東京では9月に入って徐々に気温が下がって来て、朝起きたときに「あれっ?涼しいな」感じるような気温になってきた。外を歩いていてもそろそろ上着が欲しくなってくるこの時期に思い浮かべるのはどんぐり拾い。むすこが幼い頃にはこの時期になるとどんぐり拾いに出かけていたが、 今年もどんぐり銀行の季節がやってきた。
■香川県の「どんぐり銀行」
香川県環境森林部みどり整備課が行っているのが「どんぐり銀行」。 毎年10月上旬から12月上旬までの2ヶ月間設置される。
運営は香川県と取り組みに賛同されているボランティアの方々。 1992年10月に高松市で開催された「ウッディフェスティバル」にで、「どんぐりを集めて苗にして緑化運動に役立てよう」という趣旨で始まったので、もう20年以上の歴史がある取り組みだ。
どんぐり銀行の仕組みは簡単で、 森や公園で拾ったどんぐりを洗い、種類別に選別して郵送すると、 預金通帳と同じ形の「どんぐり通帳」が送られてくる。
預けられるどんぐりは大きいのから小さいのまで様々だが、小さなどんぐりは1個「1D(どんぐり)」という単位で通帳に記帳され、 クヌギなどの大きなどんぐりは1個で「10D(どんぐり)」と記帳される。
どんぐり預金の説明
http://www.pref.kagawa.jp/midoriseibi/donguri/bank/yokin/index.htm
預入の方法
http://www.pref.kagawa.jp/midoriseibi/donguri/bank/yokin/azuke.htm
どんぐりの種類
http://www.pref.kagawa.jp/midoriseibi/donguri/bank/yokin/small.htm
預けたどんぐりの数によってポストカードなどの色々なグッズがいただけるので、集めて預けてグッズを集めるという楽しみ方もあります。また、ヘルメットやノコギリなどもグッズとして用意されていて、現地で受け取るしか方法が無いもののなかなか面白いなと思った。
こういう取り組みを通じて、子ども達も楽しく緑化運動に参加出来るのではないかと感じた。
■こんな「どんぐり銀行」もある
スタジオジブリのキャラクターグッズなどを扱っているベネリックも、 「どんぐり銀行」という名称の取り組みを行っている。こちらはベネリックの直営店舗などでどんぐりを受け付ける方式だ。
スタジオジブリといえば「となりのトトロ」などのアニメーションを制作しているが、「となりのトトロ」の中ではどんぐりのお土産や苗木が出てきて、スタジオジブリのイメージとぴったりだなと思った。
どんぐり銀行のシステムは香川県のどんぐり銀行と同じで、預ける時には虫食いなどをチェックしてから袋に入れ、ベネリックの運営店舗に持ち込むか高知県の本部に送ることで通帳を作ることができる。
払い出しは貯めたどんぐりの数によって苗木を受け取れる方式で、 育った苗木を庭などに植えることによって緑化推進に役立つという仕組みとなっている。
どんぐりを楽しく集めて工作をするも良し、こういったどんぐり銀行を利用して苗木を受け取るのも良し、親子で、仲間で、秋の散策を楽しみながらのどんぐり拾いも楽しそうだ。
■どんぐり拾いに出かけよう!
どんぐり拾いは何も山すそまで行く必要は無くて、近所の公園や遊歩道などでも楽しむことができる。しかし、どうせなら郊外の広い公園に行って、お弁当を広げながらノンビリと楽しみたい。
どんぐり拾いに行く時にはビニール袋と軍手を持っていこう。特に小さなお子さんがいらっしゃる場合には、草で手を切る場合もありますので軍手や手袋はぜひ持っていきたい。
拾ったどんぐりは家に帰ってからバケツに入れて水に浸す。中に虫食いがある場合にはバケツに浮いてくるので、浮いてきたどんぐりはそのまま捨てる。
綺麗などんぐりを拾うことが出来たら、工作などに使うだけではなくて食べることもできる。どんぐりを食べるというのは縄文時代から行われていたことで、灰汁に漬けてアク抜きをすることで美味しく食べられる。
私もむすこと一緒にどんぐりクッキーを作ったことがあるが、どんぐりの種類によってはほのかに甘みがある、意外と美味しく食べることができた。
どんぐり拾いで季節を感じるというのは楽しいことだし、子どもにとっても良い思い出になるのではないだろうか。私も時間を作ってノンビリとどんぐり拾いに行きたくなった。