デモルト&ローベルト・ヴァイル

登録日:2011/05/08(日) 16:53:34
更新日:2024/09/25 Wed 09:28:00
所要時間:約 3 分で読めます






我が名はヴァイル!
ローベルト・ヴァイル!!
ゾフィスのあとを継ぐ者よ!!!



ルォオオオオオオオオオ!!!!!



金色のガッシュ!!の登場人物。


現代のパートナーはローベルト・ヴァイル
CV:二又一成

デモルトはゾフィスによって石版から解放された千年前の魔物の一体。
10m級の巨躯の悪魔のような容姿の魔物で、これは作者の短編「哀愁戦士ヒーローババーン」の怪物がモデル。
本の色は鉄紺。石版にされた後はアフリカで発見され、清麿の父・清太郎の勤めるイギリスの大学に送られた。
研究の為に管理室に保管されていたが、ゾフィス達によって盗み出され復活を遂げる。

【概要】

千年前には狂戦士とうたわれた存在でもあり、その強さは石版魔物の中でも郡を抜いて強大である。
ブラゴをして「強さだけならゾフィスより…」との事。
石化していた千年前の魔物の中でも特に強力な一体で、アニメ版では「四天王」と位置付けられている。

遺跡の最奥の大広間で待ち受ける石版編最強の魔物であり、パティも「本当に化け物のような強さ」と戦慄する程。

獰猛な性格で、本来戦いでは周りが見えなくなる所謂バーサーカー型の魔物との事。
事実初戦では一言も喋る事は無かった。頭脳戦は苦手。
しかし彼に的確な指示を出せるパートナーのヴァイルのお陰でその欠点が補われ、その強さが本来の何倍にも引き出されている。


【戦闘能力】

上述の通り、そのスペックは石版魔物の中でも文句なしに最強クラス。
ファウード編以降の魔物と比較しても上位に立てるであろう程。

その超巨体から繰り出されるパワーは凄まじく、素の状態で並の魔物の身体強化術を遥かに上回る。
「ラウザルク」で強化したガッシュと「ゴウ・シュドルク」で強化したウマゴンの同時攻撃を受けてもビクともしない。
それどころか闘争心が刺激されたのか高笑いしながらパンチ一発で軽く二人を圧倒する程。

防御力もすさまじく、並の攻撃術では精々彼の術無しの拳の軌道を反らすのがやっと。
パティの最大術「スオウ・ギアクル」を2度受けても大したダメージを受けた様子もない。
首の後ろが弱点だが、それでも並以上の防御力であり、当時最大まで強化した「バオウ・ザケルガ」を後頭部に直撃させても普通に立ち上がる。

術の威力はどれも非常に高く、描写面だけ見てもディオガ級相当の術もいくつか備えている。
だからと言ってパワー馬鹿というわけでもなく、小技にもそこそこ秀でており様々な局面に対応できる。

加えてヴァイルの指示のお陰で不意打ちや連携を捌いたり「技」の面でも隙がなく、全快したガッシュ達をあっという間に追い詰めていった。

極めつけに常に巨大な月の石の光を浴びており、よしんばダメージを与えてもすぐ回復してしまう。
ヴァイルの心の力も同様と思われ、際限なく術を連発してくる。


○パートナー:ヴァイル

フルネームはローベルト・ヴァイル。
長髪に鋭い目、紫色のロングコートを着込んだ細身の男。レイコムのパートナーだった細川に似ている。
ゾフィス配下の魔物のパートナーとしては魔物の戦いに恐怖や嫌悪感を抱いてないどころか、最高の楽しみにしている
ただ戦闘を楽しむだけではなく後述の目的もあり、自ら積極的に協力したためゾフィスに操られていない。*1

その上ゾフィスに気に入られたのか、「月の石」*2を王になって不要となった折には自分へ譲渡してもらうという約束を取り付けていた。
これを使って他人を操り悪事を働かせようと画策するなど、ゾフィスに負けず劣らずの外道。

レイラによって操られてないのが判明した際、この計画を高笑いしながら語り「ゾフィスのあとを継ぐ者」と自称した。
その外道ぶりにその場にいた者全てに怒りを抱かせ、特に清麿はすさまじい形相で彼を睨んで戦意を爆発させた。*3

本性が明らかになる前は操られた人間であった方が都合がいいためか、他の操られた人間と大差ないくらいに無口だった(せいぜい呪文を唱えるときに微笑む程度)
心が操られてないことが知られた後は、隠す必要もないと言わんばかりにデモルトの分まで喋りまくる。
ガッシュ達がデモルトの圧倒的な力にやられる様を笑い煽るなど、饒舌かつ悪辣さを存分にさらけ出す。

