャラドスはひこうタイプからあくタイプに変わる為フェアリー・格闘・草、
デンリュウの場合もドラゴンタイプが付くためこおりタイプ、ドラゴンタイプ、フェアリータイプがそれぞれ効果抜群となってしまう為注意が必要。
その為、場合によってはメガシンカ前と耐性を使い分けた戦い方をする人も。

なお数少ないがタイプ変動で攻撃面の影響を受けるポケモンも居る。
ボスゴドラがこれに当たる(メガリザXやギャラドスは対戦で有用な物理ひこう技を持って無いので除外する)。
ボスゴドラに関してははがね・いわタイプから単はがねタイプに変動するため、メガシンカすると通常ではタイプ一致で主力技として採用されやすい「ストーンエッジ」や「もろはのずつき」が一致技にならなくなるため、
ステータス上の攻撃面は上昇するものの、それらの技を主力と捉えた技構成では火力は実質的に低下してしまうことになる。

  • 特性が変わる
ポケモンにもよるが特性が変わる事により使い勝手が大きく変わるポケモンも居る。
例えば第六世代のゲンガーは特性のふゆうで本来はじめん技を無効できたが、メガシンカ時の特性がかげふみになるためじめん技を受けてしまう。ギャラドスいかくからかたやぶりに変わる為、サイクル戦で強力ないかくが使えない。
カイロスはかたやぶりからスカイスキンに代わる為特性貫通のハサミギロチンやじしんが使えない等のメガシンカ前と後によって戦法に大きく違いが出てくる。
これも上記と同じ様に使い分けた戦い方をする人も居る。
(ガルーラの場合、元の特性であるきもったまを生かしゴーストタイプを相手にダメージを積むなど。)

  • 1バトルに1匹のみ
1バトル1匹の制約はパーティ構築にも大きく関わって来る。もし2匹以上メガストーン持ちを1バトルで採用してしまうと、メガシンカしなかったポケモンは実質道具無しのハンデを負って戦うことになる。
また現在通信対戦ではお互いの手持ちを見せ合う→選出するスタイルが主流なので「メガシンカがメジャーなポケモン」が2匹以上手持ちにいた場合、「それらのポケモン同時に選ばれないな」など、ある程度組み合わせが読まれてしまう。
一応、それを利用したメガシンカ偽装パーティもできないことも無い。

余談だが、「へんしん」「かわりもの」でもちゃんとメガシンカしたポケモンに変身できる。この場合は持ち物を自由に設定できる強みがあり、特にメタモンはHPは低いものの、後出しでかなりの有利を取れる。伝説幻解禁戦ではミュウで「へんしん」するのも戦法の一つ。


◆アニメでのメガシンカ


全世界初出のメガポケモンはBWシリーズの劇場版『神速のゲノセクト ミュウツー覚醒』で登場したメガミュウツーYだった。
ただし当時は肝心のメガシンカシステムの情報自体が未公開だったため、この形態は「覚醒したミュウツー」などといった便宜上の名称で呼ばれていたし、自分の意思で勝手に変化していた。
スタッフ同士で打ち合わせとか無かったのだろうか…

次のXYシリーズからは原作の設定がちゃんと織り込まれ、様々なところでメガポケモンが登場している。
第2話ではメガバシャーモが華やかに開幕を飾り、カルネ登場時やコルニ戦前には設定掘り下げが行われた。
劇場版『破壊の繭とディアンシー』では意外な形でキーストーンが登場し、メガディアンシーへのメガシンカに成功している。

また、2014年4月以降はメガシンカを軸にした特別編『最強メガシンカ』シリーズが不定期に放送されている。
主人公のアランはメガリザードンXを使用して全てのメガポケモンを打ち倒すことを目標に掲げている。
Act.IIでダイゴが使用した色違いメタグロスはORASでの色違いダンバル配信と連動しており、この個体を手持ちに加えてORASを進めているとダイゴがアランらしき人物について言及する。

