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蕎麦御膳
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茗荷寿司
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大根巻き
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三種の団子
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わらびの辛子味噌和え
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赤と緑のゴマ和え
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きのこと野菜のガレット
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野菜の天ぷら
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蕎麦
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蕎麦のババロア
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小豆
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コーヒー
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店舗内観1
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店舗内観2
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店舗外観
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藤右衛門は、富山市の中心街「中央通商店街」の奥手にひっそりと佇む、風情ある店構えの一軒家の蕎麦と家庭料理の店。隠れ家的な憩いの空間で、上質で心温まる料理を気軽に楽しめる。営業は、週4日、昼の2時間半だけ。開店から10年目になるがメディアへの露出もなく、知る人ぞ知る店だが、根強い人気で連日満席、予約必須の希少な一軒だ。。
【料理、味】
この店のメニューは、蕎麦御膳1種類のみ。十割蕎麦と野菜がメインの家庭料理は、店主が全国各地から厳選して仕入れる素材を使い、家族への思いを込めて作る。総じてやさしく自然な滋味深い味わいだ。蕎麦のクオリティーも高く、家庭料理と言っても、「家庭」の域を超えて洗練されている。
蕎麦御膳は、税込み2,400円、コーヒー付きで2,500円。※印をつけた4,5,6は季節等により入れ替わるようだ。
◇食前の蕎麦茶
1.茗荷寿司
米は富山のコシヒカリ(五位庄米)、茗荷は大山(だいせん)産。
シャリはしっかり固めた押し寿司で、ほのかな酢で締めていて、ご飯の甘みが感じられる。茗荷も、刺激の少ないやさしい味つけだ。
2.大根巻き
長芋、茗荷、キュウリ、かにかま、卵焼きを大根で巻いた酢の物。
シャッキとしてみずみずしい長芋、茗荷、きゅうりに、かにかまと卵焼きのやわらかい食感と旨味を加え、全体としてさっぱり爽やかな味わい。
3.三種の団子
里芋団子(くるみ入り)、ジャガイモ団子(チーズ入り)、挽肉団子(生姜入り)の3種類。
3種類それぞれ、素材の自然なやさしい味わいとともに、食感と味つけにアクセントを加えて、子供でも喜んで楽しく食べられそうな一品になっている。
4.わらびの辛子味噌和え ※
塩漬けしたわらびを辛子味噌和えにした。
辛子味噌は、最初のうちは甘みすら感じるマイルドなもので、後から辛味がじんわり出てくる。クセがなく食べやすいわらびの塩味は薄くさっぱりしていて、シャキっとした歯ごたえ。
5.赤と緑のゴマ和え ※
にんじんとほうれん草のゴマ和え。
一般的にゴマ和えは、ごま、砂糖、醤油の微妙な量とバランスで味がすごく変わる。このゴマ和えは、野菜とゴマそのもののやさしい甘みを生かした味つけになっている。
6.きのこと野菜のガレット ※
シメジとジャガイモ、カボチャ、ブロッコリー等の野菜をそば粉のガレット(クレープ生地)で包み、トマトソースで味つけした。
そば粉のガレットは、一般的なクレープ生地より粘りが少なく、ほろほろして優しい食感で、そば粉らしいほのかな甘さ。野菜嫌いな子供でも食べられそうな家庭的な一品。
7.野菜の天ぷら
そば粉を衣にした野菜のてんぷら。広島の上蒲刈島産の藻塩でいただく。藻塩は、国産の海藻「ホンダワラ」と瀬戸内海のきれいな海水から作っている。
一番上に乗った季節の野菜は、ウドとコシアブラ。下には、長イモ、ナス、シイタケの串と、サツマイモ、ネギ、ピーマンの串。そば粉の衣は薄くてあっさりしていて、それぞれの野菜の味わいが引き立つ。そして、藻塩は、ミネラルの旨味が塩味を包み込んだようで、そのままなめても辛くなく、口あたりが柔らかくて実においしい塩だ。これを天ぷらにつけると、野菜の旨味がさらに引き立つ。
8.蕎麦
メインの蕎麦は、そば粉からつゆ、水にいたるまで、こだわりの厳選素材を広く全国から仕入れている。
本日の蕎麦は、旭川の近くにある和寒(わっさむ)町産のそば粉を使用。つややかで、きれいにエッジの立った平打ちの十割そば。十割そばにしては、粘りとコシがしっかりしていて、つるりとした喉ごしのよさもある。すっきりとしていながら、蕎麦らしい品のいい風味もある。これに藻塩をつけると、旨味が増す。
つゆは、松本の大久保醸造店のまろやかな薄口醤油「紫大尽」を使用し、すっきりとしながら深みのある優しい甘みがあり、築地「伏高」から仕入れる3種類の「節」(カツオ節など)が香る。このやさしい味わいのつゆも、そばの旨味を引き立てる。
蕎麦湯は、白濁してとろっとしていて、それだけでも旨い。
9.蕎麦のババロア
そば粉を練り込み、てんさい糖で優しい甘みを加えたババロア。
蕎麦の香りをしっかりまとったババロアは、甘さ控えめで、プッチンプリン的な弾力がある。てんさい糖のシロップは、黒蜜よりもまろやかな甘み。表面にまぶした蕎麦の実のカリカリした食感がアクセントになっている。
10.おまけのデザート
小豆と寒天のゼリー。やさしい甘さに炊き上げた小豆は、食後の満足感をダメ押しする粋な演出だ。
11.コーヒー
高級レストランの食後のコーヒー2杯分ぐらいありそうな、なみなみとした量でお腹が満たされた。
◇食後の蕎麦茶
【雰囲気】
懐石料理店のような風情のある店構えで、コンクリートに覆われた町中にあって、店先に山野草が自然に近いかたちで植えられているのが奥ゆかしい。中に入ってみると、内装にも接客にも温もりがある。庶民的な蕎麦と天ぷらの店とは違うし、高級な蕎麦前割烹の店でもなく、心静かにちょっと優雅な昼のひとときを過ごせる、居心地のよい大人の空間だ。
店の外から一見した印象は、敷居が高そうで入りにくい。店が閉まっていることが多いし、私も以前から気にはなっていたが、なかなか入れずにいた。
【サービス】
終始穏やかな笑顔の奥様の接客が、温かくて気持ちよい。この店の心のこもった料理とサービスは、元々あまり商売を目的とした店ではないからこそできるのだと思う。
【CP、総合評価】
心温まる多彩なおいしい料理、気持ちのよい接客、落ち着いた居心地のよい空間がそろって2,500円なのは、非常に良心的。蕎麦だけではないコース仕立てにすることで、蕎麦の魅力がより豊かに感じられる。蕎麦以外の料理だけでも結構お腹が満たされ、十二分に満足感が得られる。連日予約で満席になり、予約なして来て入店できずに帰る人が後を絶たない人気なのも納得できる。
教員を定年退職後にご夫婦でこの店を始めた店主は、テレビ番組の「人生の楽園」の主人公になりそうでもある。ただ、気楽な趣味でやっているものとは違う。料理は本格的だし、器や和洋折衷的な内装も凝っている。羨ましい第二の人生に思えるが、奥様によると、体は正直しんどいのだそうだ。
同じ富山市内の「田村」「市川」「達磨」など他の蕎麦店とは趣が違い、蕎麦の魅力をいろいろ楽しめ、蕎麦好きでなくても満足できる希少な店だと思う。今のまま、知る人ぞ知る店であってほしい一軒です。