葦原(よしはら)に 啼(な)くは雀(すゞめ)歟(か)? 葦切(よしきり)歟(か)? 門(もん)の内部(なか)には 朱明(なつ)の滋味佳味(あれこれ)
愚老(やつがれ)、實態(まことのすがた)・胃腑(いぶくろ)は、
「牛鍋(うしなべ)食(く)はぬは開化不進奴(ひらけぬやつ)」©假名垣魯文ぱいせん
なれど、究極之理想(いやはてにめざすところ)は、
「不許葷酒入×大門〇山門(なまぐさとさけはもんよりいるをゆるさず)」
無類(たぐひまれなる)鮓愛好者(すしずき)とは云へ、
近來(ちかごろ)の×三條〇慘状(あまりにむごたらしきありさま)には、
辟易(あきれはて、あきたるくちもふさがらぬ)。
もはや、爲(な)す術(すべ)もなし。
「口尚乳臭・黃口孺子(つたなきもの)」が、獨立開業(みせをひらき)、
爭覇(はをあらそ)ひ、「見錢眼紅(ぜにまうけにちまなこ)」となる樣(さま)、
宛然(あたかも)、「蛇欲呑象(くちなはがざうをのまんとする)」に似(に)たり。
稱之(これをとなへて)、「鮓泡沫經濟(すしバブル)」。
故(かゝるがゆゑ)に、
陋屋(あばらや)に夜露(よつゆ)を凌(しの)ぎ、襤褸(つゞれ)纏(まと)ひて、
粗礪黎藿(まづしきうけ)にて命(いのち)を繋(つな)ぐは、
現状(いま)は叶(かな)はぬまでも、將來(このさき)目的地(めざすべきところ)。
「葷(なまぐさ)啖(くら)ふは開化不進奴(ひらけぬやつ)」©卍老
入手容易(てにいれやす)き穀(たなつもの)・蔬菜(あをもの)用(つか)ひ、
若(も)し、誠心誠意(まごゝろこめ)て烹飪(にたき)する者(もの)あらば、
可訪之(これをたづねん)!
と云ふ緣由(ことのよし)にて、
當家(こちら)、"熊野權現社(くまのごんげんやしろ)"近傍(ちかく)の『ことこと』。
權現堂堤(ごんげんだうづゝみ)にも近(ちか)く、
葦原(よしはら)には、×雀(すゞめ)〇行々子(おほよしきり)が啼(な)く。
×大門(おほもん)〇玄關(げんくわん)より屋内(なか)に、、。
莞忝(につか)と歡迎(むか)ふるは女主人(をんなあるじ)。
紀州南高梅(きしうなんかうむめ)の實(み)は「乾梅(むめぼし)にするもの」と云ふ。
廚(くりや)周圍(まはり)には夥(あまた)商品(うりもの)。
穀(たなつもの)・蔬菜(あをもの)仕入(しい)れて烹飪(てをかけ)、
これを商品(あきなひのしな)として鬻(ひさ)ぐが當家(こちら)の生業(なりはひ)。
・【貨幣(ぜに)】→【商品(あきなひのしな)】→【貨幣(ぜに)】
の連鎖(つながり)・循環(くりかへし)。
烹飪(にたき)に要(かゝ)る手間(てま)と薪水(まきみづ)、
味(あぢ)の精麁(よしあし)など加味(くは)へて適正價格(ねうち)と成(な)る。
賣價(うりね)が、適價(ねうち)より廉價(やす)くば衆人(もろびと)集(すだ)き、
高價(たか)くば群衆(くんじゆ)蝟集(むらがる)ことあるまじ。
利潤(まうけ)は賣價(うりね)と仕入値(しいれね)の差額(さ)。
當家(こちら)の"一汁三菜(いちじふさんさい)"、
賣價(うりね)、一千四百圓也(いつせんしひやくゑんなり)。
扨(さて)、賣價(うりね)に見合(みあ)ふ價値(ねうち)ありや否(いな)や?
菜譜(こんだて)ならびに、冩眞(しやしん)のとほりにて、
"米飯(こめのいひ)"、"未醤汁(みそしる)"、"葅(にらぎ)"のほか、
五味五色(いろとりどり、さまざまなるあぢつけ)の菜肴(めしのとも)が附屬(つく)。
食後(めしのあと)には、甜品(あまみ)と茶(ちや)。
"米飯(こめのいひ)"は、粳(うるのこめ)の姫飯(ひめいひ)。
「九州産(きうしうさん)"つや姫(ひめ)"。」
「先刻(さきほど)、煲(どなべ)にて炊(かし)げたるもの」との説明(はなし)。
慥(たしか)に、煲(どなべ)特有(ならでは)の佳味(よきあぢ)!