XYシリーズ直前の特別編『ポケットモンスター THE ORIGIN』ではリザードンがメガリザードンXになりミュウツーと激闘を繰り広げた。

アニメXY(XY&Z)では中盤から本編にもアランがちょくちょく登場し、やはりメガリザードンXを使ってきずな変化の能力を持ったサトシのゲッコウガと度々バトルしており、最終的にはカロスリーグ決勝にてサトシゲッコウガに辛勝した。
他にもショウタが同大会四回戦ティエルノ戦、準決勝サトシ戦にてジュカインをメガシンカさせている。

ポケットモンスター サン&ムーンでは、カントー地方への課外授業にて超久々に再登場したタケシカスミがまさかのメガシンカを使用。
タケシはメガハガネール、カスミはメガギャラドスを使っている。
メガハガネールはカキバクガメスZワザ「ダイナミックフルフレイム」を食らってもピンピンしてるほどの耐久力を持っており完勝、メガギャラドスはサトシのピカチュウに雨を駆使した戦法で翻弄しており、やはり強力な難敵として活躍した。


ポケットモンスターSPECIALでのメガシンカ


こちらでも使い手は非常に限定されている。
第1213章にて語られた設定はゲームに準じており、流星の民がメガシンカを初めて使い、そこからの分派がカロスにてメガシンカを継承する一族を興した。
カロスにてメガシンカを継承してきた一族、即ちコルニの一族は厳しい戒律と訓練の元継承を行ってきたが、その力を巡って争いが起きた歴史もあり、その秘密は一族によって堅く守られていた。
秘密主義の結果として12章の頃には、仮にもチャンピオンがメガシンカを使っているにもかかわらず、地元シャラシティですらマスタータワーの存在意義を知られていないという、中々に厳しい事態にもなっている。
そしてコンコンブルがすぐ渡す必要があると直感的に感じた、才覚ある一人の少年にメガリングを渡したことが、12章にて物語の発端となった。
一方で、コンコンブルはダイゴに技術的継承のみを可能にする資格を与えていた。
コンコンブルの弟子は計17人(コルニ、グリーン、ダイゴ、カルネ含む)いるようだが…。

戦闘においては、「対応するメガストーンは必ず持っている必要がある」「一つのキーストーンで発動できるのは一回のみ」「ポケモン同士での戦いでなければ発動しない」など、ゲームに忠実である。

なお、メガシンカするときの擬音は「めがっ」というなんとも言い難いものである。
ただ、本シリーズにおける進化の擬音は昔から「めきめき…」「めきっ」であるため、それをうまくメガシンカ版に落とし込んでいると言える。


◆スマブラでのメガシンカ


スマブラfor』で初登場。
ルカリオリザードンといった参戦ポケモン達に最後の切りふだとして搭載された。

スマブラSPでは、変身系最後のきりふだが撤廃されたため、演出が変わった。
ルカリオスマブラX時の最後のきりふだである「はどうのあらし」を撃つ際にメガシンカするようになった。一方でリザードンはポケモントレーナーの手持ちに戻ったのに応じて最後のきりふだも「さんみいったい」になり、メガシンカはしない。


◆カードゲームでのメガシンカ


ポケモンカードゲームXYにて、ゲーム同様メガシンカ(カードゲームではM進化と表記)が導入される。
EXポケモンからのM進化により「M(ポケモン名)EX」となる。ゲンシカイキも同じ処理。
なお、こちらはM進化・ゲンシカイキしたときその場でターンを終了する。ただし、そのポケモンに対応した「ソウルリンク」というポケモンのどうぐ(例・バンギラスソウルリンク)をつけていれば、ターンは終了しない。


◆ポケモンGOでのメガシンカ


2020年6月のPokemon Presentsにおいて、メガシンカが年内実装予定であるとされ、同年8月に実装。
実装直後時点ではカントー御三家とスピアーがメガシンカ可能となり、以降も順次追加されている。

