カオスハンター(遊戯王OCG)

登録日:2012/05/05 Sat 09:25:14
更新日:2024/11/28 Thu 08:27:59
所要時間:約 2 分で読めます




《カオスハンター》
星7/闇属性/悪魔族/攻2500/守1600
(1):相手がモンスターの特殊召喚に成功した時、このカード以外の手札を1枚捨てて発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、相手はカードを除外できない。

《カオスハンター》とは、EXTRA PACK Volume 4で登場した効果モンスターである。

性能


相手モンスターの特殊召喚に反応し、このカード以外の手札を1枚捨てることで特殊召喚するという、非常に緩い召喚条件を持つ。
特殊召喚を行わないデッキというのは相当限られているため、モンスターを一切入れないデッキでもない限りはまず召喚条件を満たせる。
手札を捨てるコストは場合によってはやや重いものの、墓地で効果を発動するタイプのカードと合わせると無駄になりにくい。
対象となるカード以外の手札をコストにするため《ドラゴン・アイス》のように自らを捨てる事で特殊召喚、みたいなことは不可能だが、この効果のおかげで最上級でありながら展開するのは容易い。
更に自分相手ターンの指定もないため、相手ターンの展開に割り込む形で特殊召喚が可能。
攻撃力は2500とそれなりに高く、種族・属性のサポートも豊富なのも見逃せないだろう。

これだけならただの出しやすいそこそこのステータスの最上級モンスターであるが、このカードの目玉は(2)の効果。


(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、相手はカードを除外できない。




なんとこのカード、フィールドに存在する限り相手のカード除外行為を一方的に封印してくる強力な妨害効果を持っている。



「墓地送りを防ぐならともかく、除外をさせなくしてどうするんだ?」と思ったデュエリストもいるかもしれないが、この効果は「相手のカードを除外する」効果にも作用する。
つまり《コズミック・サイクロン》や《墓穴の指名者》、《氷結界の龍 トリシューラ》といった除外による妨害から自分フィールドや墓地を守ることができる。
この手の特殊召喚カードの弱点《奈落の落とし穴》にもこの効果は作用するため、特殊召喚に成功してしまえば除外ゾーンに落とされる心配はない。

それ以外にも、遊戯王において「除外して効果を発動」するカードは意外と多い。
たとえば《カオス・ソルジャー -開闢の使者-》は特殊召喚の条件として自分の墓地の光属性と闇属性のモンスターを1体ずつ墓地から除外しなくてはいけない。
更に「天威龍」のように自身を墓地から除外したり、《強欲で貪欲な壺》のように発動条件としてデッキの裏側除外を行うなど、除外をトリガーに効果を発揮するカードはかなり増加しており、近年では結構な範囲のデッキに影響がある。
加えて、「除外ゾーンを駆使して展開する」テーマもいくつか出てきており、特に【M∀LICE】は2024年8月登場してから環境にも顔を出すほどの目まぐるしい活躍をしている。


これらのカードの発動を、《カオスハンター》は場に出た途端に全て封じる。
特に除外をメインに展開するテーマにとってはこの妨害効果は非常に重くのしかかり、そうでなくとも「除外することでサーチや展開をする」カードは意識しなくとも入っていることが多いため、それらを一瞬で機能停止に陥れることができてしまうのだ。
しかも相手の除外のみを一方的に封じるため、召喚したプレイヤーは展開に支障が出ることもなく、普通に除外による展開や妨害を行えてしまうのである。


そして最も恐ろしいのが、このカードが冒頭で述べた通り非常に緩い条件でいきなりポンと召喚されてしまうこと。
ターンの指定も全くないため先攻で展開中にいきなり《カオスハンター》が出てきて展開に支障が出る…なんてことも起こりうるのだ。


要するにこのカード、相手の展開阻止の効果を持った手札誘発とも捉えられる性能を有している。
特に、墓地利用を限定する効果に比べると除外対策は今でもバリエーションが少ないため、オンリーワンと言っても良い。



……ただ、ぶっちゃけ彼女の登場から今日までを通してそんなに目立った存在ではない。

最大の欠点としては、フィールドに居る限り適用される永続効果であり、このモンスターはただの耐性のない攻撃力2500にすぎないこと。
展開過程に除外を多用するデッキでも、多少動く方法があれば適当な方法で除去されるリスクが高い。最悪、多少展開ルートをねじ曲げてでも1体の主力モンスターさえ立てられれば、2500程度ならバトルフェイズを費やせば何とかできるケースが多い。
しかも、各デッキにありふれた「除外して発動する効果」の多くは起動効果や誘発即時効果なので、「除去してから使おう」でも構わない傾向が強い。

過渡期に登場したが故の手札を1枚捨てるというコストも無視はできない。
もちろんOCGではこれをメリットに変えることは難しくないのだが、登場した頃では妥当だが重めのコストであり、現在でも直接捨てるだけで使える手札誘発に比べると使いづらいのは確かである。

また、相手ターンに手札かフィールドからリリースして1ターン除外を全て封じる《アーティファクト-ロンギヌスというライバルが(OCG基準で)2年半後に登場。
最大の欠点である除去リスクが無いことなどから全体的には《アーティファクト-ロンギヌス》の方が扱いやすく、ちょうど「除外して発動する効果」が増えてきたくらいのタイミングで登場して活躍の場を結構な割合でかっさらわれてしまったのである。


《アーティファクト-ロンギヌス》に対する目立つ差別化としては「除外を封じるのが相手限定」「相手が動ける時は自分ターンでも出せる」という点で、相手がこちらのターンで除外効果を使ってくるようなケースでは、自分ターンで出して相手を拘束して自分だけ好きに動き、ついでに2500で殴れると至れり尽くせりで、環境を考慮して差しておく価値はある。

同様の理由から、墓地対策対策としても有用。
墓穴の指名者》や《マクロコスモス》は言わずもがなだが、後出しで相手が使った《ディメンション・アトラクター》を無効化することも可能である。
例えば完全な墓地特化かつ後攻0ターンでも動ける【ティアラメンツ】では、自分ターンで動く時も相手ターンで動く時もティアラメンツを保護できるカードとなる。


なお、「自分がカードを除外するのは封じない」というメリットも、相手の《拮抗勝負》の様にこちら側に除外を強要させるカードを防げないデメリットになることも稀にあったりするので注意。



レアリティは初登場時はレアと控えめであり、ストラクチャーデッキにも収録されていたため時期を問わず入手するのは容易。


余談

名前から《カオス》と関係がありそうだが、効果を見るにカオスを狩る者、つまりカオスの天敵としてデザインされている様子。《カオス》共通の除外による特殊召喚を封じることができ、《カオス・ソーサラー》に至ってはステータスでも上回っている。
ただし《カオス・ソルジャー -開闢の使者-》および《混沌帝龍-終焉の使者-》は《カオスハンター》を大きく上回る攻撃力3000を持つため、特殊召喚を封じられればいいが、先に出されて対面していたらあっさり戦闘破壊されてしまう。



追記・修正は《王宮の鉄壁》を発動した状態でお願いします。

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最終更新:2024年11月28日 08:27