「先生に怒られる時間ももったいない」 体操最優先で“無駄”を排除…萱&谷川兄弟を引き上げた幼少期の習慣
男子体操の萱和磨、谷川兄弟の兄・航と弟・翔(ともにセントラルスポーツ)が「THE ANSWER」のインタビューに応じ、将来のトップアスリートを夢見るジュニア世代向けに自身の子どもの頃の習慣などを語った。

体操界のトップ選手・萱和磨、谷川航・翔からジュニア世代へのメッセージ
男子体操の萱和磨、谷川兄弟の兄・航と弟・翔(ともにセントラルスポーツ)が「THE ANSWER」のインタビューに応じ、将来のトップアスリートを夢見るジュニア世代向けに自身の子どもの頃の習慣などを語った。
「小さい頃は『楽しめるもの』を見つけてほしい。スポーツでも勉強でも何でもいい。僕にとってはそれが体操だった。そういうものがあれば追求していける」
9日に都内で行われたファンイベント「GYM FAN!Vol.3」終了後に実施したインタビュー。「子どもたちに向けて記事を発信したい」と伝えると、航からはそんな言葉が返ってきた。
昨夏のパリ五輪。萱と航は体操男子団体に出場し、16年リオ五輪以来2大会ぶりの金メダルを獲得した。翔は悔しくも出場を逃したが、18年の全日本個人総合選手権を史上最年少で優勝し、連覇を達成するなど多くの実績がある。小学校低学年で競技に出会い、魅了され、追求し、トップまで上り詰めた3人。子ども時代にはそれぞれに異なる習慣があった。
萱は「憧れの選手や上手な選手の映像を何度も見ていた」と振り返る。五輪や世界選手権などの大会は必ずテレビで録画。小学6年時に開催された北京五輪もワンセグで録画し、選手の演技構成を覚えるほど見返した。「白い携帯でシュッとスライドできるやつ」と使っていた機種まで鮮明に覚えている。
参考になったのは技術だけではない。「『ここで深呼吸するんだ』とか小さな部分まで」。憧れの舞台で輝く選手を見ることはモチベーションにもつながる。「今は小さい子もスマホやタブレットで容易に検索できる。その強みを生かしてほしい」とメッセージを送った。
身近な環境を活用してきたのが航。家の前には50メートル程度の坂があった。体感としては「45度くらい」という急勾配の上り坂を下校時にダッシュするのが習慣だった。「早く帰りたかったのと、体操に活きそうだなとトレーニングの目的もあった」。そうして鍛えた脚力が持ち味の力強い体操につながっている。