元旦から
年の瀬になると、テレビではどのチャンネルも、今年の10大ニュースなどを放送している。そして、NHKの紅白歌合戦が終わり、蛍の光を合唱すると急に画面が変り、雪が降るお寺の除夜の鐘がゴーーンとなる「いよいよ今年もか」と神妙になり年を越す。いつもの風景である。
今年は元旦から能登地震の衝撃ニュースから始まった。普段なら正月料理を食べ、都会から久しぶりに帰省した家族と一緒に、ゆったりしているはずなのに、極寒の中家から追い出され、寒さと不安に震えながら時を過ごすことになってしまった。熊本地震は4月の中旬だったため、寒さに対してはそんなにつらいことはなかった。しばらくは不便ながらもいろんな支援等があり、ここまで復興することができた。能登はテレビで見た感じでは、いまだ手付かずの所もあり、正月も不便な状態で迎えられるのは、誠に気の毒である。
今年は我が家においても、忘れられない出来事が沢山あった。忙しさにかまけて、中途半端に終わったことが多々あり、来年は上手に修正していかなければならぬ。
振り返ると、コーヒー豆と無農薬野菜の店(Sakurayama Coffee Roaster)が3月に開店した。
早くから準備をしていたが、店舗土地の農地転用等ですっかり遅れてしまい、3月にやっとオープンすることができた。店舗での珈琲や自家焙煎豆の販売を軸に、少しづつ新しい食べものや商品の品ぞろえ等を工夫している。このような店舗は、自分たちの思いと、お客さんの希望をかなえながら営業していかなければならない。
「ものを売るより人を売れ!ビシッバシッえ〜い」とスタッフのコーヒー道?への修行を重ね、徐々に愛される専門店を目指していくのだ。
そろそろ「ジイさんの石焼き芋」を冬季限定で販売し、自分の小銭を稼ぎたいものだが、現状まだまだ手が回りそうもない。今TSMCの影響で、バイトの時給も高止まりではあるが、ちょうど大河ドラマも終わったので、吉高由里子にでもお店のお手伝いをお願いしようかな?コーヒー飲んでウェーイ。
心臓の回復
心筋梗塞の発症依頼熊本の済生会病院で定期的に検査を受けていた。今年8月予定の半年点検がコロナと台風の影響で10月に伸びてしまった。また血管が詰まってますと言われたらどうしようと心配したが、MRIの結果も良かったようで、今後は主治医による通院で済生会での検査は終わりとなった。元通りとはいかないだろうが、縛りが捕れたようで何ともありがたい。これで少々力仕事も無理ができると思っていたが、体の方が年々衰えを隠せず、廃車前の車のように、体のパーツがつぎつぎと不具合発生を報告してくる。新しい診察カードも目新しいクレジットカードのように増えるばかりだ。
今までは、耳カキで外耳炎になることは何度かあったが、6月に耳にバイキンが入り、大きめのコースター位のダンボ耳になってしまった。耳鼻科の先生に、これはヤバイと、1週間の入院治療を強いられた。あの入院は思い出すだけでも、おそろしく、静かなはずの病院で、下から湧き上がるような歌声がとどろき渡るのだ。今でも耳が痒くなると、当時がよみがえってくる。事もあろうか入院患者が、病室で声を殺しカラオケをうなるという、どこにも負けない迷惑行為に何日も耐えしのんだ。あの爺さんは退院したらカラオケ用にタブレットを買うと言っていたが…果たして自分で使えるのだろうか?どうでもいいが、病室で使うことだけは、やめにしてほしい。
コロナにかかる
コロナが再燃しているとはいえ、久しぶりの飲み方にノコノコと出かけたのはいいが、8月にコロナに感染した。熱は大したことなかったが、のど、鼻がやられ、味覚が1か月以上飛んでしまった。倦怠感もいつまでも収まらず、結局だるさや気力の衰えが続き回復まで1か月以上は要した。これも体力のなさに起因するものだろう。運動や体力づくりが改めて必要だと感じた。
母の死
婆さん(母)が今年の10月に亡くなった。我が家としては一番の大きな出来事だった。大正10年生まれの103歳で村では一番の長寿であった。昭和の戦争、平成の地震、令和のコロナ感染と激動の時代を生き抜いて、特に体の深刻な病気もなく老衰で寿命を迎えた。目立った認知もなく、家族といる時間も長く、いろいろつらい事もあっただろうけど、家族みんなから大事にされて、幸せな人生だったように思う。
家賃の取りそこない
いつもなら9月〜10月にかけて日本蜜蜂の家賃を頂くのだが、今年は時期を外し、来年にしようかとも思ったのだが、毎年楽しみにしているクマさんも待っているだろうからと、12月に入りなんとか収穫した。
この後、ハチミツの蓋をナイフでそぎ取り、3日程かけて自然に蜜を落としていく。
ところが寒くなったせいで、なかなか容器に落ちてこない。昼間少し落ちて夜に固まりを繰り返し、時間をかけてある程度採蜜はしたが、すでにハチミツの結晶化が始まったので、もったいないが2升ほどのハチミツは全部処分してしまった。日本蜜蜂を長い事飼っているが、このようなことは初めてである。
今のところ、こちらに本物のクマは出没しないが、クマさんがコタツの中に攻めてくる時代になったので、今まで届けていたクマさんが怒らなければいいがと思っている。
親知らずの親不孝
今年は静かな正月を迎えるつもりでいたが、朝食の食パンをかじっていたら、ガリッと音がして歯の欠けたような小さなものが2個出てきた。どう見ても歯であるが鏡で見ながら奥歯に手を突っ込んでも特段歯の不具合は無い。かみ合わせに支障は無いので、そのまましていたら3日後に奥歯付近が痛くなってきた。以前から近くの歯医者さんに3か月に一度歯のメンテに行っており、親知らずが虫歯になりかけていると警告はしてあった。その時抜歯も言われたが、そんな怖くて痛い思いを前もってやるような事は、お金を貰ってもやりたくないので、そのままにしておいた。ところが、今回ばかりは痛みもあるし、正月もヒーハー言いながら寿司の一つも食べられないのでは新年の気分が駄々下がりになるので、抜歯覚悟で歯医者に助けを求めた。
やはり原因は「親知らず」でぽっかりと穴が開き虫歯になっている。カメラ式のレントゲンをとり麻酔を何本か売って、アガアガ言いながらも無事抜歯に成功した。
それにしても何のために「親知らず」は生えてくるのだろう。他の働き歯達が生えた後、歯茎に痛みを与えながらノコノコ出てくる。そして、他の歯とはかみ合わないので普段、何の仕事もしていないのだ。手前の奥歯は1日3回、さらに間食の時でさえ親の指示に従い、わが身をすり減らしながら、働いている。もう感謝しかない。この「親知らず」は最後に虫歯の痛みで親に大きな迷惑をかけてから一生を終わった。親知らずと言うより「親不孝」である。さすがに抜いてもカワユクないが容器がカワイイので記念に持って帰ってしまった。
そんなこんなで忙しい1年であったが、で正月は静かに迎えられそうである。
それでも、来年は世界の首脳がどこそこ入れ替わり、大変なことになりそうだ。みんな我が国が良ければ的な国になりつつあり、世界の国々の協力や協調は遠のくばかりだ。国内も景気は一部しか上がらず、軍事費は増えるばかり、税収も少なくなるなら社会保障も厳しくなるだろう。不安要素が重なる年になりそうだ。
ただ、自分としては世界の心配より、来年から長い距離を歩く習慣の実行と、焼き芋機をどんなものにするかの大きな課題がある。元気がなによりだ。