爰(こゝ)で"未醤汁(みそしる)"はと吟味(み)るに、
鯷乾(にぼし)の風韻(かをり)、鼻竅(はな)を貫通(つらぬく)。
「日高昆布(ひだかひろめ)と乾鰹(かつをぶし)も配合(あはせて)をりまする。」
との説明(はなし)に、打點頭(うちうなづ)き、膝(ひざ)を叩(う)つ。
溏油(だし)引(ひ)きたる昆布(ひろめ)・乾鰹(かつをぶし)も
廢棄(す)つることなく再利用(ふたゝびいかす)。
昆布(ひろめ)は有馬煮(ありまに)、乾鰹(かつをぶし)も飯素(ふりかけ)に、、。
實言(まこと)、「遖(あつぱれ)!」と云ふほか術(てだて)なし。
ξ(ぐざい)は、
纖蘿蔔(せんろふ、おほねせん)、纖胡蘿蔔(せりにんじんせん)、白菜(はくさい)。
嗚呼(あゝ)、"大悲千祿本(だいひのせんろつぽん)"。
×千手觀音(せんじゆくわんのん)〇千壽宿(せんじゆじゆく)より五宿(やどいつゝ)。
"未醤煮(みそに)"あり、"南蠻漬(なんばんづけ)"あり、"油炸(あげもの)"あり、
"甘露煮(かんろに)"あり、淡味(うすあぢ)の"炊合(たきあはせ)"あり、
果(は)ては、"有馬煮(ありまに)"まで、、。
酸(すみ)、甜(あまみ)、鹹(しほけ)、鮮(うまみ)、馨(かをり)、、。
季節(とき)、i.e.,(すなはち)、
朱明(なつ)の風(かぜ)馥(かを)る品(もの)多(おほ)し。
水無月菽乳(みなづきどうふ)、玉蜀黍(なんばんきび)、菜豆(さやいんげん)、
新洋蔥(しんたまねぎ)、茄子(なすび)、蕃茄(あかなす)、柬埔塞瓜(かぼちやうり)。
加旃(しかのみならず)、
三色(みいろ)の咬<口留>吧(じやがたら)、黃胡蘿蔔(きいろのせりにんじん)など、
颳目(まなこけづ)るべき蔬菜(あをもの)も、、。
飛龍頭(ひりようづ)、水無月菽乳(みなづきどうふ)は自製(てづからのしな)。
彩(いろどり)にも毒々(どくどく)しきところなく、
器(うつは)の等類(たぐひ)も塑料(プラ)と推定(おぼ)しきものは皆無(なし)。
盆(ぼん)は木(き)、筯(はし)は竹(たけ)。
調味料(てうみれう)も悉(ことごと)く天然自然(てんねんじねん)のもの歟(か)?
一(ひと)つとして價格(ね)の張(は)るもの無(な)く、
その原價(もとね)たるや、高(たか)ゞ知(し)れたものならめど、
手間(てま)をかけ、培(つちか)ひたる廚藝(わざ)を惜(を)しむことなく、
丹精(まごゝろ)込(こ)めこめたる皿(さら)の數々(かずかず)に嘆息(ためいき)。
惜(を)しむらくは、"金時豆(きんときまめ)"の煮崩(にくづ)れ。
さすがに、煮崩(にくづ)れし難(にく)き"紫花豆(むらさきはなまめ)"や、
醋(す)に滲(ひた)す前(まへ)、
豫(あらかじ)め油炸(あぶらにあ)げたる"南瓜(ぼうぶら)"には煮崩(にくづ)れなし。
女主人(をんなあるじ)、
久喜(くき)に生(む)まれ、箱根强羅(はこねがうら)にて修業(うでをみが)き、
當地(こちら)に開業(みせびらき)。
かゝる邊鄙(かたゐなか)でも午刻前(ひるまへ)には客(かく)數組(すうくみ)。
掉尾(いやはて)に、再度(ふたゝび)自問(みづからとふ):
「賣價(うりね)に見合(みあ)ふ價値(ねうち)ありや否(いな)や?」
自答(みづからいらへ)て曰(いへら)く:
「近隣在住(ちかくのたみ)なら大(おほ)いに價値(ねうち)あり!」
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【暗匣】:東京通信工業 索尼(Sony)α7 III 無反光鏡可換鏡頭照相機(みらーれす)
【鏡珠】:旭光學 S-M-C 琢磨(Takumar)1.8/55 @F2.8~F4
福倫達(Voigtlaender) COLOR-SKOPAR 4/21 P VM @F11
점포명 |
Koto Koto
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종류 | 카페, 일본 요리 |
예약・문의하기 |
0480-48-5803 |
예약 가능 여부 |
예약 가능 |
주소 |