メガシンカさせることによる恩恵は以下の通り。
  • 種族値(CP)が大幅に強化される。
    • 原作通り。
      多くのポケモンが伝説のポケモンや600族並かそれ以上のCPを得ることが可能。
      メガリザードンYやメガギャラドスなど、ケッキング*2レジギガス*3のようなデメリット組をも上回る高CP値を手にするポケモンもいる。
  • レイドバトルで繰り出した際、メガシンカしたポケモンと同じタイプの技が強化される。味方全体に効果がある。
    • 「手持ちにいる時」ではなく「バトルに出している時のみ」が条件なので、
      味方がメガシンカポケモンを繰り出したのを確認したら自分もボーナスを受けられるポケモンを繰り出せるとよい。

ポケGOにおいてはメガストーンやキーストーンは存在せず
「メガエナジー」というものを一定量用いてメガシンカさせることができる。
カイオーガグラードンは「ゲンシエナジー」によるゲンシカイキだが、名称以外の仕様は同じ。
これについては、本作には持ち物の概念がないことや、
キーストーンツールの装備を強制してしまうとそれまでのファッションが崩れかねないといった問題があるため、仕方のない部分ではある。
なお、リサーチ報酬やショップ購入で「GOメガバングル」は入手できるため、原作通りツールを装備したい人はそちらで。
メガエナジーは「メガレイド」と呼ばれる特殊なレイドバトルに勝利することで入手可能で、一度メガシンカしたことのあるポケモンは2回目以降は少ないメガエナジー消費でメガシンカすることが可能になる。
エナジーの消費量は、大体のポケモンは初回200で、一部の入手容易なポケモンは100だが、
ラティ兄妹やガブリアスなどの特に強力なポケモンは300、カイオーガ、グラードン、レックウザは400にもなる。
ちなみにレックウザは更に、専用アイテムの「いんせき」による「ガリョウテンセイ」の習得も必須。

ポケGOには特殊なコスチュームのポケモンも存在するが、それらのポケモンも見た目は変わらないもののメガシンカは可能。
ただし、コピーポケモンのフシギバナ/リザードン/カメックスとシャドウポケモンは不可能
前者はクローン個体のため通常とは体の仕組みなどが異なるという事情が推測される。
後者は、メガシンカの重要なファクターである絆が通じないためだろう。

……というような形で、多くのユーザーに期待されていたメガシンカが実装されたのだが、当初のメガシンカははっきり言って恐ろしく使い勝手が悪かった。
まず根本的な問題として、メガエナジーの入手手段が「メガレイド」の勝利報酬のみという点であった。
メガレイドの難易度は伝説レイドと同等の難易度5に設定されているため、一度エナジーを入手するだけでも一苦労。
スピードボーナス等の補正によって前後するが、当時、一度目のメガシンカを達成するためには少なくとも4回以上のメガレイドをこなす必要があった。
確かにメガシンカしたポケモン達のCPの向上具合は目を見張るものがあるが、逆に言うと一時的に自分のポケモンを強化するためだけにレイドパスを消費して何度も高難易度のレイドバトルをやらなくてはいけないわけで
そんな有様でありながら、苦労してメガシンカを果たしても維持できるのはたったの4時間。有効活用できる場面は非常に限られる。
せめてメガレイド自体の報酬が良ければ別だったのだがメガエナジーそのものがメイン報酬のレイドだったためそれ以外はしょっぱく、ふしぎなアメすら配られることはなかった。
結果として、鳴り物入りで実装されたメガレイドは早々と過疎化してしまったのだが、過疎になればなるほどメガレイドがやりづらくなり、更にメガエナジーを入手するのが困難になる悪循環に陥ることに。
更にメガレイドのシステム上「メガレイドで出現しなくなったポケモンのエナジーの獲得手段がほぼ無くなってしまう。」という問題があり、仕様的に回数も期限もガッツリ制限されている状況だった。
確かに原作通りに、何の消費もなく自由にメガシンカが出来てしまうと、本作の仕様上、使用ポケモンの偏りがさらに悪化してしまうという弊害はあったのだが、それを踏まえた上でもあまりにもハードルが高すぎた――

