第2期パック(遊戯王)

登録日:2012/06/07(木) 13:32:50
更新日:2024/11/14 Thu 08:18:58
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遊戯王OCGのパックのシリーズの1つ。

2000年から2002年にかけて展開された。

前期:第1期
次期:第3期

ここから新エキスパートルール対応となり、第一期に当たるVol.シリーズから多くのフォーマット変更があった。


ルールの整備とともにカードテキストが広がったおかげで、多彩な効果を持ったカードが登場した。

また、途中からは原作出身のカードが1枚も収録されないパックが現われ、
複数のイラストにまたがって登場するモンスターが現れるなど、OCG独自の世界観が広がっていった時期でもあった。

第4期~第8期までは一期につき全8弾で構成されるが、第2期第3期は第9弾まで存在し、第9期に至っては12弾まで登場している。

この頃が遊戯王ブームの絶頂期であり、これを原体験として持つ決闘者も多いだろう。 
遊戯王と言ったらこの辺のカードを指す人もいると思われる。

今の基準ではここに収録されたカードの大半は力不足になってしまったが、
《増援》《激流葬》といった12期現代でも優秀なカードや「ハンデス三種の神器」《ラストバトル!》のような現代でも許されないようなパワーカードが登場したのもこの時期である。
また、《盗人の煙玉》のように20年以上の時が経ってから強力なコンボが開発されて禁止カードに指定されたカードもある。

また、2024年現在ではその思い出需要によるものか一部カードや箱は需要が増している。
特にアルティメットレアはシークレットレア同様当時は存在が伏せられており、現存数の少なさもあってコレクター需要の増加により
状態が良好なものは10万円を超える価格で取引されているものもある*1

この頃のTVCMは全体的にホラー調であり、不気味な雰囲気が漂うものが多かった。


第一弾

Magic Ruler −魔法の支配者−

2000年4月20日発売。

その名の通り、魔法カードがかなり多く収録されている。
それゆえかパックの色も緑色であり、シリーズ最初のパックが緑色というのは遊戯王OCGの伝統となった。
特に目玉となったのが「ハンデス三種の神器」といわれた「強引な番兵」「押収」「いたずら好きな双子悪魔」。
他にも伏せカード対策の「サイクロン」と「ハリケーン」、
第一期の装備魔法を全て過去の存在にした「デーモンの斧」といったカードは、
低いレアリティも相まってデュエルに多大な変化をもたらした。

他にも「強奪」や「苦渋の選択」等の禁止カード級の魔法が目白押し。
禁止・制限指定を受けているないし経験した事があるカードがなんと9枚も存在する。
強力な装備カードを120%活かせる「マハー・ヴァイロ」もこの弾。
新マスタールールによって消滅した、初期の遊戯王ゲームなどでよく見られた「裏側攻撃表示」
という特殊な状況をOCGで唯一再現できた「闇の訪れ」もこの弾で登場している。


ちなみにパッケージにいる「サクリファイス」もこの弾で登場しまシタが、
儀式魔法は同時発売のザ・ヴァリュアブル・ブック2を買わないと手に入らなかったのデス……。


第二弾

Pharaoh's Servant −ファラオのしもべ−

2000年7月13日発売。

原作で私が使用したトゥーンモンスターが登場したのはこの弾デース☆
パッケージにトゥーン・デーモンがいる他、初のナンバー00にはブルーアイズ・トゥーン・ドラゴンが選ばれまシタ。
ナンバー00はシークレットレアでカード収録数には含まれてイマセーン。

また、トゥーンモンスター以外にも属性強化フィールド魔法や、
各種リクルーター、
あのハングリーバーガー等の儀式モンスターや「センジュ・ゴッド」のような儀式サポートモンスターも登場。
原作からは「迷宮壁―ラビリンス・ウォール―」等の迷宮兄弟のカード、
社長が36枚持っていることで有名な「ダイヤモンド・ドラゴン」、
1ショットキルのお供の「巨大化」等が登場した。


第三弾

Curse of Anubis −アヌビスの呪い−

2000年9月28日発売。

こちらは罠カードが半数以上を占めている。カラーリングも罠カードと似た色。
パッケージは「バスター・ブレイダー」が担当している。
シークレットレアは、かの人造人間-サイコ・ショッカーが選ばれている。
魔法カードを封殺する「勅命」や永遠の制限カード停戦協定
魔法カードでも「抹殺の使徒」や「早すぎた埋葬」といった強力なカードが収録されている。


第四弾

Thousand Eyes Bible −千眼の魔術書−

2000年12月14日発売。

パッケージはその名の通り「サウザンド・アイズ・サクリファイス」が担当していマース。
このカードはなんと、遊戯王OCGのパックにおける最初のアルティメットレアのカードなのデース。
イッツァ・ミラクル!

