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テーマ:ニュース(100447)
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年金問題で世間は騒がしいが、消えた年金記録だけではなく、もっと根源的な問題がこの制度にはある。つまりこの制度が前提としていることと現実とがどんどん離れていってしまって、やがて制度自体がなりたたなくなってしまうのではないか。現在の年金制度はたぶん次のようなことを前提としている。
・平均寿命は短く、60才以上の人生は余生である。 ・ほとんどの人は正規雇用のサラリーマンか農業や商店主のような自営業者である。 ・サラリーマンの妻は専業主婦が普通である。 ※ でも今では平均寿命は女性は80歳以上、男性も70歳をゆうにこえている。この長寿の時代に人生の20年以上を遊んで暮らせる制度を補償しろなんていうこと自体無理があるのではないか。別に少子化がなくったってこの制度は持たない。少なくとも功なり名とげ他に十分な収入資産がある老人にまで年金が支給されるのは変ではないか。そしてそんな老人ほど長生きをする。 また、国民年金も問題である。本来は自営業などを想定したこの制度。農業をしながらの老後の現金収入にはよいのかもしれないけど、しかし今では国民年金加入者といえば非正規雇用者がほとんどである。月々の払い込みは痛い出費なのに、受け取る金額は満額であっても生活保護以下。いやそれどころか借家での一人暮らしを想定するとまるで暮らせない金額である。これでは、払わない人が多くたって当然のような気がする。政府も少子化対策などよりも、まともな職場を増やすような政策をとるのが先ではないか。 それにまた第三号保険者も問題である。非正規雇用の女性独身者は年金を払わなければならないのに、なぜ高収入の夫に養われている専業主婦は保険料免除なのだろうか…。そしてそういう女性は夫も死後も一生働いてきた女性よりもはるかに高額の遺族年金を受け取る。 いずれは制度そのものの見直しが必至である。 ※ 国民生活白書では地域、家族、社会の絆の希薄化をとりあげているという。 非正規雇用の増大や成果主義をあおって、職場の絆を破壊し家庭を壊すような政策をとってきたのは政府ではないか。それなのにこの絆の再生のための処方箋が「国民運動」や「教育」だというと、ばかばかしくて笑ってしまう。非正規雇用の増大に代表される格差拡大…それがこのまますすめば、やがては社会そのものを溶解させてしまうだろう。そうなってしまってからでは遅いのに。 ※ 思春期に母親に自殺され、気の毒な境遇で育ったF元少年。人恋しさに女性に抱きつき死なせてしまった上に、傍らの赤ん坊も首をちょうちょ結びにしたら死んでしまった。そんなFに国家権力は無慈悲な死刑求刑。それに敢然と立ち向かったのは21名の気鋭の人権派弁護士達である。彼らの崇高な気持ちや使命感を思うと涙がとまらない。この素晴らしい弁護士の先生方のお名前をぜひ知りたいと思っていたが、次のサイトでみられるようである。 http://plaza.rakuten.co.jp/inasedane/diary/200706260000/ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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