エメラルド(ポケットモンスターSPECIAL)

登録日:2010/09/25(土) 13:17:03
更新日:2024/12/14 Sat 10:51:09
所要時間:約 4 分で読めます




オレはポケモンが好きなんじゃない!!ポケモンバトルが好きなんだ!!


エメラルドとは、「ポケットモンスターSPECIAL」の登場人物。

○プロフィール

メイン担当:第6章第13章
  誕生日:5月31日
  血液型:AB(RH-)
   年齢:14才(第13章現在)
  出身地:ホウエン地方のどこか

エメラルド版の男主人公をモデルにしたキャラ。ただし、デザインはイエローと同じくマンガオリジナル。
「ラルド」という愛称があるが、呼ぶのはラティ兄妹のみである。


○人物

初登場時の様相は「奇抜」の一言。

「サリーちゃんのパパみたいなクワガタヘアー」
「底上げしすぎて全然シークレットしてないシークレットシューズ」
「袖が余りまくったダボダボファッション」
その服装と髪型の奇抜っぷりからゴールドからはミョーチキリン・ボーイクロワッサンヘアーと呼ばれた。
ただし、後に再登場した時はそれらの装飾を外している。内心をさらけ出せるようになった証拠だろうか?

高い場所から用をたす(水の方)癖がある。主な被害者はルビーサファイア
特にルビーは精神的なダメージ大。
その奇抜っぷりは普段の行動にも現れていてハチャメチャが押し寄せるかの如く。後に、ゴールドの影響からかちょっと毒舌になった。
反面、バトルは論理的。思考を巡らせながら戦うスタイル。
そのため、直感やひらめきで型に嵌まらない戦い方をするルビーとサファイアの行動が読めず、ペースを乱される事がある。
一方で、聞かれたことは全部素直に話す。しかし当初は聞かれていないことはあまり話したがらず、過去の傷から心を中々他人に開かなかった。

「ポケモン」より「ポケモンバトル」が好きで、「試合(バトル)はするが、戦闘(ケンカ)はしない」主義。
そして「ポケモンへの信頼」という言葉が大嫌いで、手持ちにこだわりは無かった。
故に、相手を確実に倒せる体制を立てるため、手持ちを度々入れ替える。
……こう言ったら何だが、ゲームでやる当然の事をやってるのは何気にコイツが初めてだったり。

ポケモンを捕獲する時はクリスを真似てボールを蹴る。

出身地は不明。両親を幼い時に亡くし、親戚の家を転々とした。
その経験からポケモンの出身地を見ただけで判断する事が出来る。
その能力を活かし、友人から貰ったアイテムと各地の土を利用してポケモンの心を癒やす事が出来る。
ちなみに第13章では彼でもわからない場合用の最終手段的土も所有している。


エメラルドの手持ち

該当項目を参照。


○各章での活躍(※ネタバレ注意)

第3章

名前こそ出ないが登場の布石あり。


第6章

バトルフロンティアのオープニングセレモニーをいきなり、ぶち壊す。
エニシダ達にその事を怒られ「7日間でバトルフロンティアを制覇」を指示される。
最初はフロンティアブレーン達に侮られていたが、着実にゲームと同じく耐久ゲーな各施設を攻略していく。

そして彼本来の仕事に取り掛かるが、そこに第6章の敵である鎧の男・ガイルが出現。
アトリエの洞窟にて幻のポケモンジラーチを奪い合う。
エメラルドはジラーチ捕獲のため、オーキドから派遣された新しい図鑑所有者だったのだ。
ただ、「仕事は仕事、趣味は趣味」とフロンティア攻略もエメラルドにとって大事な目標らしい。

ガイルが一時撤退し、フロンティア攻略を再開した所にルビーとサファイアが合流。
楽天的で自分とはポケモンとの接し方の違う二人に調子を狂わされてしまう。
バトルドームではルビーを際どい所で破るも、手持ちを信用しきれずヒースに敗北。初めて施設攻略に失敗した悔しさから、急いでバトルパレスに向かう。
だが、事態はガイルがジラーチの捕獲に成功したことで急展開を迎える。
やむなくパレスに今まで使ってきた三体を置き、エメラルドはルビー・サファイア・ダツラの三人と共にガイルが占拠したバトルタワー攻略に走る。