また、機械族の切り札「リミッター解除」、
低レベルデッキのロックパーツの「グラヴィティ・バインド−超重力の網−」といった、状況さえ整えばかなり有用なカードが登場した。

この弾は生産数が多かったのか数年たっても店頭に残っている店も見られた。
因みに20世紀最後のパックでもある。

第五弾

Spell of Mask −仮面の呪縛−

2001年4月19日発売。

パック名通り、仮面コンビが使用した仮面カードが多数登場している。
及び人形が闇遊戯戦で使ったスライムカードや「無限の手札」なども収録。
また、原作出身でないモンスターは全て女性モンスターである。
中でも「ビッグバンガール」はキュアバーンのダメージソースを務める。

魔法や罠では反応型トラップの「激流葬」や、爆発力を秘めた装備カードの「団結の力」「魔導師の力」がある。
シークレットレアは「仮面魔獣マスクド・ヘルレイザー」が担当。
それまでシークレットのレアリティ違いはウルトラパラレルだったが前弾で追加された
アルティメットレアへと変更されている。

また、本パックから第三期の終わりまで、過去の切り札カードがアルティメットレアで再録されるようになった。
再録されたのは「青眼の白龍」であり、このレリーフの青眼は記事作成時でもかなりの人気があったが、
その後青眼のカテゴリ化・強化やコレクター需要により価格が高騰し、状態が完璧なものでは数十万円の値がつく事も珍しくない。


第六弾

Labyrinth of Nightmare −悪夢の迷宮−

2001年7月2日発売。

バトルシティ編のトーナメントで闇バクラが遊戯戦で使ったカードが多数収録されている。
パッケージは「ダーク・ネクロフィア」と「ウィジャ盤」。
このパックから除外が一つの戦術として考えられるようになり、
「ネクロフィア」以外にも「炎の精霊 イフリート」等墓地のカードを除外して特殊召喚するモンスターがいくつか登場している。
同時に除外メタとなる「霊滅術師 カイクウ」も登場している。
ノーコストで特殊召喚できる元祖の「俊足のギラザウルス」もゼンマイやレベル3デッキで活躍している。
実は制限指定を受けたカードが一枚も存在しない。

アルティメットレアは「ブラック・マジシャン」。


第七弾

Struggle of Chaos −闇を制する者−

2001年9月20日発売。

このパックから原作カードが第三期まで途絶える事になる。
このパックのテーマは「ハ・デス」率いる悪魔軍、「フリード」率いる戦士と魔法使いの連合軍、
そして「タイラント・ドラゴン」率いるドラゴン軍の3つの軍勢の戦いとなっている。
各種族をサポートするカードが多く、特に「増援」はその利便性から制限カードとなり、
「超再生能力」も征竜の台頭の影響で一時規制されていた。

切り込み隊長」や「グレファー」そして「ハ・デス」が有名であり、
これらはたびたび他のカードのイラストにも登場し、OCG独自の背景ストーリーを展開していくことになる。
ちなみに、悪魔軍15枚、戦士軍18枚、ドラゴン軍17枚というバランス。

アルティメットレアは「デーモンの召喚」。

CMには何故かこの弾とは全く無関係な《デビルズ・ミラー》とよく似たモンスターが鎖で縛られた様が描かれている。
またBGMはこれまた何故かトッカータとフーガ ニ短調が使用されている。


第八弾

Mythological Age −蘇りし魂−

2001年11月29日発売。

スピリットモンスターが登場。
あの「八汰烏」が収録されたパックであり、その後2年半に渡って【八汰ロック】が環境を支配した。
「八汰烏」以外にも「強制転移」や「ファイバーポット」「ラストバトル!」「奈落」等の強力なカードが多く、
20年後の時を経て禁止カードになった《盗人の煙玉》も、このパックが初収録であるなど、
禁止カード制限カードを多数輩出した。

また、それ以外にも「天変地異」や「伝説の都アトランティス」など、特殊なデッキタイプを生み出したカードも。
あと昔からゲームに登場していた「シモッチによる副作用」がようやくOCGになり、【シモッチバーン】が誕生した。
そして17年経った現在でもシモッチが何なのかは謎のままである

アルティメットレアは「ブラック・デーモンズ・ドラゴン」。

全く余談だが、CMのナレーションの最後の一文、It show materialize in front our eyes...(その姿を我々の眼前に現すであろう...)は絶妙に韻を踏んでおり、非常にリズミカル。
そこはかとないゼロワンの変身音声感


第九弾

Pharaonic Guardian −王家の守護者−

2002年3月21日発売。

第二期最後のパック。
黒蠍盗掘団」の設定が初登場。
優秀なハンデスの「首領・ザルーグ」と「ダスト・シュート」が登場し、後者は先攻ハンデスやハンデス三種の神器に勝っているサーチャーメタとして多用され、禁止カードになっている。
また、クトゥルフ神話をモチーフにした真DM2の旧神族が「N・U・L・L」以外登場した。

