櫻坂46 三期生、11人が咲かせた満開の桜 グループを支える存在になるまでの2年の歩み

 1月5日で、櫻坂46三期生が加入してから2年を迎えた。

 昨年末に放送された『第75回NHK紅白歌合戦』(NHK総合/以下、『紅白』)では、山下瞳月のセンター曲「自業自得」を披露し、三期生は初めて『紅白』のステージに立った。残念ながら三期生全員が参加することは叶わなかったが、『紅白』のステージは間違いなく三期生がすでに櫻坂46の中心にいることを感じさせたし、これから自分たちがグループを率いていくのだという覚悟も滲み出ていた。

櫻坂46『自業自得』
櫻坂46『I want tomorrow to come』

 『紅白』は、まさに2024年を象徴するステージだった。9thシングル表題曲「自業自得」、続く10thシングル表題曲「I want tomorrow to come」で山下がセンターに立ち、谷口愛季、中嶋優月、的野美青、向井純葉、村井優、村山美羽らが選抜入りを果たす一方で、BACKSメンバーとして石森璃花、遠藤理子らが躍動し、グループの層の厚さを示した。

 2023年1月に3年ぶりとなる新メンバーとして加入した三期生の11人。櫻坂46(欅坂46)に憧れてオーディションの扉を開き、夢に向かって歩み始めた11人への期待は凄まじく、公式YouTubeチャンネルで連日公開されたプロフィール紹介動画やドキュメンタリー映像からは、彼女たちのアイドルにかける思いが伝わってきた。2020年に欅坂46から改名し、当時は3年目に差し掛かり、グループとしてもようやく“らしさ”を獲得し始めたタイミングということもあり、次なる視線が向けられていた世代交代の担い手として注目を集めた。

 『櫻坂46 三期生「おもてなし会」』や全国5カ所11公演をまわった『櫻坂46 3rd TOUR 2023』を経て、目まぐるしいスピード感での適応を余儀なくされた三期生だが、短期間でグループへとフィットしてみせた。特に2023年にリリースされた6thシングル『Start over!』に収録されている三期生曲「静寂の暴力」は、櫻坂46のパフォーマンスの一端を担う力強い楽曲となった。

 同年に開催された『新参者 LIVE at THEATER MILANO-Za』は、三期生にとって初の単独公演。先輩たちの力を借りずに、単独で10公演を駆け抜けるという挑戦的なライブで、三期生は加入1年の集大成をひとまずここで示すことに成功する。彼女たちに先立って加入した乃木坂46の五期生、日向坂46の四期生と比べても、遜色ないパフォーマンスは圧巻だった。『櫻坂46 3rd YEAR ANNIVERSARY LIVE』2日目に、三期生の小島凪紗が「ずっと憧れていたこの場所に、私たち11人がしっかり根を張ろうと努力を重ねてきました。その中で見つけた私たちにとっての一番大事な役目、それは櫻坂46の一員としてこのステージに並び立つことです」と宣言する姿は実に頼もしく、彼女が語るようにまだまだバラバラな方向を向いていた細い根が、1本の太い幹となり、桜を咲かせた瞬間だった。

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