美味しいものとワインの宝庫！一度行くとファンになる！ : とらぬ狸

久しぶりの大宮駅、やっぱり人も多くて活気があるわ。
大宮とか浦和って、私にとっては気取らないお店の多い地域という印象なのですが
ここに家３軒分飲み尽くしたというオーナーソムリエがいるお店があるのという情報を聞き、
そして、え？フレンチよね？という聞きなおしをしたほどの印象の強い店名に興味津々で訪問。

看板は「Rare Wineとこだわり料理のお店」とはあるものの、
ザ・居酒屋風な看板に驚きます。

この日はワイン会の準備も進められつつの雰囲気の中での久しぶりの再会に
フレンチコースにくだんのオーナーソムリエにワインをペアリングしてもらい、
まずはシャンパンで乾杯♪

◆シャンパーニュ：アンリオ スーヴェランNM
キレのあるスッキリした印象の辛口シャンパーニュ

お料理：「ピエブルーのソテー」
フランス産のムラサキシメジ「ピエブルー」は傘の裏と軸が薄い青紫色をしています。
ヒラタケ風のプルロットや福島の契約農家が栽培するシイタケなど、
キノコ好きにはたまらない珍しいキノコのうまみと食感を味わえるシンプルなソテー。

◆ブルゴーニュ白：シャブリ プルミエ クリュ ボーロワ 2018 ドメーヌ ウィリアム フェーブル
辛口とはいいながら、お魚もスッキリと引き立てる白ワイン。　

お料理：「天然真鯛カルパッチョ」
水彩画を彷彿とさせる色遣い、プチトマトの赤がかわいらしささえ感じる盛り付けです。
使っている素材は紅蓼もあり、和と洋をうまく組み合わせている感じです。
自分の記憶にあるカルパッチョとは違い、素材の美味しさがより味わえるものでした。


お料理：「厚岸産牡蠣フライ」
6～10月は北海道・厚岸・仙鳳趾産牡蠣とのこと。
通常では牡蠣を食べられない期間でも、大雪山の雪解け水で喫水状態になり、
ミネラルで風味もあり美味しい状態になっているそうです。
オーナーソムリエ曰く、日本で一番おいしい牡蠣！とのこと。
牡蠣フライ、というには上品、でもこの得も言われぬ美味しさは、
牡蠣フライなんですが飲み干しているよう、と感じるほど。

◆ブルゴーニュ白：ピュリニー モンラッシェ 2019 メゾン ブシャール ペール エ フィス
白だけど肉にも合う。いや、この生ハムが特別なのか、ワインが特別なのか...
だんだんこの頃になると分からなくなり怪しくなってきます。

お料理：「純血!!イベリコ豚デベジョータ６０か月生ハム」　
スペインでもとっても希少という純血のイベリコ豚の生ハム。
今まで食べたことのある中では３６か月が最長だったんですが、
この美味しさは感動もの。薄く削ぐようにカットしてある訳ですが柔らかい。
そして脂が脂じゃない！
そう、冷蔵庫出したてじゃダメなのよ、とよくわかる...気がします。
延々、これだけで飲み続けられる気がします。
（あ、途中で牡蠣フライも食べたい）

お料理：「本日の厳選!!天然鮮魚のポワレ」
この日は天然ヒラメ。この肉厚の尾に近い部分を取っておきましたと言ってくださる。
ということは、大きなヒラメのこの部分を2尾取っておいてくださったという事。
身がふっくらと肉厚で、でもちゃんと表面を炙ってあり香ばしい。
下にはジャガイモのガレットと黒トリュフを使ったソースがたっぷり。
トリュフの香りが嫌味なく香り高く使われているところに感動！
このソースで...パンをおかわりしました＾＾;;

◆ブルゴーニュ赤：サヴィニー レ ボーム クロデゴドー2017 メゾン ジョゼフ ドルーアン
赤い果実を彷彿とさせる色の赤ワイン。
お料理のソースと重なる赤ワインではあるけれど、うまくバランスが取れていて飲みやすかったです。

お料理：「フランス・ピレネー産ビゴール豚の炭火炙り焼き　じゃが芋のピューレと赤ワインソース」
ワインを煮詰めて作るソース、と聞くと、
鍋にワイン１本をあけて煮詰めるイメージなのですが、
シェフにお話しを伺うと、その単位が違いました！
どれだけの時間煮詰めるために厨房にいるんでしょう！
お料理に対する、食材に対する愛情のレベルが違います。
深く深く反省をするきっかけになったかも。
イベリコ豚と先祖は同じというビゴール豚、
口に入れた途端に脂が溶けてくる、甘い...と実感、
そしてワインを煮詰めたソースが味にさらに深みと引き締めを与えてくれます。

◆イタリア・トスカーナ：キャンティ クラシコ2018 カステロ ディ ランポッラ
キャンティ クラシコの今までの自分の印象が覆された感じです。
深みがあって、わずかな酸味がチーズともよく合います。

お料理：「本日の農家製チーズ」
ボーフォール、エポワス、ブリードモー
ハードタイプ、ウォッシュタイプ、白カビタイプとバランスよく選ばれたチーズは
もちろんそれだけでワインが進みます。


お料理：「本日のデザート」
チョコレートテリーヌは、コーヒーとの組み合わせももちろんですが、
少し飲み残していたワインともよく合います。
ちびちび合わせるもよし、本来の合わせ方ではないかもだけど、
豪快に大きめに口に運び、その余韻をワインとともに味わうのも◎。

食材を愛でながら調理されるシェフと、
こちらの様子を確認しながらサーブして下さるフロアのスタッフと、
ワインを３軒分飲んでワインと美味しいものに愛情を注ぐオーナーソムリエがいる
このお店に、なぜ「とらぬ狸」という名前を付けたのかは、
ぜひ訪れて理由を聞いていただきたいです。


ワイン会、いつか行けるようになりたい、という気持ちが芽生えてしまう～。
また行きたいお店は増えました！