ジンジャー・ルートをZepp DiverCityで目撃!
2025.01.17 22:55
南カリフォルニアのマルチアーティスト:ジンジャー・ルートをZepp DiverCityで見た!
全国5都市を巡った大盛況のジャパンツアーもついにフィナーレ!
6公演に渡って日本のファンを踊らせた続けた、レトロでポップなジンジャー・ルート・ワールドを体験してきました。
ステージの幕開けは、昨年9月にリリースした最新アルバム『シンバングミ』から“Better Than Monday”。うねるようなファンキーなベースラインが特徴的な1曲で会場は冒頭からダンスモード全開に! 続く2曲目でもノスタルジックなダンスチューン“All Night”を披露し、今夜のムードを作り上げた。
冒頭からグルーヴィーで終始踊り続けていた本日のライブの最中、常に目が奪われたのはジンジャー・ルートの作り出すビジュアル的な世界観だった。ステージ上を駆け回るカメラマンがリアルタイムで大型ビジョンに映す映像は80年代映画ような質感で、時折流れる物語仕立てのビデオと完全にマッチしていて、ビジュアルアーティストとしても活躍するジンジャー・ルートのPVの世界に引き込まれたかのような唯一無二の音楽体験であった。
会場の熱気は冷めることなく、中盤のハイライトである“No Problems”に突入! 最新アルバムの人気楽曲が遂に登場し、会場のテンションは再び最高潮に湧き上がる。それからは“Loretta”、“Only You”を含む怒涛の展開で、和やかな日本語でのMCを交えつつ遂にクライマックスへと突入。
終盤で特に感銘を受けたのは、日本で夏を過ごした経験に着想を得たという裏話をしつつ披露された“Kaze”。爽やかなメロディーが心地良い一曲だが、驚くことに歌詞はすべて日本語。ジンジャー・ルートと日本への愛が感じられる選曲に思わずニヤリとしてしまった。
その後、“Show 10”で拍手喝采の中で一度はステージを去ったが、大歓声の中でカムバックし、日本のファン達の想いに応えた。そんなアンコールの1曲目はまさかのYMOメドレー。スキルフルな演奏で観客を魅了しつつ、ここでも日本音楽へのリスペクトを惜しみなく示してくれた。そして最後は初期の名曲“Weather”で今夜のフィナーレを飾った。
昨年、タワーレコード渋谷店で開催されたポップアップショップのDJでも感じられた、時代も国境も超えて自身のレンズを通してカルチャーを吸収するジンジャー・ルートの視点と、観客を飽きさせないコミカルな演出に常に身も心も踊り続ける特別な時間となりました。次の来日公演が早くも待ち遠しいです! (北川裕也)