なんとか頂上まで登るが、ガイルの操るリラに嬲り殺しに遭う。
そしてガイルの正体が第4章の戦いから生き延びたアクア団リーダー・アオギリだと判明。
アオギリは未だ絶えない海への想いから、ジラーチの力を使い「海の魔物」を生み出し絶体絶命のピンチに。そこへゴールドとクリスが合流した。
そこで二人から、今回の戦いの目的が第5章で石化した五人の図鑑所有者を、ジラーチの力で復活させる事だと知らされる。
エメラルドはジラーチへ語りかける役割を任されるが、失敗してしまう。
失意の中、ルビーとサファイアに問われて彼の過去が明かされる。


人並み外れて体が小さかった彼はどこにいっても「チビ」だとバカにされ続けてきた。だが、飼われていたポケモンは自身がチビだろうと関係なく接してくれたため、助けられながら生きていた。
しかし、それを周りの人が「ポケモンが手足の代わり」と貶したことがきっかけでポケモンと距離を置くようになってしまう。
親戚の家を飛び出し、途方に暮れていたところ、偶然出会ったカラクリ大王から紹介された幼児施設でクリスを発見。彼女に興味を持つ。

後日、彼女が幼児施設のため、仕事の旅に出た事を知り、ショックを受ける。
クリスへの憧れが尊敬に変わった瞬間であった。

尊敬するクリスを助けるためにエメラルドは自分も図鑑所有者になろうと思い、コガネシティのラジオ塔にいるオーキド博士を訪ねるが、「ポケモンと仲良くなりたいと言っていたのに、施設では一切ポケモンと触れ合っていなかった」という矛盾を指摘され、図鑑は貰えなかった。

カラクリ大王に完成したマジックハンドと厚底ブーツを貰ったあと、だれにも頼らずに修行を積む。
オーキド博士に胸を張って「これがオレです!」と言えるように──

…そして今に至る。


自分の素性をさらし、心の奥に眠っていた本当の思いをエメラルドは告げた。
その叫びにジラーチが呼応。先輩図鑑所有者が復活する。
そして9人の図鑑所有者による、9大究極技が「海の魔物」に炸裂する。が、トドメをイエローに取られてしまう。

事件後、半日眠り続けた挑戦最終日。大急ぎで未攻略のバトルドームへと挑む。
赤い人のせいで図鑑所有者と戦う羽目になったが後日談によると勝てた模様。


第13章

髪を下ろし、身の丈を晒した姿で登場。額に付いていたアクセサリーを外し、肩にはガンベルトのごとく各地の土を込めたカートリッジを掛けている。
前述の通り、ちょっと毒舌な側面がある。特にサファイアに対し「暴力女」だの「色ボケ原始人」だのと、あんまりな渾名をつけてキレられた。
しかし、精神的には大きく成長しており、ルビーを心配するサファイアをフォローしたりと気配りもできるようになった。

冒頭、ダイゴにムロタウンへと召集され、サファイアと共にメガシンカの会得を目指すが、実は一足先にルビーの行き先や巨大隕石の存在を知っていた。
それをサファイアに悟られないようフォローしつつ、メガシンカを体得。場所をシーキンセツへと移すが、そこでフーパと出会う。
なぜかフーパにはその鎮静能力が通用せず、窮地に陥ったかに思われたものの、フーパはすぐに撤退。
翌朝、特訓の真の目的である「最大限まで高まった生体エネルギーの吸収」に移るが、その光景は正視に耐えないものであった。

そこへダイゴたちの計画を否定し、「伝承者」として隕石を破壊することを考えるヒガナが襲撃をかける。
主力であるジュカインが満足に戦えない状況のさなか、エメラルドは転送装置を持ったサファイアを逃がそうとするが、フーパの手で彼女は転送された。
以降、フーパはエメラルドに懐いて常についてくるようになる。
ヒガナが撤退し、ルビーの得た情報をもとに伝承に必要なレックウザを探すべく、移動を開始したエメラルドたちだったが、そこにホカゲとシズクが現れた。
彼らはフーパの能力を利用してグラードンカイオーガを召喚。さらにそこに現れた二人の男の手によって、超古代ポケモンはゲンシカイキを遂げる。
二体の攻撃をまともに食らい、一行は意識を失ってしまう。