そんな彼ではあるが、ただデモルトの地力に依存するばかりでなく周囲の状況を把握し正確にデモルトをサポートする実力の持ち主でもある。
ガッシュ達の必死の連携や咄嗟の不意打ちにさえ的確に捌く指示まで出せるあたり、指導者や軍師としての才能もうかがわせる。
玄宗と違い魔物に匹敵する戦闘力こそ持ってないが、デモルトの圧倒的な地力もありあまり弱点になってない。

また、後述する禁呪を唱えるまでは他の千年前の魔物と違い、デモルトがヴァイルの指示に忠実に従っている。
ヴァイルの意のままに働き、他の千年前の魔物とは立場が逆になっているようにも見えなくもない様子である。*4



以下ネタバレ






ゾフィスが作った「月の石」を守る番人の役を担っていた。
手始めに月の石を破壊しに来たウォンレイティオを迎え撃ち、駆け付けた清麿たちの目の前で ウォンレイの腹部をブチ抜いた
これでウォンレイは瀕死の重傷を負い、さらには続いて乗り込んで来たガッシュ達をも圧倒。
「バオウ・ザケルガ」を受けてもなお立ち上がり、業を煮やしたヴァイルが上級術を放って次々に戦闘不能にしていく。

が、乱入してきたパティビョンコ達の獅子奮迅の活躍により、ついに「月の石」は破壊されてしまう。


月の石が粉々になる様子を目の当たりにし、呆然と立ち尽くしていたのはヴァイルだった。

これまでは物事を一生懸命やるという事をしなかった人間だった自分が、初めて出会った一生懸命やろうと思える事。
それを眼前で砕かれ自棄を起こした彼は、涙ながらに「もう全部ブッ壊れちまえ」と呟く。
そしてゾフィスから「絶対に唱えてはいけない」と言われていたデモルトの禁呪を唱えてしまう。




「ギルガドム・バルスルク!!!」




変貌していくデモルト。
そして……





「さあやれ、デモルト!!奴らを残さず消し飛ばしちまえ!!!」


「クソ…人間が、誰に向かって命令してやがる?」


「え!?」







凶暴性が覚醒したデモルトはヴァイルを一呑みにし、さらに人間界と現代の魔王候補を滅ぼそうと暴れ出す。


【戦闘能力(強化後)】

ただでさえ圧倒的だったデモルトだが、禁呪により更に段違いの戦闘力を手に入れた。

全身に禍々しい甲冑のようなものを身に着け、その禍々しさも更に増している。
弱点であった首の後ろも鎧で守られている。

ヴァイルを呑み込んだ後は、強化を維持する為に常に心の力を放出させている。
そのため他の術の類は一切使えないが、規格外のスペックによって全く欠点にはなっていない。

パンチ一発でギガノ級を何発も防ぐティオの「マ・セシルド」を砕き、心の力を込めて強化しても数発分しか持たない程。
「ギガ・ラ・セウシル」の反射能力もものともせずあっという間に砕いてしまう為、足止めや防御もままならない。

しかも知能も強化されるのか普通に喋るようになり*5キャンチョメの「ディカポルク」も比較的短時間で見抜いてしまう。
ガッシュの「ザグルゼム」も、一度受けただけでその大まかな特性を把握して全力で回避するなど、ある程度頭も回るようになる。

オマケに術抜きでも自在に飛翔したりも出来るので、並の魔物では束になってもまず歯が立たない。
デモルトに通用するほぼ唯一の手段であるザグルゼムも当たらず、ガッシュ達も八方ふさがりになり絶望しかけていたが…




月の石が破壊された事で千年前の魔物のパートナーの洗脳が解け、アルベールが自我を取り戻す。
それにより真の本領を発揮したレイラの最大呪文「ミベルナ・マ・ミグロン」が発動。
デモルトはその巨体ゆえ翻弄され、次々と「ザグルゼム」を受けてしまう。

合計3発の「ザグルゼム」を受けたことで電撃の力が蓄積して一転劣勢に。
この状態で「バオウ・ザケルガ」を喰らえば今の自分でもやられてしまうと悟り、屈辱をこらえて逃げ出そうとする。
そして拘束が弱まった「ミベルナ・マ・ミグロン」から無理やり脱出し飛翔し、地上に居るガッシュに勝ち誇る。
だがそのガッシュは「ポルク」で変化したキャンチョメであり、本物はウマゴンと共に更に上に飛翔していた。
騙されたデモルトはガッシュの「バオウ・ザケルガ」の直撃を受けて完敗。
戦闘不能になった所で(原作ではようやく)復活したウォンレイの「ラオウ・ディバウレン」を腹部に喰らいパートナーであるヴァイル(と本)を吐き出し、「ゴウ・バウレン」で本を破壊され魔界に還っていった。

意識を取り戻したヴァイルは、アルヴィンからビョンコに危害を加えた怒りをぶつけられた挙句、本を失った事で戦意を喪失し逃げ出した。


その後のデモルトは最終回、魔界でロップスやコーラルQと共に開拓作業を行っている。
両腕の角をピッケルに変えて土木工事に勤しむデモルトの姿が確認できる。デモルトェ…




