Noと言わないインド人
インド人と会話をしていて、
気をつけないといけないこと。
それは、インド人は特に頼みごと、
依頼ごとに対して、「No」と言わないのです。
インド人は相手が答えてほしい答えを
返すことが正しい、という考え方が
根底にあるのか、相手にとって良い答えを
とりあえず返すところがあります。
日本人には、それがありがた迷惑で、
よっぽど「No」と言ってほしいのですが。。
インド人に道を聞いたとします。
すると、たとえその場所をまったく
知らなかったとしても、
自信満々に「こっちだ」と。
もちろん、知ってても、自信満々なんですが。
「知らない」「No」と言って
相手を悲しませる(困らせる)ことは
しないのです。
相手が自分の答えを聞いて、
自分の言った方向に行けば、
「よかった、自分の答えが役立った」と。
いや、その答えの先に、目的地は
ないかもしれませんが、
その時は相手がまた別の人に頼ればいいこと、
自分ではないのだから。
仕事でも、ある製品が品薄で在庫が
なかなかない、というニュースが流れている時に、
とある販社に問い合わせたら、
堂々と「あります!」と。
本当か?と何度と確認しても、
「大丈夫だ!」と。
で、発注かけて納品されて、
「おっ、本当に来た!」と思ったら、
箱はその製品が書いてあるのに、
中には別の製品が入っており。。。
早速、連絡してみると、
「この製品はまったく在庫がないから、
それに近いものを送っておいたよ」と。
「何も届かないと困るだろう」と。
いやいや、ならなぜ初めから、在庫がない
と言わないんだ?と聞くと、
「どこの販社にもないんだから、
ない、と言ったら君も困るだろう。」
「ない、と言ったら、話が全て終わって
しまうじゃないか、君の商談も。」
いや、まあそうかもしれませんが、
今もっともっと困ってるんですけど。。
在庫があるってんで、お客さんから
受注しちゃったし、
この製品も発注しちゃったし、
で、違う製品来ちゃったら、
お客さんに納められないし。。
マイナスからのスタートなんですけど。。
とまあ、こんな調子なわけです。
インド人はこれで困らないのか?って
ことですが、これはなかなかいい言葉が
ありまして、
日本人は「人様に迷惑をかけるな」と、
言いますが、インドでは、
「人に迷惑をかけても良い。でも、迷惑を
かけられても負けない強さを持ちなさい」と。
この話は別で語るとしまして、
インド人のよく言う「No Problem」も
同じようなことが言えます。
確かに、問題ないよ、なんですが、
あくまで「自分にとって」なのです。
要するに、できなくても、間に合わなくても、
(その相手は困るかもしれませんけど)
自分には「問題ない」のです。
「火曜日までにできる?」
「No problem」は問題なく火曜日にできる
のではなくて、
できればもちろんいいし、できなくても、
自分としては問題だとは思ってない、
ということでして。。
相手が答えてほしい答えをまず返す、
というのは一概に悪いとは言えませんが、、
うーん、悪気もない分、
余計困ったものですね。。