祝開店！観音寺から高円寺へうどん酒場がやってきた : うどん酒場 でべそ

高円寺駅南口、バス通りを進んで１つ目の信号手前左側「うどん酒場 でべそ」かけうどん400円にかしわ天150円・れんこん天100円を追加して、ずずずずっっっっ。

讃岐うどんの本場、香川県は観音寺市の郊外にある「カマ喜ri」は、店名からも察せられるようにうどん屋らしからぬカフェ的な雰囲気のニューウェーブ店。もちろんうどん自体もレベルが高く、数年前におじゃました際にびっくりしたのを今でも覚えています。最近ではガイドブックなどでも紹介されているようです。そのカマ喜riで修行された方が、都内高円寺駅からすぐの場所に2017/10/20にお店を出されたと聞いて早速駆け付けました。

平日夜20時頃、開店祝いの花がたくさん飾られている中、丼の上でネコが踊るデザインの白い暖簾がかわいい。店内は長細いカウンター席に、奥は３卓ほど小さいテーブルがあります。先客数組、女性客がお一人でビールを飲みながらうどんを待っていたり。店員さんは男性三人。先行情報では女性店員さんが「指名料 時価」と書かた名札をつけていたと聞いてちょっと楽しみにしてたのですが、このときはいらっしゃらず残念（笑）。かわりに「私が店長です」という名札を付けた店長さんがいらっしゃいました。このほどよいユルさが、おしゃれなカマ喜riとはまた違う路線なのがおもしろい。

メニューは、かけ・ぶっかけ・ざる・おろししょうゆ・釜あげが各400円、釜玉・釜バターが各450円と、なかなかリーズナブルな設定で嬉しい。これにトッピングの明太子や玉子、各種天ぷらが100円～。また酒場というくらいなのでアルコールも揃えていて、ビールはハイネケンにハートランド、サッポロ赤星という少数精鋭必中の剣的トリオ。ハイボールや酎ハイ系に加えて焼酎や泡盛、日本酒もあります。日本酒は根知男山、獺祭、渓流、というなかなか謎なラインナップ。これは獺祭を客寄せパンダにして根知男山と渓流が本命だろうと邪推しましたがどうかしら(^^; もちろん酒肴類もそう多くないものの、金山寺味噌野菜スティックだの馬肉チャーシューだの、これ作り手も相当お酒が好きな方だとお見受けしました（笑）残念ながらこの日は飲めなかったし、ちと本調子ではなかったので温冷２品オーダは自粛して、かけに天ぷら２品でお願いしました。

オーダしてから茹で始められました。お忙しい時間帯だと、場合によってはその場で麺切り～茹でということにもなるのだそうです。カウンターの中は見えませんが、天ぷらも茹で上げのタイミングを見計らって作られているようです。茹で上げられたうどんは、絞るように水を切り、弧を描くように盛り付けられます。讃岐うどんの美しい盛り付けは、水切りの必然性の結果生まれたものなのです。

うどんin丼、別皿の薬味のネギ・生姜・天かす、そしてやはり別皿の天ぷらが揃い、いただきます。大盛り指定ではないけれどけっこうボリュームがあります。黄金色に澄んだかけ出汁は、いりこと節、昆布がバランスよく使われていて、どれか一つが突出することないバランスのいいもの。そうそう、これはお味噌汁的な毎日飲みたくなるお出汁。例えば先行有名店のように一口すすってアッパーカットをくらうようなお出汁もいいけれど、あれは毎日食べられないし、毎日食べたら味覚が狂います。こういう日々すすれるかけ出汁、いいなぁ。製麺機製の麺は幅こそ一定だけれど厚さによって太い細いが多少あります。熟成を長めに取っているのでしょうか、ガツンというインパクトやくいーっっと伸びるコシは強さではなく、ほどよくむにゅっとした食感が実に楽しい。それを追って小麦の風味もやさしく立ちのぼりますが、これも強すぎない出汁とのバランスあってのこと。

かしわ天、レンコン天とも、揚げたてで油切れもＯＫ。下味も強すぎず程よく、かしわ天は胸肉ながらぱさつきもなく、レンコン天は厚さは薄めながらしゃきっとした食感を残しています。うどん屋さんの天ぷらはかけ出汁と一緒に味わってナンボだと思ってるのですが、別皿で提供だと投入タイミングが自分で調整できるのはいいですね。また、薬味も別皿で、途中から追加し味変も楽しめます。最初は薬味なしで、途中から天ぷらや薬味を少しづつ加えて食べ進みました。

一人客だったこともあり、適度に店員さんが話しかけてきてくれたりと店員さんとの距離はかなり近めです。そういえば、店名の由来を聞き損ねました。あいにくこの日は飲めないシチュエーションでしたが、やはり軽く飲んでちょいとつまんで、〆にうどんというコースが王道でしょう。とはいえうどん単品400円からというお値段は強力に魅力的ですし、強力プッシュらしい桜エビのかき揚げというのも気になりますし、また高円寺で途中下車しておじゃまします。ごちそうさまでした。