流石にこの不満の声は運営にも届いたのか、実装から間もない頃に維持時間を倍の8時間に増加、そして

  • 2回目以降のメガエナジー必要量を1/4から1/5とさらに低下させる
  • メガレイドで入手できるメガエナジー量が底上げ。一度のレイドバトルで最低50、最大90入手可能。
  • 一度メガシンカしたポケモンを相棒として連れ歩くと1kmごとにメガエナジーを5入手できる。
  • メガエナジーそのものが報酬のリサーチが実装される
  • メガシンカしたポケモンと同じタイプのポケモンを捕まえた時に入手できるアメが1個増える。

と、仕様を追加。
時間こそかかるが、マメにリサーチを達成していけばメガレイドをこなさなくともメガシンカが可能となり、相棒として連れ歩けば複数回のメガシンカをこなすことも容易となった。
多大なメリットがあるとまでは言い難いものの、実装当初の問題は概ね解決できたため、メガシンカをこなすユーザーも一定数現れるようにはなった。
また、一時的な戦力増強以外にも、アメの入手量が1増加という明確なメリットも産まれた。
コミュニティデイ等のイベントで同タイプをメガシンカさせれば美味しい。

ここまででも「趣味の範囲」でメガシンカをする分には、それなりに満足できる範囲の物ではあったのだが、2022年5月に更に仕様変更が行われる。

  • メガレイドで入手できるメガエナジー量が底上げ。一度のレイドバトルで最低150、最大225入手可能。
  • メガレイドの難易度を伝説のポケモン相当であるレイドレベル5からレベル4に引き下げ。二重弱点持ちのボスなら高レベルトレーナー2人でも撃破可能に。
  • メガシンカにクールタイムが設定され、2度目以降必要メガエナジーが減少するのは同じだが、時間経過ごとにさらに必要メガエナジーが減少していき、最終的には無消費でメガシンカが可能となる。
  • 「一度メガシンカしたことがある個体」ではなく「一度メガシンカしたことがある個体と同種のポケモン」を相棒として連れ歩くことでメガエナジーが入手できる
  • 一度メガシンカするとそのポケモンごとに「メガレベル」が解禁される。
    メガシンカを一定以上繰り返すごとにレベルが上昇する。


と、ヤケクソ気味な条件緩和がなされる。
一応、メガギャラドスのような高CPポケモンは一度目のメガシンカの消費CPが300に上昇するようになったが、それでもクールタイムのことを踏まえればずっとハードルは下がっている、
何より「メガレベル」の仕様がかなり強烈で、最大のレベル3まで上昇すると

  • 必要メガエナジー量がレベル1の頃に比べて1/4まで大幅減少
  • クールタイムが縮小され、消費メガエナジーが0になるまで3日しかかからなくなる
  • 同タイプを捕まえた時に入手できるXPが100増加
  • 同タイプを捕まえた時に入手できるアメが2個増加。XLアメ入手確率が大幅に増加

