地元民も通う人気店！『あづまうどん』の温かい魅力 : あづま

正月休み最後の日曜日、僕たちは高松市の香川医大近くにある「あづまうどん」の行列に加わっていた。
冬の澄んだ空気が頬を刺すが、この待ち時間も讃岐うどんを楽しむための通過儀礼だと、僕は心得ている。

「並んでる間に香りだけでお腹空いてくるね」と彼女が言う。
「うどん屋の列は、ある意味儀式みたいなもんや」と僕は笑った。

ようやく進んで店内に入り、まずは揚げ物コーナーへ。
僕の視線は迷わず「高野豆腐の天ぷら」に向かった。
しかし、そこにはたった一つしか残っていない。

「お、これ大好きなんよな……でも一個だけか」と僕はトングを止めた。
「ほんと？それなら私が取っていい？」と彼女が小首を傾げる。
「ええよ。そっちが先に食べたら、感想聞けるやん」と僕は笑いながら譲った。

トングを戻して隣を見ると、揚げたての竹輪天が湯気を上げていた。
その輝きに心を奪われつつも、最終的に僕は「ゲソ天」に手を伸ばした。
これも僕の定番だ。

「ゲソ天、サクサクそうやね」と彼女が羨ましそうに僕を見た。
「こっちもうどんに最強やで」と僕はトレーに乗せたゲソ天を誇らしげに見せた。

注文口で揃って「温かい肉ぶっかけうどん」をオーダーし、湯気を立てた丼を受け取ると、レジで会計を済ませた。
セルフならではのこの流れにも慣れたものだ。

丼と天ぷらを載せたトレーを持ち、僕たちは店の奥にあるテラス席へ向かった。
冬でも穏やかな日差しが差し込むテラスは、不思議と居心地が良い。

湯気を上げた「肉ぶっかけうどん」が目の前に鎮座する。
艶やかな麺と、甘辛い肉、彩りを添えるネギとおろしが、視覚からも食欲を刺激する。

まず一口、麺を啜った。
温かな出汁の香りとコシのある麺が口の中で踊る。
「これ、ほんまに旨いな。温かいとさらに優しい味や」と僕は感嘆する。

彼女は高野豆腐の天ぷらを箸で割り、口に運んだ。
「うん！これ、ふわふわで出汁染みてる。譲ってもらってよかった！」
「そりゃよかった。じゃあ感想代わりに一口くれるか？」と僕が冗談を飛ばすと、彼女は小さく笑った。

ゲソ天を出汁に浸してから一口噛むと、サクサクの衣とイカの旨味が広がった。
「ゲソ天、やっぱ最高やな。食べ応えあるわ」と僕は満足げに頷く。
「次来たら竹輪天も気になるけど、ゲソ天も外せんなあ。」と彼女も微笑んだ。

讃岐うどんと揚げ物のハーモニーに包まれ、僕たちは心から満たされていく。
寒い日にも関わらず、心と体がぽかぽかと温かくなるようなひとときだった。

食べ終えた僕たちは揃って「ごちそうさま」と呟き、次回への期待を胸に、店を後にした。

僕は、高松市の香川医大近くにある「あづまうどん」の行列に、まるで自動的に並んでいた。
いや、正確に言うと「並ばされた」と言った方が適切だろう。
今回は県外からやって来た友人二人を連れてきたのだが、うどんを食べるためにこれほどの行列に並ぶというのが、まず理解不能だ。
だが、讃岐うどんの聖地たるここでは、常識など無用の長物だ。
並ぶのが義務。
いや、神託。
ここではうどんが人生の主役であり、僕たちはエキストラに過ぎない。

列に並んでいると、どーん！と目の前に現れるのが、日下尚選手と渡邊雄太選手の巨大な写真だ。
これまた圧迫的だ。
僕の友人が「あれ、日下って誰やったかな…？」と、間抜けな顔で尋ねてきた。
僕は内心、やれやれと思いながらも「顔見たらわかるやろ？ほら、テレビで出とったやん」と答える。
すると友人は「おお、あの人か！」と、まるで自分が彼の生い立ちを知っているかのような顔で頷いた。
いやいや、日下選手に会ったこともないくせに。
だが、ここでは彼らの存在感が、店の一部と化している。
うどん店でスポーツ選手の写真が飾られているのもまた、異常であるが、それも「讃岐うどん」という神に許されたことなのだ。

ようやく店内に入り込むと、カウンター席、座敷席、そして妙にオシャレなオープンテラス席が見えてきた。
ここまでくると、うどんを食べるという行為は、もはや宗教儀式であることを否応なく感じさせる。
信者が集い、定められた席に座り、神聖なるうどんを待つ。
この店、休日ともなれば家族連れや独り者が押し寄せ、まるでうどん教の集団礼拝の場と化すのだ。
僕たちもその一部として、テラス席に陣取った。

店員たちは妙に元気がいい。
女将さんはさらに神々しい存在で、瞬時に人々を掌握し、無駄のない手さばきで行列を捌く。
「はい、肉ぶっかけ！冷たいのね！」。
まるで予言者のように僕たちの注文を見透かし、事態は流れるように進む。
僕は、高野豆腐の天ぷらを取った。
いや、取らされたのかもしれない。
なんだこの高野豆腐の天ぷらという謎の食べ物は？なぜこんなものが僕の手に？

