動画編集をしていると、ふとこんな場面に出くわすことがあります。
「あ、今のシーンにうっかり住所が映りこんでる……」
「撮影OKって言ってたけど、やっぱり顔にモザイク入れときたいかも……」
私も何度も経験しました。
編集が終わって「よし!」って思った瞬間に、後から気づく“映ってはいけないもの”。
そんなときに頼りになるのが、「部分モザイク」のテクニックです。
今回は、無料なのに超高性能な動画編集ソフト「AviUtl」を使って、画面の一部にモザイクをかける方法を、初心者にもわかりやすく解説していきます。
AviUtl で画面の一部にモザイクをかける方法
まず準備|AviUtlの環境を整えよう
まずは基本のセットアップ。
必要なもの
- AviUtl 本体
- 拡張編集プラグイン(ExEdit)
- フィルタ効果「モザイク」
AviUtlを初めて使う人は、公式サイトまたは導入セット配布ページから、AviUtl本体と「拡張編集プラグイン(ExEdit)」を導入してください。
(※2025年7月時点では、「AviUtl ExEdit2」という新バージョンも登場していますが、この記事では旧バージョンにも対応した基本的な方法を紹介します)
手順①|モザイクをかけたい箇所に「図形オブジェクト」を配置
- AviUtlを起動し、編集したい動画を読み込みます。
- タイムライン(拡張編集ウィンドウ)で「右クリック → メディアオブジェクトの追加 → 図形」を選択。
- 「図形オブジェクト」が表示されたら、モザイクをかけたい範囲(顔・文字など)に配置・サイズ調整します。
- 図形の形は「矩形(四角)」が基本ですが、楕円でもOK。
この「図形」が、あとでモザイクになるための“土台”になります。
手順②|図形に「モザイクフィルタ」を適用
- 図形オブジェクトの設定ダイアログを開きます。
- 「フィルタ効果の追加 → モザイク」を選びます。
- モザイクの「ブロックサイズ」を調整して、ちょうどいい感じに隠れるようにします。
だいたい「8〜20」くらいの値が見た目としてちょうど良いですが、内容によって調整してください。
手順③|動きに合わせてモザイクを追従させたい場合
ここが一番ややこしいけど、ちゃんとやれば超プロっぽく見えます!
- モザイクをかけたい対象(例えば顔)が動いている場合、「図形オブジェクトのX/Y座標」をキーフレームで動かします。
- 再生しながら、モザイクが対象にちゃんとついていくように少しずつ動かします。
時間がかかる作業ですが、これで「モザイクが浮いて見える問題」はかなり防げます。
うまくいかないときの対処法
- モザイクが表示されない
→ 図形オブジェクトの「レイヤー」が動画より下になっていないか確認。上に重ねる必要があります。 - 全体にモザイクがかかってしまう
→ 「フィルタ効果」は図形にかけること!動画本体に直接モザイクをかけると全体に反映されます。 - 追従がずれる
→ キーフレームの打ち方を細かくするか、対象の動きが少ない場面を使うと楽になります。
実際やってみて感じたこと(リアルな話)
ぶっちゃけ、AviUtlでモザイク処理をするのって「ちょっとめんどい」です(笑)
特に対象が動くと、ひたすらキーフレームを打つ作業が続いて「無限地獄か?」ってなることも。でも、その分「自分で細かくコントロールできる」のがAviUtlの良さでもあります。
他のソフト(例えばDaVinci ResolveやPremiere Pro)だと自動追尾もあったりしますが、AviUtlは手作業が多い分、“職人的”な仕上がりになるんですよね。
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 AviUtl で画面の一部にモザイクをかける方法を書きます。