という戦力増強以外のメリットが多数追加……というかここまでくると戦力増強の方がオマケになってしまった。
当初の想定としてはレイドバトルの際にレイドボスの弱点を突けるポケモンをメガシンカさせ、こちらの戦力を増強するようなやり方が望んでいたものと思われるが、
レイドボスと同じタイプのポケモンをメガシンカさせておけばゲット時に手に入るアメを増えるため、メガシンカだけさせておいてそのメガシンカポケモンしたポケモンを一切使わずにレイドバトルをするという手法を取るプレイヤーが激増。
メガシンカによる戦力上昇で早期ボス撃破のスピードボーナスを狙うか、戦力上昇を完全に無視してアメを目当てにするか……という2択を迫られる。
ちなみにメガプテラは、自身がひこうタイプでありながら、ひこうタイプの弱点を突ける高火力いわタイプでもあるという美味しいとこどりなメガシンカなため、ひこうタイプとのレイドバトルにおいて絶大な人気を誇る。
斜め上の方向へと進んでしまった感じはあるものの、システムとしての有用性は非常に上昇したのは事実。
スポットライトアワーやコミュニティデイ等でメガレベル3のメガシンカができるか否かでXLアメの入手率に雲泥の差が生じるため、クールタイム期間とにらめっこしながら効率的にメガシンカ回数を稼いでメガレベル向上を目指そう。

ちなみにメガレベル実装とほぼ同時にメガラティ兄妹による「メガ伝説レイド」が初めて実装されたが、前代未聞の☆6なので作中最難関クラス。





以下ネタバレ注意

















◆シナリオ上でのメガシンカ


メガシンカは現在、ポケモン最大の謎ともされている。
ORASのキャッチコピーは「メガシンカの謎を追え」であったが、実のところまだあまり解明されていない。

XY発売時、メガシンカはカロス地方でのみ確認されている現象とされ、専門に研究しているプラターヌ博士は謎の解明のため主人公らに協力をもちかける。
しかしORASでの追加シナリオ「エピソード・デルタ」では、ホウエン地方こそがメガシンカ発祥の地ということが明らかになった。
ただ、ORASにはパラレルワールドの肯定とも取れる発言をした者がいるため、XYとは設定が異なるかもしれない。

  • キーストーンはトレーナーの想いを力に変える特性がある。
    ヒャッコクシティの日時計はそれと同じ性質がある。
    ちなみに日時計は昔落ちてきた隕石ではないかと噂されている。

  • トレーナーの想いがポケモンの本来の力を最大限に引き出したものがメガシンカである。
    ゆえに、メガシンカはトレーナーとポケモンの絆を表したものであり、絆が無いとメガシンカ出来ないとプラターヌ博士らは推測している。

  • かつてホウエンが隕石災害に見舞われた際ルネシティに落ちた虹色の隕石に流星の民が祈りを捧げると、
    それがレックウザの体内隕石と共鳴し、レックウザが姿を変えた。作中の人物が確認できる限り、これが世界初のメガシンカである。
    なお、流星の滝のおばあさんの話によると、この現象がメガシンカであると気づいたのは後の時代の人間のようである。

  • コルニの先祖は世界で初めてメガシンカをさせた者とされている。
    おそらく安定した環境においてメガシンカの再現に成功し、メガシンカの定義が確立したという意味だろう。

  • メガシンカ時には爆発的な進化エネルギーが観測される。

  • メガストーンはポケモンの本来の力を引き出すために必要なものであるが、そのはっきりとした正体は不明である。
    カロス地方にあるものは進化石などが最終兵器の光を浴びたものなのではないかとプラターヌ博士が推測しているが、
    最終兵器は命を扱うゼルネアス・イベルタルの力とポケモンの生体エネルギーを大量に使用した兵器であるため、
    レックウザの体内隕石や、隕石が多いホウエンのメガストーン、ORASで自然エネルギーが解放された直後に見つかったメガストーンらと比較すると、
    ある意味では「人工的に生成されたメガストーン」とも言えるかもしれない。
    どちらにせよ、大量のエネルギーが詰まった石であることしか確実な情報は無い。

  • メガストーンにはポケモンの生体エネルギーが詰まっていてキーストーンには人間の生体エネルギーが詰まっているように示唆する文もあるが不確定要素。

  • マツブサアオギリは、ソライシ博士から奪った隕石について
    「ある時はメガストーンに、ある時はキーストーンに、またある時は(別の何か)に変わる」と発言している。
    そしてその隕石は最終的にレックウザの腹の中に納まった。

