武蔵小金井：旅先料理は奥深い : 黄金バル ITER

2022.01
　禁酒法明け(仮)週末呑みのDAY-13はムサコ南口（ヨーカドー裏のシャトー１Ｆ）、ランチカレーが超美味いＩＴＥＲ。
　店名の「旅(ITER)」に象徴される旅先料理を折に触れて出してくれるのですが、去年から気づいたのがジョージア(旧グルジア)系。
　ジョージアの白葡萄ルカツィテリから醸造されるオレンジワインをお供に何皿か並べてみました。

◆お通し：バーニャカウダエッグ
　まずはお通し、真っ白のビジュアルの一皿はゆで卵とバーニャカウダソースを合わせたものから。
　玉子を崩すとトロトロの黄身が流れ出してコクのあるソースとも合わさり、メチャ美味です。
　お通しは季節替わりの可能性があるので、気になる方は余裕をもって予約した上で「バーニャカウダエッグ希望！」と頼んでみるのが良いかも。

◆鶏ときのこのシュクメルリ
　２皿目は、いきなり重めクリームソース系へ。
　掟破りっぽい感じもありますが、ジョージアワインにジョージア料理を合わせる趣旨で、あえて序盤に出してもらいました。
　オーブンで仕上げ焼き、熱々で出てきた角皿の中に大ぶり鶏肉・ジャガイモ・玉葱・しめじがたっぷり入っています。
　ガーリックは気持ち抑えめに思えたので、好みに応じて｢できれば濃厚に｣｢ガーリック強めで｣等の調整を頼むのも一興かと。
　全体的には火の通しが綺麗で美味い旅先料理でした。

◆パセリフリット
　３皿目は順番が前後しましたが野菜、パスタへの繋ぎの趣旨で頼んでみました。
　生だと苦味のあるパセリが、振ってくれている塩もあるのか気持ち甘く感じます。

◆カチョエぺぺ
　４皿目はパスタ、チーズとペッパーという意味のカチョエペペを。
　配膳の瞬間にチーズの香りが思いっきり立ち昇り、暫くするとチーズが溶け始めるので全体に絡めながら食べ進みます。
　後半に入るとナチュラル味変、ペッパーの香りが立ってくるという二段仕立ての香りと味の面白い一皿でした。

◆焼き芋クリームチーズ・クラッカー添え
　これはアイディア料理。
　焼き芋を崩しながらクリームチーズと和えてスイートポテト風にしたもので、添えてくれたクラッカーに乗せて食べ進みます。
　甘くてチーズのコクもあって、素直に美味い。
　黒板にあれば絶対のオススメです。

　という感じの久々ＩＴＥＲでした。
　夜は不定休、というか不定営業に近いのでＦＢページのチェックが必須です。
　機会がありましたら、ぜひ・・・

2021.07
　ＩＴＥＲの昼メニュー「旅カレー」、人気があり過ぎて中々機会に恵まれないのですが、早い時間帯なら座れるかも。
　今回はＦＢでカレー日なのを確認して、１１時台に Let's GO。

◆ほうれん草とモッツァレラチーズのカレー(\900)
　面白そうなカレーが２種類あったので迷ったのですが、オンリーワン系を希望したら、ほうれん草の一種盛を提案してくれました。
　まずは付け合せから食べ始めますが、サラダは冷たいレタスではなく常温のほうれん草で旨味が濃く、温めてくれたスパニッシュオムレツは具沢山で素直に美味い。序盤から期待を膨らませてくれます。
　で、カレーソースは余計な具を加えず、ベースの上にほうれん草をたっぷり乗せたもので、更にチーズは満遍なく全体に溶け込んで糸を引いてくれます。
　この種のカレーはバランスを崩すと一気にダメになるのですが、今回は出汁感とほうれん草の旨味とチーズのコクのバランスが完璧で、メチャ美味い。
　でもって、「迷ってたみたいなので、少し味見してみますか？」と出してくれた瀬戸内レモンチキンカレーも半端ない。
　少し酸味を前面に出したカレーで、でも奥の方のベース感とスパイス香が一瞬遅れて広がる面白い作り。
　これは次回に絶対フルサイズしたいカレーでした。

