ボンバルディア・トランスポーテーションは7月3日、新型の高速鉄道車両「フレシアロッサ1000(ETR1000)」の披露会をイタリアのヴァード・リーグレで開いたと発表した。250人以上が参加し、関連会社の代表やボンバルディア・トランスポーテーションの従業員らが乗車した。
ETR1000は、イタリアの鉄道会社「トレニタリア」が導入する予定の高速車両。ボンバルディアの高速車両ブランド「ゼフィーロ」のうち「V300ゼフィーロ」をベースにしている。モーターを搭載した旅客車(電車)で編成を組む動力分散式の8両編成で、最高速度は360km/h。ローマ~ミラノ間を2時間20分で結ぶ。現在は最初に完成した編成がジェノバ~サヴォーナ間で走行試験を実施しており、400km/h以上での試験運転も行う予定だ。
ゼフィーロは最高速度が250km/h以上とされる「ゼフィーロ250」、300km/hまたは360km/hの「V300ゼフィーロ」、380km/hの「ゼフィーロ380」がある。中国ではゼフィーロ250ベースのCRH1E形(寝台車16両編成)が2008年から運転を開始しており、ゼフィーロ380ベースのCRH380D形(8両編成)も2012年に最初の編成が完成した。イタリアのETR1000は、中国に続き2カ国目のゼフィーロ導入となる。