JR西日本と大阪外環状鉄道の2社は8月5日、おおさか東線のJR長瀬~新加美間に建設する新駅(大阪府東大阪市)について、駅舎の概要を発表した。「モノづくり」をデザインコンセプトに据える。
新駅は大阪市平野区と東大阪市の境界近くに設けられ、隣接駅からの距離はJR長瀬・新加美両駅から約1.4kmになる。東大阪市によると、JR長瀬~新加美間の駅間距離は、おおさか東線の他の駅間に比べて長く、新駅の設置が望まれていたという。工事は2015年9月から始まっており、2018年春の開業を予定している。
2社の発表によると、新駅の駅舎は高架橋の下に設置。ホームは8両編成に対応した相対式を2面設置し、6両まで対応した上屋も整備する。このほか、各ホームにエレベーターを1基、エスカレーターを2基整備する。自動改札は3通路、券売機は3台設ける。
新駅が設けられる東大阪市は日本でも有数の工業都市で、事業所数は全国5位、工場密度は全国1位とされている。こうしたことから2社は、新駅のデザインコンセプトを「モノづくりが紡ぐ歴史とまち」とし、駅舎はモノづくりが盛んな地域の特性を採り入れたデザインにするという。古代の染め型を使った染色技法を現代の材料で表現し、駅入口の壁面に設けた金属パネルは布、ルーバーは染め型をイメージする。
おおさか東線は、片町線(学研都市線)の放出駅と関西本線(JR大和路線)の久宝寺駅を結ぶJR線。第三セクターの大阪外環状鉄道が施設を整備・保有し、JR西日本は大阪外環状鉄道から施設を借りて列車を運行している。このほか、新大阪駅から鴫野駅を経て放出駅までを結ぶ区間も、2018年度末の開業を目指して工事が進められている。