モトラドのエルメスに乗って旅するキノと、様々な国の人たちの話。第16巻。
中学~高校生の頃にハマっていた『キノの旅』シリーズ。ある程度の人物像と世界観を知っていれば、何巻から読んでもいい。BOOKOFFで見かけたものだから、当時読んでいないであろう16巻を買ってみた。
やっぱり好きだな~。キャラクターがいい。風刺や皮肉の効いた国の数々がいい。淡々と描かれる旅の様子は、当時ライトノベルとしては異色だと感じたけれど、今になって読むと確かにこれはラノベだな。軽い。ぼーっと読める。実際、待合室のテレビがうるさい診療所で読んだけど、読めた。
この巻で特に好きだったのはフォトの日々の2作。最初期の「想いは 正しく伝わらない」や「世界は美しくなんかない。そしてそれ故に、美しい。」などを思い出した。モトラドのソウがいいキャラだな。口が悪くて、でも世界を俯瞰して見ていて、フォトのことを気遣っている。
「育てる国」「血液型の国」なんかは、皮肉っぽさやナンセンスな感じが『キノの旅』っぽくてとてもいい。「恋文の国」は増えた村人が誰か分からなかった、例の男が無事だった?
何巻からでも読める短編小説だからこそ、どの巻にどんな話があったか忘れがち。備忘録としてタイトルと、一言コメントを書き残しておきたい。
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- 昼と夜がある国 : 三者三様シリーズ
- 転がっている国 : 副題 Take Free If You Can!
- 恋文の国・b : アイドルの歌を聴く話→目を瞑ってしあわせなフリをして、それでもやっぱり悲しい話
- 死人達の国 : ゾンビを倒せ!
- 育てる国 : 映画スターを。
- 飲酒運転の国 : ゲームとして楽しむならアリ、か?
- 血液型の国 : 結局いい加減だよね、わかるw
- 恋文の国・a : 親愛なるケイトへ
- 見えない真実 : フォトの日々。視力の悪い男の子が望む「家族写真を撮ってほしい」。伝わらないことを幸せか
- 残されたもの : フォトの日々。雪の中に佇む、緑と赤の可愛いお家。報道写真の意味を考えた
- タイトル:キノの旅XVI
- 著者:時雨沢恵一
- 出版社:電撃文庫
- 読んだ日:2024年12月▽
- 経路:BOOKOFFで購入
- その他:病院の待合室でひたすら読んだ。軽く読めて時間潰しに最適。