　ＩＴＥＲの昼カレー（旅カレー）、仕込める量の問題もあるのか売り切れ御免に出くわすことが多いのですが、やはりランチカレーとしては地域随一の完成度、ダメ元でトライする価値があります。
　ＦＢ等で予定を確認した上で、ぜひ・・・
https://www.facebook.com/koganebariter

2019.12
　地域月例会、12月は忘年会です。
　１回目は、ムサコ南口のシャトー１Ｆ、ＷＡＩを引き継いだＩＴＥＲで５人会を開いてみました。

◆ドライフルーツとクリームチーズのディップ
　たっぷりのドライフルーツを混ぜ込んだクリームチーズをクラッカーに添えてくれました。
　多めに乗せても足りるボリュームで、ビールに良く合います。

◆鶏のレバーパテ
　２皿目は、レバーパテをバケットに乗せてくれました。
　クリーミーで臭みゼロ、旨味も十分乗っています。
　
◆小金井産有機野菜のシーザーサラダ
　サラダは見た目は普通ですが、食べてみると野菜自体の美味さと作り込みの丁寧さに唸ります。
　珍しいのは黄色の金柑(かな？)薄切りで、これが絶妙なアクセントに。

◆パセリとパクチーのフリット
　名前は普通ですが、隠れたヒット、というか唸る美味さ。
　フリットは衣のバランスを間違えると疑問が生まれますが、今回は完璧な仕上がりです。
　最初はフォークで上品に食べ始めますが途中から手づかみで一気食い。

◆アンチョビポテト
　箸休め的な一皿ですがアンチョビの効き方が絶妙。

◆純胡椒とアンチョビ、牡蠣といしり醤油のピザ
　ここからオリジナリティ系料理へ。
　１枚目の写真では見えにくいのですが、チーズの下に隠れて見える小さな粒が緑色の純胡椒。
　胡椒もアンチョビも味が強いので量は控えめですが、全体的には絶妙なバランスに仕上がっていて、しかも地域オンリーワン。
　２枚めの写真は、もう少し具が分かりやすいかも。
　中央にネギが振られた一枚は、牡蠣を具にして「いしり醤油」をアクセントに使ってくれています。
　これも地域オンリーワンの味わいでした。

◆麻婆豆腐withマッシュポテト
　これも地域オンリーワンで、幹事から是非組み込んでほしいと頼んだ一皿。
　麻と辣が揃った麻婆豆腐、これをマッシュポテトに合わせるという趣向で、これが絶妙な美味さ。
　当日のメニューにあれば絶対のおすすめです。

◆タンドリーチキン
　コースの最後は、タンドリーチキン。
　仕込みも焼きも丁寧で、柔らかく仕上がった鶏は旨味十分。

　ここまでで、飲み放題込み\4000。
　かなり満足感が高いコースでしたが、「せっかくグループ会だし、もう少しシェアしようか」という趣旨で２皿ほど追加。

◇追加１：ライスコロッケ
　個数を人数分に調整してもらいました。
　具は米ベースですが、具に帆立と海老が入っており、アサリ出汁が効いた絶妙な美味さの一皿です。

◇追加２：シェパーズパイ
　いわゆるミートパイですが、これも美味い。
　具の主体はマッシュポテトで、ここにピリ辛の味付けが組み合わさって面白い味になります。
　１～２人だと腹が膨れてしまいますが、４人以上の会なら組み込みを強くおすすめします。

　という感じの地域忘年会（１）でした。
　ＷＡＩの頃と料理人は同じようですが料理自体は別物で、余計な軛から解放されたかも。
　フロアの人も、ＷＡＩ時代は客席のグラス(水を含む)が空になっていても気にせず勤務シフトの話をする人たちでしたが、今のバイトさんはお客さんと話をしながらもテーブルに目配りできる優秀な人。
　面白い店になりました。
　是非機会を作ってお試しいただければと思います。　