表示形式の変更がテーマの1つとなっており、
「スカラベの大群」「イナゴの軍勢」といったサイクル・リバースモンスターも登場。
特に「守護者スフィンクス」は相手モンスターをすべてバウンスする効果で、当時猛威をふるっていた。
後に制限カード・禁止カードを経験する「月の書」や「悪夢の蜃気楼」もこの弾で登場している。

アルティメットレアは「暗黒騎士ガイア」。
また、シークレットレアは反転召喚時にアンデット族を蘇生する「不死王リッチー」。
何故かこのカードだけ文字の仕様が専用の加工になっている。
シークレットレアのナンバー00はこの弾を最後にレギュラーパックでは廃止されている。


再録一弾

青眼の白龍伝説−LEGEND OF BLUE EYES WHITE DRAGON−

2000年5月18日発売。

Vol.1とSTARTER BOXの再録。
青眼の白龍」や「ブラック・マジシャン」をはじめ、「暗黒騎士ガイア」「サンボル」等が収録されている。
シークレットレアは「エルフの剣士」。
劇場版限定STARTER BOX収録カードも再録されており、このパックでアクア・マドールなどを容易に入手できるようになった。
現在では未開封箱が再録箱の中では断トツに人気で、1期未開封箱並の高額で取引されている。


再録二弾

幻の召喚神−PHANTOM GOD−

2000年8月10日発売。

Vol.2、Vol.3に加え、
第一期ではバラバラに収録された「エクゾディアパーツ」が5枚全てシークレットレアで収録されている。
青眼の白龍伝説」と同じく「ホーリー・エルフ」や「竜騎士ガイア」「真紅眼の黒竜」等、遊戯らが使用したモンスターがレアカードになっている。
魔法カードには「死者蘇生」や「強欲な壺」も。


再録三弾

暗黒魔竜復活−REVIVAL OF BLACK DEMONS DRAGON−

2000年10月26日発売。

暗黒魔竜とは「ブラック・デーモンズ・ドラゴン」の事。
Vol.4、Vol.5の再録で、迷宮兄弟の「三魔神」や「ハーピィ・レディ三姉妹」がレアカードに。


再録四弾

鋼鉄の襲撃者−METAL RAIDERS−

2001年2月22日発売。

Vol.6、Vol.7、BOOSTER7の再録。

目玉となるのは「リボルバー・ドラゴン」。
限定カードだった「時の魔術師」や「幻獣王ガゼル」がシークレットレアで再録されている。
聖なるバリア −ミラーフォース−」や「神の宣告」などのカウンター罠、「大嵐」の姿も。

読み方は微妙に異なるが、約16年後、本作をオマージュしたと思われるカード《鋼鉄の襲撃者》が誕生している。


再録五弾

Booster Chronicle

2001年8月30日発売。

BOOSTER Rシリーズのカードをピックアップ。
当時としては高い攻撃力の下級モンスターの「アックス・レイダー」や「二頭を持つキング・レックス」がウルトラレアで再録。
「ヂェミナイ・エルフ」に至ってはウルトラレア以外にアルティメットレア仕様すら存在した。
また、「天使の施し」や「メタモルポット」といった有用なカードはスーパーレアに。
一方再録元であるBOOSTER Rの時点でBOOSTER初出のドリアードなど多数の通常モンスターが再録されず、このパックではそのBOOSTER Rからも多数のカードが再録されてないため絶版になっているカードが多く存在する。


EX-R

2000年11月23日発売。
スターターセットの「EX」の再販。
遊戯デッキと海馬デッキを忠実に再現した構築済みデッキ2つと、
ウルレア仕様の「ロード・オブ・ドラゴン」「ドラゴンを呼ぶ笛」一枚ずつ、
プラス新規カードとしてシークレット仕様の「クロス・ソウル」「手札抹殺」が収録されている。
カードの大半はバニラでその上「アサシン」や「魔法除去」など初期のカードが結構な割合で入っており、「死者蘇生」や「心変わり」などの有能なカードも入っている。
付属しているルール解説ビデオ「デュエル・マスターズ・ガイド」のカオスさが有名。
(名前が「デュエル・マスターズ」、実写シャーディー、マジックコンボ、ジュニアルールなど)


遊戯王TCG・アジア版

UpperDeck遊戯王OCG偽造事件で有名なTCGもこの2期から始まっているがOCGとは収録パック名や収録内容が異なっているものも多く、この時からOCGからのレアリティ変更収録がされており八汰烏がノーマルからシークレットへ昇格をしたのもこの時である。
それと同時に最初のアジア版もこの時にスタートしており、収録内容などの違いはなくテキストなども英語表記だが裏の遊戯王表記がTCGと異なっていたり、3期のIOCからはAEの表記が追加されるなど差別化され第4期で生産終了するまで続いた。
このアジア版はTCGと比べてコレクター需要が高く、2022年現在は何十万円という価格で取引されているカードもある。


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最終更新:2024年11月14日 08:18

*1 ただし、わずかな傷でも大幅な減額の対象になるため、売却の際するならば過度な期待はは持たない方が良い。