関ジャニ∞、『オオカミと彗星』で通算44作目のチャート首位獲得 大人の余裕とグループの一体感が土台に
CD Chart Focus
参照:https://www.oricon.co.jp/rank/js/w/2023-08-21/
2023年8月21日付のオリコン週間シングルランキングでは、初週売上が約15万枚を記録した関ジャニ∞の『オオカミと彗星』が1位に輝いた。関ジャニ∞としては『Wonderful World!!』から36作連続、通算44作目の1位獲得だ。
本作は彼らにとって49枚目のシングル。前作『未完成』からわずか3カ月でのリリースとなったが、「未完成」が青春パンク調のバンドサウンドだったところから一転、今作表題曲ではラテンミュージックとファンクの融合したダンスチューンに挑戦した。楽曲は生田斗真が主演を務める金曜ナイトドラマ『警部補ダイマジン』(テレビ朝日系)の主題歌として、ALIのボーカルを務めるLEOが書き下ろしたもので、ALIならではの多国籍なサウンドが関ジャニ∞の個性とうまく共鳴した1曲に仕上がっている。
いきなりクライマックスのようなド派手なホーンセクションが鳴り響くイントロを経て、うねるベースに性急なリズムを刻むドラムが合流してのAメロへ。Bメロでは一転してたたみかけるようなラップを披露し、力強く痛快なサビへと突入していく流れに思わず心躍る。
一方で歌詞は、ドラマを意識したハードボイルドな世界観が印象的。孤独な男がかつての盟友との再会を夢見て、自分の道を突き進む姿、もしくは群れを離れた狼が〈銀河を切り裂く 運命をつかみたい 彗星になるまで〉なりふりかまわず荒野を疾走する、そんなイメージが浮かぶ。そしてパフォーマンスをする5人はというと、過剰に力むではなく、適度なアンニュイさをまとっているのが抜群にいい。
関ジャニ∞は安田章大を筆頭に、全員が声量のあるボーカルがとれるグループであると感じているが、今作でもそれが存分に発揮されながら、どこか力が抜けた軽やかさをまとっている。言い換えれば、大人の余裕とでも言おうか。間もなく20周年を迎える彼らの培ってきたグループとしての一体感が楽曲を土台から支えている。これまで、バンド形態のロックサウンドはもちろん、バラードもダンスミュージックも歌謡曲もありとあらゆる音楽と向き合ってきたからこそ、本作のような一見難易度の高いアグレッシブな楽曲にも動じない安定感が身についたのだろう。
MVでは、黒い細身のスーツに身を包んだ5人が、マイケル・ジャクソンや映画『パルプ・フィクション』にオマージュを捧げたと思われる振り付けのダンスを披露しているが、決してキレキレではないあたりにそこはかとない色気がにじむ。ぜひともメンバーそれぞれの不敵な表情にも注目しながらご覧いただきたい。
カップリングにはASIAN KUNG-FU GENERATIONの後藤正文が書き下ろしたポジティブで爽快なロックチューン「生きてる僕ら」や、“妹分”のキャンジャニ∞による王道アイドルソング「∞月のメモリー」、またODD Foot WorksのPecoriやFIVE NEW OLDのSHUN、DATSのMONJOEから楽曲提供を受けた攻めに攻めたヒップホップチューン「大再生」などバラエティ豊かな楽曲を収録。いずれもじっくり聴きこむほどに、味わいが染み出してくる良曲揃いで、彼らのエンタメ性や音楽センスの高さを改めて感じることができるだろう。来るべきアニバーサリーイヤーを前に、「関ジャニ∞、ここにあり!」を高らかに宣言する1枚だ。
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