そして、ついに「肉ぶっかけうどん」が登場した。
テラス席の涼しげな風を感じながら、僕たちは黙々とうどんに向かう。
いや、うどんに向かわされたというべきか。
まずは麺だ。
太くて、異様にコシが強い。
これは何かの筋トレか？噛むたびに歯に反抗してくるこの感触、まるで生き物だ。
もちもちとした麺は、僕の咀嚼力を試すかのように挑んでくる。
僕はそれに応じ、戦う。

ぶっかけつゆは濃厚で、舌を包み込む。
肉は甘辛く調理され、絶妙なバランスで麺と絡み合う。
「大根おろしと酢橘がついているのは、まあ、ありがたいか」と自分に言い聞かせながら、僕はこの神聖な儀式を進めていく。
友人は目の前の肉ぶっかけうどんに対して完全に敗北したようで、呆然と麺の量に目を回している。

「こりゃええなぁ、讃岐のうどんはほんまにすごいな」と彼がようやく絞り出した言葉。
そうだ、ここは「すごい」のだ。
圧倒的なボリュームと味わいに、僕たちはただ、うどんの奴隷と化すしかない。
だが、何か心の底からの満足感が押し寄せてくる。
もはや言葉は不要だった。

僕たちは黙ってうどんを食べ終えた。
そして、ごちそうさまを呟く。
うどんに支配された僕たちは、ただ再びこの聖地に戻ってくることを心の中で誓い、店を後にするのだった。

僕は、高松市の香川医大近くにあるうどん店「あづま」の行列に並んでいた。
日曜日の12時前だというのに、広い駐車場はほぼ満車状態。
店の内と外には、レスリングの日下尚選手とバスケットボールの渡邊雄太選手が訪れた時の写真がどーんと飾られている。
ここは、地元の星たちも愛するうどんの聖地なのだ。

店内に入ると、カウンター席や座敷席、オープンテラス席があり、風通しの良い雰囲気が広がっている。
家族連れや一人でも入りやすいお店だ。
平日は比較的空いていることが多いが、週末や連休には混雑する。
特にお昼時は混み合うので、時間に余裕を持って訪れるのが良いだろう。

店員さんは元気で明るく、気持ちの良い接客をしてくれる。
特に女将さんの対応が好評だ。
僕は、お盆とお水を取り、『出来立てだよ』って並んだばかりの高野豆腐の天ぷらを皿に取り、肉ぶっかけうどんを注文した。
冷たいバージョンと温かいバージョンが選べるので、今回はあったかいやつにした。
お店の女将さんも手際もリップサービスも手慣れたもので、行列は回転よく流れていく。

テラス席に座ることができた。
この時期、テラス席も涼しくて良い。
僕がうどんを待っていると、隣の席に座っていたマダムが話しかけてきた。

「ここ、日下尚選手もよく来るんですよ。彼、幼少の頃からこの店に通っていて、特に肉ぶっかけうどんが大好物なんですって。」

「そうなんですか！」僕は驚いて聞き返した。

「ええ、パリオリンピックで金メダルを取った時、店主の藤井さんが『メダルを取ったら一生無料にする』って約束してたんです。それが実現して、今では日下選手は一生無料でうどんを楽しめるんですよ。」

僕はその話に感動しながら、注文した肉ぶっかけうどんと高野豆腐の天ぷらを受け取った。
テラス席で食べるうどんは格別だ。
まず、うどんの麺は太めでしっかりとしたコシがあり、噛むたびにもちもちとした食感が楽しめる。
ぶっかけうどんのつゆは濃いめで、しっかりとした味わいが特徴だ。

肉は甘辛く味付けされており、うどんとの相性が抜群だ。
特に大根おろしとレモンが添えられているため、さっぱりとした後味が楽しめる。
がっつり食べたい時にはぴったりの一品だ。

高野豆腐天ぷらは、あづまの天ぷらメニューの中でも隠れた人気メニューだ。
高野豆腐は出汁でしっかりと煮込まれており、その後に天ぷらにされることで、外はサクサク、中はジューシーな食感が楽しめる。
一口食べると、出汁の旨味が口いっぱいに広がり、天ぷらの衣のサクサク感と高野豆腐の柔らかさが絶妙なバランスを生み出している。
これは他の天ぷらでは味わえない、新しい感覚の天ぷらだ。

肉ぶっかけうどんはボリューム満点で満足感が高く、高野豆腐天ぷらはその独特な食感と味わいが魅力だ。
日下選手の成功と「あづまうどん」の関係は、地元の誇りとなっている。
ごちそうさまでした。

高松市の香川医大近くのあづまうどんさんへ。


日曜日１２時過ぎていたので、広い駐車場はほぼ一杯です。

外に面しているテラス席は、ペットOKなので小型犬を抱っこして並んでいる人も居ました。

並んでも食べたいお店なので
どうしてもここのうどんが食べたくなれば行列であろうが関係ないんです。

お店の女将さんも手際もリップサービスも手慣れたもので、回転よく流れていきます。

バスケットの渡邊雄太選手の訪問した時の写真がどーんと飾ってあります。
地元の星も愛する名店なのですね。

お盆とお水をとり
出来立てだよって並んだばかりの、鳥天ぷらと
かけうどんの大を注文。


PayPay支払いに対応してます。

奥の座敷が空いてたので陣取り
早速うどんを頂きます。


美味しいうどんだ。
麺は太さの揃った若干細い麺の程よいコシで、あー並んでよかった！
出汁も間違いない味、コレコレ好きな味なんだよね。

とり天は熱々で柔らかビックサイズでコイツも旨し！

ごちそうさまでした、また来ます(^ ^)