○使用術:ゼモ系

腕の角を様々な形態に強化変形させる術が多く、術全体の系統としては肉体強化に近いので強化術を示す「ルク」とセット。

●ゼモルク

腕の角を蛇腹状に伸ばして攻撃する術。
デモルトの術の中ではスピードがある。
ウォンレイの腹をブチ抜いたのも恐らくこの術*6

●オルダ・ゼモルク

ゼモルクの強化版。
腕の角を分割し、無数の蛇腹剣に変えて発射する。

●リゴン・ゼモルク

両腕の角を分離させ、大きな三節棍に変えて武器とする術。
ヴァイルの指示もあったとはいえ精密な動作も可能。

●ヘドュン・ゼモルク

頭部の角を後頭部を包み込む程のサイズに強化する術。
首筋はデモルトの肉体の中でも唯一の弱点と呼べる箇所であり、そこを防御する術となる。

●ラギアント・ジ・ゼモルク

腕の角を巨大なカートリッジに変え、パイルバンカーのように巨大な柱を発射する術。
ヴァイルの台詞から上位の術と思われる。発射時にはデモルト自身が「マキシマム!」と声を出す。
一撃でティオのマ・セシルドを砕く威力を持つ。
1回の発動につきカートリッジは4発装填されている。

●ディオエムル・ゼモルク

腕の角を炎に変え、その炎を纏った拳を放つ術。
デモルトの凄まじい腕力もあって、並の水の防御術はその熱で蒸発し意味をなさない。
アニメ版では纏う炎が一貫して紫色になっている。

●バウロ・ウルク

翼を強化し、飛行可能とする術。

●ギルガドム・バルスルク

禁呪。全身を緑色の鎧で覆って強化するデモルトの最大術。
勿論弱点の首も防護され攻防共に完全なモノとなるが、同時に凶暴性・獰猛性も高められ暴走する。


◼️デモルト強化形態

アニメ版で登場。
「ザグルゼム」を2回当てられた後、ヴァイルから多大な心の力を強制的に消費させパワーアップした状態。毒々しいオーラを常時纏うようになる。
「ミベルナ・マ・ミグロン」ですら捉えきれない程のスピード、鎧がその力に耐えきれず砕ける程のパワー、
ウォンレイの最大術を不意打ちで直撃を受けてもギリギリ体勢を崩せるか否かでダメージ自体はほぼ0という程の防御力を誇る。
さらに、大幅に上昇した力により余裕も生まれたためか、それまでにレイラに翻弄された事による焦燥と怒りで失っていた冷静さも取り戻しており、
通常のバーサーカー状態よりも戦略的な思考をするようになっている。
その強大な力により形成が逆転しかけていた戦況を再び引っ繰り返しガッシュ達を翻弄するが、
原作より早いタイミングで復帰したウォンレイの「ラオウ・ディバウレン」で体制を崩された。
なお、前述にもある通り、当時のウォンレイの最大術であるこの術の直撃を受けてもなお、
ギリギリ体制を崩されただけでデモルト自身のダメージは無いに等しいというよくよく考えるととんでもない防御性能を見せている訳だが、
この戦況下に置いてはダメージは無くとも、体制を崩され瞬間的にとは言え回避行動がとれなくなったという状況が、ガッシュ達にとってはこれ以上無い勝機であり、
一方のデモルトにとってはこれ以上無いほどに致命的と言える状況な為、デモルト本人は最大級の驚愕、焦りを見せていた。
そして、その僅かな隙を突かれ3発目の「ザグルゼム」を喰らい、後は原作同様に「バオウ・ザケルガ」でトドメを刺された。




後半に登場した強力な魔物との単純な比較はできないだろうが、登場当時は間違いなくトップクラスの力量の魔物だったと言える。

なぜゴーレンに負けたし。







何だ…きさまら?何故ここにいる?何故…オレの項目を追記・修正してやがる――!!?

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最終更新:2024年09月25日 09:28

*1 千年前の魔物のパートナーはごく数人の例外を除いて魔物の戦いへの参戦を拒んだ為、ゾフィスに洗脳され自分たちの言いなりになるようにされている

*2 千年前の魔物を封印から解き放ち光を浴びたものの心の力と体力を回復させる代物。本質はゾフィスの洗脳能力を強化し40人もの人間を洗脳し続ける役割がある。

*3 アニメ版では、ガッシュ共々影で表情を見えなくして赤いオーラを纏う等、より「怒り」を顕す描写を見せた。

*4 心を操られているパートナーの人間は自我が無く、魔物が存分に呪文を使うための魔力タンクのような扱いであり実質奴隷扱いである

*5 強化前も多少喋ってはいたが

*6 そのシーンの描写から、ウォンレイが咄嗟に防御術である「レルド」で防ごうとしたが呆気なく術ごと貫通された流れだと思われる