２０１３年９月
　２０１１年のＯＰＥＮ直後以来、久しぶりのＷＡＩです。
　厨房の人が新しくなっているように思われ、以前よりもそつのない料理ではありました。

◆剥き海老のアヒージョ（￥７００）
　アヒージョは日替わりで素材を複数から選択できるようです。
　当日はソフトシェル海老、蛸、剥き海老からの選択で、剥き海老をオーダー。
　たっぷりのオイルを使い、海老とガーリックを煮てくれました。
　海老は食感も味も悪くないのですが、食べ進めるうちに小さな疑問。
　オイルと海老に一体感が感じられず、部品をとりあえず組み立てたような印象。
　オイルの量が多すぎるのが原因なのか、素材を選択できるが故のオイルの風味づけが困難という理由があるのか、このあたりは今後の確認が必要だと思います。
　できる職人さんであればオイルに事前に／調理中に風味づけするか、素材に強めに味を付けるかだと思いますが、今回は上手く行っていないように思えました。
　ビジュアル的にはそつのない出来だと思ったのですが、純粋に味だけを考えると・・・（念のため、日を改めてＷＡＩ本店のアヒージョを頼んでみました。本店では、プロの職人ではないものの、それなりに頑張ってオイルとガーリックを馴染ませています。）

◆本日のパスタ（￥７００）
　当日は、ペペロンチーノでした。
　シメジとキャベツとニンニクを素材にしたパスタは、結構大盛り。
　ですが、パスタと具とオイルに一体感がありません。
　パスタの茹で時間が長過ぎてフライパンで全体を馴染ませきれない（とりあえず箸で一混ぜしたくらいの）皿を時々見ますが、そういう感じの出来でした。
　これもビジュアル的には美味そうだったのですが、やはり疑問あり。

　ということで、おそらく厨房内は新しい人だと思いますが、素材と向き合うというよりは手順書を重視する人と見ました。
　もちろん店づくりはオーナーの考えが一番大事ですし、料理よりも店員さんとお客さんの交流が密という点では本店も武蔵小金井店も素晴らしい雰囲気づくりに成功している店だと思います。
　その意味では嫌いな店ではないのですが・・・・料理は今後に期待でしょうか。
　機会がありましたら、一度・・・・　

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２０１１年０４月
　東小金井で謎の人気を誇るＷＡＩが、武蔵小金井に出した系列店です。

◆菜の花とタケノコの酢味噌和え（\500）★3.5
　菜の花もタケノコも丁寧に素材管理された美味しいものでした。
　酢味噌があまりも単調な味だったのはご愛嬌ですが、この辺は店が上手く廻り出し、余裕が産まれれば改善されると思います。

◆蛸のフリット（\600）★2.5
　若干残念な一皿でした。
　蛸からは瑞々しさが失われ、衣にも美味しさが感じられません。
　フリットと銘打つからには、そして500円超えの値付けをするなら、素材の瑞々しさを保つ技術を身につけるか、衣への店オリジナルの風味付けを期待したいところでした。
　「揚げ」に関しては、まだまだ初心者レベルだと感じました。（元々小金井で揚げの技術のある人は少ないのですが、いっとく＠北口長崎屋裏が一つの基準に なると思います。本当に美味しいフリットを求めるならチベッタ＠八王子（イタリアン、オーナーシェフは小金井市民）あたりでしょうか。）

◆海老のガーリックライス（\600）★3.8
　今回の中では、一番満足しました。
　海老はプリプリで多めに入っていましたし、全体の味付け、スライスガーリックの風味付とも上々でした。
　この皿は、おすすめです。

◆ゼリー（サービス品）
　開店記念か、続くのかは不明ですが、最後にデザートとしてゼリーを出してくれました。
　結構美味かったと思います。
　続けてほしい一品です。

　料理の値段はヒガコＷＡＩと同じくらいでお高めですが、料理のレベルは荒削りながらもヒガコＷＡＩより上だと思います。
　料理だけを客観的に見ればムサコ基準で「中の中」レベルの料理ですが、開店記念で応援に来ていると思われるヒガコＷＡＩの看板娘二人のレベルの高さもあり、中年オヤジ世代には満足感があると思います。
　揚げ物に関しては当面避けたほうが無難だと思いますが、厨房を預かる人はまだ若く（三十代前半？）、伸び代がありそうです。
　学生系ヒガコジモティよりも味に厳しい勤め人系ムサコジモティに鍛えられれば化けそうです。

　現時点ではムサコ新店が一枚上手で総合★3.3、ヒガコ本店が★2.9というところでしょうか。（将来の上方修正含みの★３で今回は失礼します。）
　機会がありましたら、一度・・・