  • ゲンシカイキに必要なのは大量の自然エネルギーであり、トレーナーは恐らく関係無い。
    自然エネルギーがグラードンとカイオーガ以外のポケモンにどう作用するかは明言されていない。

  • アローラ地方に見られるZワザとは共通点があり、どちらも石を通しキズナの力を送っている。Zリングにキーストーンが装着できたことからデクシオとジーナは関連性を疑っている。
    ククイ博士によると、こちらはウルトラホールのエネルギーと関連があるらしい。

  • アローラ図鑑ではメガシンカしたポケモンまで登録される。メガシンカによって性格が凶暴性の増したものに変わる、エネルギー消費で苦しんだり持続時間が短い等といったやたら物騒な記述が多い。
    大らかに見れば、戦闘中以外でこの形態を長く続けるのは負担がかかりますよというメッセージなのかもしれないが。

これまでの情報を総合すると、「隕石」「エネルギー」が鍵であることは間違いなさそうではある。
今後の展開に期待しよう。






なお「ポケモンの本来の力を最大限に引き出すのは、トレーナーとの絆か、機械などの人為的なものか、どちらなのか?」というのはBW2の時に示されたテーマであり、
当時主人公がアクロマに返した答えの延長線上にある現象がメガシンカであるといえる。

また「人為的なもの」の延長線上にあるのは最終兵器であり、デボンの事業やロケットにまつわる話などでこちらも掘り下げがなされている。




劇場版のみだが本当に人為的かつ強制の複数一斉メガシンカを成功した奴がいる。劇場版のみだが。





ORASではエピソードデルタクリア後、デボンの社長室にいる研究員からメガシンカのルーツについて訊くことが出来る。

メガシンカをするポケモンの元祖であり、かつ唯一メガストーンを必要としないレックウザ
これは、レックウザの体内には「ミカド器官」という特殊な内臓が存在しているのが理由である。

レックウザは成層圏を住み処としており、宇宙から飛んでくる隕石を食べてそのエネルギーを吸収しながら生きている。ミカド器官はそれによって得た隕石のエネルギーとレックウザの力を融合させることで、現在で言うメガストーンと同様の働きをするのである。

そのトリガーとなるのが隕石に対する人々の祈り=キーストーンに対する人間の精神の干渉であることを知った古の人々はこの現象に関する研究を進め、現在のメガシンカの法則を発見したという。

ホウエン地方ではかなり昔から研究されていたようだが、時系列的に大体同じ頃にカロス地方でも研究が始まったらしい(メガレックウザを見たAZが情報をカロスに持ち帰ったと思われる)。







追記・修正は手持ちのポケモンをメガシンカさせてからお願いします

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • XY
  • ORAS
  • ジャシンカ帝国
  • ポケットモンスター
  • ポケモン
  • メカシンカ
  • メガシンカ
  • メガ身化
  • メガ進化獣
  • メガ進化獣 ←とは関係ない
  • 真価
  • 進化
  • 進化を超えた進化
  • ゲンシカイキ
  • メガ進化
  • しんか
  • 隕石
  • エネルギー
  • キーストーン
  • メガストーン
  • 変身
  • ポケモン強化要素

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年10月07日 21:01

*1 コルニならメガグローブ、カルネならメガチャーム。マツブサはメガメガネ

*2 素の状態では全ポケモン中1位のCPを誇るものの、ノーマルアタックが威力0の「あくび」で固定

*3 一致技で弱点が突けないノーマルタイプ故にレイドでは役に立たず、伝説のポケモンである為ケッキングと違ってジム防衛も不可能。スペシャルアタックが発動までに時間が掛かる1ゲージ技ばかりなのでトレーナー戦でも使いづらく、ノーマルアタックもタイプがバラバラなめざめるパワーなので理想個体を入手するのも非常に困難、と仕様的なデメリットはないが、意図的にあらゆる方面で使い勝手が悪いような性能でまとまっている