次にエメラルドが目を覚ました時、一行は流星の里で介抱されていた。意識を失っている間に、ダイゴたちの計画はヒガナの手で失敗に終わっていた。
流星の民は超古代ポケモンの力に一縷の望みを託していたが、ルビーとエメラルドはマツブサ・アオギリへの不信感を隠せず、再度レックウザを探そうとする。
里の情報からレックウザジョウトにいることを知ったルビーを、エメラルドはフーパの能力で手助けした。
そしてサファイアを探索しその居場所を発見するが、同時にマツブサ・アオギリが超古代ポケモンの特訓を終えて現れた。
一触即発の空気が漂う中、ジョウトからレックウザフーパの輪を通過して出現。その攻撃を受けた二体も無理矢理輪を通過して移動したため、後を追う。

ラティアスに乗って現地に到着したエメラルドが見たのは、マツブサ・アオギリが再度消滅し、
ヒガナもレックウザに拒絶される、という万策尽きた状況であった。
絶望感が一同に漂いながらも、互いが過去の因縁に囚われ歩み寄れない現状。

しかしエメラルドはその場にいたものの中で唯一、ヒガナに過去のわだかまりを抱いていない者であった。
そして、彼は「全員の力を合わせて考え抜き、やり抜く」ことを提案する。

かくして、ホウエンの総力を結集した隕石迎撃作戦が始動した。
ルビーとサファイアの二人が宇宙へと向かう中、エメラルドは地上でその推移を見守り、二人の帰還を真っ先に出迎えたのであった。
なお、先行版単行本では「ブレーンの連中と話がある」という意味深な台詞で彼の出番は終わっているが、果たして…?


本章では「ルール上でのポケモンバトル」もなく、出身も曖昧なポケモンが多かったため、バトルでの活躍は少な目*1だが、
上述したように自身の唯一の立場から皆を説得して力を合わせさせるなど、ある意味で「鎮める者」らしい活躍を見せた。


○余談

額のアクセサリーは、第4章で存在が明かされた翠色の宝珠の核。
ポケモン協会が開発を進めていたものだが、後に開発者のヤナセ教授が挫折して川に捨て、エメラルドがその核を拾った。
ちなみに、ヤナセ教授は後にプラチナの母親であることが判明した。

その翠色の宝珠だが、後に本家の方でレックウザに対応する「もえぎいろのたま」が登場したことで新たな設定が登場、
上記の状態では珠になっていないだけでなく目指す純度に届いていなかったという意味でも未完成だったようで、
本来は目指す純度まで高められたときに「萌黄色」になるとのこと。

そしてエメラルドから核を預かったセンリの手によってポケモン協会の研究棟で、
翠色の宝珠の核は純度を高められ萌黄色に変化している。



○台詞集

「だって、オレ、ポケモン持ってないもん」

「ルール無用の野良バトルには、興味ないんだ!」

「がんばれ!!!ウソッキィィィッ!!!」

「また出たよ!“ポケモンを信頼してます理論”!オレの大ッキライな理屈!」

「信頼、してるぞ!!」

「オレは……ずっと…独りだったんだ」

「オレはポケモンバトルが好きなんじゃない!!ポケモンが好きなんだ!!ポケモンを好きな人が好きなんだ!!!」

「2人ともふざけんな。まわりの人間巻き込んでやりたい放題やって、ホウエンも他人の人生もメチャメチャにしといて、なに勝手にあきらめモードなんだよ」
「まだできることは、残ってるだろ」

「そもそも、なんで『伝承』だけ『科学』だけで、星を守らなきゃいけないんだよ?」

「お互いに知ってることを全部出し合って、足りないところを補い合えば、打開策が見つかるんじゃない?」

「おさまらない気持ちはあると思うよ。…でも…、ツワブキ社長、あんたが流星の民にわびたいんなら、ヒガナ、あんたに想像力が足りてんなら、」
「星を守るため、力を合わせようよ」


俺はROM専が好きなんじゃない!追記・修正が好きなんだ!!

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最終更新:2024年12月14日 10:51

*1 そもそも原作サイドのエピソードデルタは敵キャラと言えるのはヒガナくらいなので膨らませるとなると限界があるとも言えるが。