2025年が幕開けてまだ間もない今日この頃だが、既に今年後半の来日公演が続々と決定し始めている。マネスキンのダミアーノ・デイヴィッドの、ソロ初来日もその一つだ。彼は昨年9月にソロキャリアをスタートさせたばかり。現時点でリリースされているソロ曲は2曲のみで、ソロデビューアルバムの全貌も明かされないままワールドツアーの発表に至る……というこのスピード感がダミアーノらしい。マネスキンがノンストップで創作し、ファンやシーンより常に一歩先を見据えて走り続け、天下を奪ったバンドだったように、彼のソロキャリアは着々と進められてきたもので、今年一気に花開くことになるだろう。
ダミアーノ曰く、ソロアーティストとしてデビューすることはマネスキンの結成時点からの夢だったということから、彼らの物事を捉えるスパンは私たちよりはるかに大きいのかもしれない。初ソロ来日の会場が東京ガーデンシアターで、前回のマネスキン単独来日ツアーの有明アリーナとさほど規模が変わらないというのも凄い！ しかもそこで繰り広げられるのは、恐らく超人気ロックバンドのカリスマティックなフロントマンとしての彼とは全く異なる、剥き出しの「ダミアーノ・デイヴィッド」という未知の表現になるはずだ。とことんシネマティックかつ、欧州的メロドラマティックなナンバーとしてファンの度肝を抜いた“シルヴァーラインズ”にせよ、恐ろしくキャッチーなエレポップをやった“ボーン・ウィズ・ア・ブロークン・ハート”にせよ、彼がマネスキンの自分とは異なる自我を解放する場として、ソロを捉えているのは明らかだろう。
果たしてどんな編成でのパフォーマンスになるのか？ 彼のステージでの佇まい＆ビジュアルコンセプトはどうなるのか？ ソロ曲オンリーかそれともマネスキン曲もやるのか？ 現時点では多くが未知数だが、ソロデビューアルバムは既に完成しているというから、きっと明確なコンセプトに基づいてがっつり作り上げたものになるだろう。ダミアーノのやることなら間違いないと信じさせてくれる実績を、彼はこの4年間で積み重ねてきたのだから。（粉川しの）
ダミアーノ・デイヴィッドの記事は、現在発売中の『ロッキング・オン』2月号に掲載中です。ご購入はお近くの書店または以下のリンク先より。
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