全国的にキャベツの高値が続いている。県内のスーパーでも昨年同時期と比べ2~3倍に価格が上昇。平均卸売価格は過去最高値の水準で、店頭には1玉約500~700円で並ぶ。作付けシーズンの少雨と年末の寒さなどによる生育不順で、供給の不安定さが影響しているとみられる。沖縄協同青果の担当者は「当分高値傾向が続くのではないか」と見通した。
県中央卸売市場が公表する過去1週間の平均卸売価格は、337~423円を推移。昨年1月の平均価格は100円で、およそ3~4倍の値段となっている。昨年5月にも産地の多雨などにより一時期値上がりしたものの、その時期を超える高値となっている。
沖縄協同青果の担当者によると、全国は生育期の暑さや収穫期前の低温など天候不順で生産が不安定に。例年は12月末から産地の切り替えで県内産が主力となり、値段が落ち着く傾向にあるが、今季は少雨などが影響し、県内産も市場への出回りの遅れが見られるという。「年末よりは価格が落ち着いているが、まだ出荷量が増えていないので、高値が続く可能性がある」と分析する。各スーパーでは、半カットや千切り、代替品の販売を強化して対応している。
10日に那覇市内のスーパーで買い物していた70代女性=同市=は「高すぎて手が出ないので、もうモヤシなど他の野菜でやりくりしている」とため息をついた。
(新垣若菜)