埼玉県幸手市内国府間133-8 |
교통수단 |
삿테 역에서 1,716 미터 |
영업시간 |
영업시간/휴무일은 변경될 수 있으니 방문 전에 점포에 확인해주시기 바랍니다. |
가격대 |
JPY 1,000~JPY 1,999 |
가격대(리뷰 집계) |
JPY 1,000~JPY 1,999
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지불 방법 |
카드 가능 (VISA, Master, JCB, AMEX, Diners) 전자 화폐 가능 |
좌석 수 |
14 Seats ( 4명 ✕2, 2명 ✕1, 카운터 4) |
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개별룸 |
불가 (없음) |
카시키리(기간을 정하여 빌려줌) |
불가 (없음) |
금연・흡연 |
금연 |
주차장 |
가능 (있음) 매장에 3대 |
공간 및 설비 |
카운터석 |
요리 |
건강/뷰티 푸드 메뉴 있음 |
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이럴 때 추천 |
많은 분이 추천하는 용도입니다. |
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위치 |
숨겨진 레스토랑,독채 레스토랑 |
서비스 |
테이크아웃 가능 |
아이동반 |
어린이 가능,어린이 메뉴 있음 |
비고 |
제공하는 반찬과 같은 테이크 아웃 판매도 있습니다. |
初鏡月燒酎(はじめてのちゆう)ならぬ、初權現堂堤(はじめてのごんげんだうづゝみ)。
乘合自動車停留所(のりあひのくるまだまり)には長蛇之列(あまた、ひとまたひと)。
"權現堂堤(そこ)"は聞(き)ゝしに勝(まさ)る壯觀(すご)さなれど、
冢中枯骨(それがし)、"千鳥ヶ淵(ちどりがふち)"が嗜好(このみ)。
當日(このひ)、あまりに風(かぜ)が强(つよ)く、
腰(こし)に帶(お)びたる"Zuiko Auto Macro 2/90(おほだんびら)"を諦(あきら)め、
業物(わざもの)ゝ"Apo-Lanter 2/50 Asph.(わきざし)"に、、。
鵜目鷹目(うのめたかのめ)、手頃(てごろ)なる獲物(えもの)を物色(あさる)。
ま、紆餘曲折(あれやこれや、なんやかんや)で"權現堂堤(そこ)"を後(あと)にし、
近傍(ちかく)の『ことこと』に、、。
肚饑(ひだる)くはあれど、未刻(やつどき、≒14:00)眞近(まぢか)故(ゆゑ)、
半(なか)ば諦(あきら)め、扉(とびら)を開(ひら)く。
肆内(なか)には女主人(をんなあるじ)が單獨(ひとり)。
「可以可以(よろしうござりまする)」、
との旱天慈雨(なんともありがた)き應答(いらへ)に一安堵(むねなでおろ)し、
破顏一笑・欣喜雀躍(よろこびいさみ)て窗際(まどぎは)に着席(こしをおろす)。
當日(このひ)、午餔(ひるめし)として、
"一汁三菜(いちじふさんさい)"に"梅密曹達(むめみつさうだ)"を加(くは)へ、
對價(あたひ)、一千七百圓也(いつせんしちひやくゑんなり)。
内容(なかみ)は畧々(ほゞ)前囘(まへ)に同(おな)じ。
豪華食材(ねのはるもの)は皆無(なし)と雖(いへど)も、
どの一碟一菜(ひとさら・ひとしな)吟味(と)りても、
眞言(まこと)、「無非滋味(いつくしみあふるゝあぢはひにあらざるはなし)」。
善哉(よきかな)、善哉(よきかな)、神在餈(じんざいもちひ)!
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【暗匣】:東京通信工業 索尼(Sony)α7 III 無反光鏡可換鏡頭照相機(みらーれす)
【鏡珠】:福倫達(Voigtlaender)Apo-Lanter 2/50 Asph. @F2.8~F5.6
福倫達(Voigtlaender)Color-Skopar 3.5/21 Asph. @F11