【れぽ2】知的障害と発達障害の検査結果がでたよ~
「自分がバカすぎる理由」が知りたくて、
新年早々、知的障害の検査に行ってきた。
▼ 前回の記事(読まなくても良いです)
検査結果を待っていたこの数週間は、
不安のせいで何をやっても上の空だった。
・・そして「検査結果が出た」との連絡があり、病院で面談を始めるとまず『3枚の紙』を渡されて、先生が衝撃的なことを言った。
「これはアナタが先日行った『知的障害』
『発達障害』『うつの検査』の結果です」
私はテッキリ、前回は『知的障害の検査だけをしている』と思い込んでいたんだけど、実は3つの検査を同時に行っていたらしい。
(面談3回もやったし、妙に長いなぁとは思ってた)
記憶から完全に飛んでいた。
いや・・・・・んっ?・・ってことは・・・!?
『知的障害』の検査結果ひとつ聞くだけでも失禁寸前なのに、この上さらに『発達障害』と『うつ病』の検査結果まで聞くってことになるのか!?
ええっ・・なにその拷問・・・・
さすが、検査結果の紙を持つ手が震える。
こっ・・・・・こええ・・・・・・
これまでずっと気に病んでいた疑問のすべてが、
この「紙キレ」一枚でわかってしまうわけだから。
そりゃ・・・・こわい。
例えば、脳の病気をして「障害ナシ」と言われたのに、小学校に上がるときに、お医者さんから「特別学級を選んでもいい」と言われた理由。
あれも子供の頃からずーーっと気になっていた。
「なんでそんな曖昧なこと言ったんだ?」って。
「普通学級を選んで良かったのか?」って。
歳をとればとるほど気になっていった。
知りたいことは・・・山ほどあった。
学生時代にまったく勉強についていけなかった理由。警察官をクビになった理由。転職を8回も9回も繰り返してしまった理由。今も無職で人生行き詰まっている理由・・・・・・・・・そのぜんぶ!!
そのぜんぶの答えがいま目の前にある!!!
・・・・・・怖くないわけがない。
知的障害か!?境界知能か!?
それとも・・・・・
■ 知的障害の検査(WAIS)
震える手で、紙ペラを開く。
・・・と同時に、先生の解説が始まった。
先生は開口一番、こう言った。
「あなたは知的障害ではありません」
うわっー!!!やられたー!!!!
くっそー!!やっぱ知的障害かぁ~~~~~~~
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
先生がなんか説明したけど、ショックでフリーズしていたので、あんまり頭に入ってこなかった・・・・・(うっ・・・・うそだろ・・・)て。
「・・・・では2枚目の紙を見てください」
②「発達障害検査」(AQ検査)
私が発達障害であることは、
検査前からもう明らかだった。
・・・この検査結果を待っている間にも、私は「発達障害に関する本」をいくつも読み漁り。発達障害に関するあらゆる知識を蓄え、自分が発達障害であることも事前に突き止めていた。
自分の特性や傾向や対処法まで完璧に熟知している。
検査はあくまで「確認」のためでしかない。
・・・だから私は先生が説明する前に、
検査結果をズバリ言い当てることが出来た。
「・・・・先生、私は ADHD ですね?」
「・・・いえ、発達障害の傾向は見られません」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
くっ・・・・くっそおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおどいつもこいつもバカにしやがってええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!
ころせえええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええころしてくれえええええええ
・・・・・・・・あのな?
知的障害でも発達障害でもないなら、なんでこんなにバカなんだよ・・・・なんでこんなクソみたいな人生やってんだよ・・・・
もう、それ「ただのバカ」じゃん。
本当に本当の「バカ」じゃん。
8回だか9回転職したじゃん????
警察。設備メーカー。空調LED販売。工場。少なくとも四つの会社の上司から直接的に「バカだから辞めろ」と退職に追い込まれたことがある。上司の言う通り、実際ぜんぜん仕事もできなかったよ。
「たまたま4つ悪い会社にあたった」
ってこともないだろ・・・・・
あれもぜーんぶ「ただの努力不足」ってこと?
あんなに必死に一生懸命働いたのに・・・?
「知的障害」でも「境界知能」でも
「発達障害」でも何にもない「普通」?
私がパニックになっていると先生が
「3枚目の紙をみてください」と言った。
③ うつ病検査(エルゴグラム・プロフィール)
先生がさらっとわたしに言った。
「あなたは『うつ病』ですね!」
「あー・・・・・・・」
いや、うつ病も確かに問題には問題なんだけど、もう・・・知的障害と発達障害の検査を聞いた後だと、「うつ病なんてどうでもいいだろ!」みたいな気持ちになってしまった。
ごめんな?うつ病?
まぁ・・・・こうしてすべての検査が終わった。
①知的障害なし。
②発達障害なし。
③うつ病と診断。
・・・つまり私が子供の頃から勉強が出来ず、友達もできず、不登校になったのも単に努力不足。社会人になってからも、警察官をクビになり、何度も転職を重ね、どこの職場にいっても疎まれて、仕事ができず、辞めさせられたのも努力不足。
『障害ではなく、怠惰な人間性ゆえ』だったわけか。
なんだか・・・・・絶望的な診断内容だった。
先生が「これでハッキリしましたね」と言う。
私は「はぁ・・まぁそうですね・・」と答える。
・・・・・すると先生がこんなことを言った。
「明らかに『問題』があるわけですから、知的障害の検査でも発達障害の検査でも引っかからないということは、やはり脳の病気をした時の後遺症や脳が損傷している可能性が高いと思います」
「・・・・えっ?!」
「知的障害と発達障害の検査というのは、そもそも脳を損傷した人のための検査ではない」そう言われて、なぜか救われたような気持ちになった。
「知的障害や発達障害じゃないこと」は喜ぶべきことで「脳を損傷している可能性がある」という話は悪い話であるはずなのに・・
救われた、そんな気持ちになる。
「次回は脳の検査ですか?」と私が尋ねると「脳のどこが損傷しているか、どういう障害が出るのか、というのはまだ研究段階でしかなく、都会の病院でしか検査は受けられません」と言われてしまった。
知的障害でもなく、発達障害でもない私は、当たり前だけど、これ以上は病院での治療を受けられないらしい。「一緒に解決方法を考えていきましょう」と言ってくれた先生とも「障害」が無いので、今日で会うのが最後になるから・・・・・・
・・・・・お礼を述べて、病院を後にした。
はぁ・・・・・・・ため息が出る。
正直、ちょっとだけ落ち込んだ・・・
なんかすげー曖昧で・・・・
高い金払って検査したのに・・
なんも得たものないじゃんって・・
さっそく根暗な自分の悪い所がでた!!!
だから自分に言ったんだよ・・・
いや!!!!いい!!って。
これでよかったんだ!!!って。
わかるよ・・・・・まぁそりゃ「知的障害」とか「発達障害」って言われた方が楽だったよな?ダメだった自分のいろんなことに言い訳できるし、手帳をもらえたらどこかからお金ももらえるんでしょ?
無職の身にはめちゃくちゃありがたいよな!!!
・・・そりゃほしいよ。障害者になれたら、もしかしたらその枠で就職先も見つかったかもしれない、そしたらまた人生やり直せるかも・・・って思うよな?
でも・・・いいよ、そんなの
なくたって、がんばれるよ。
障害があろうと無かろうと、どんな肩書がつこうと、無職だろうと、なんだろうと私が私として生きていくことに変わりないだろ?
いまさらだろ!!!そんなもんいるかよ!!!!
くっそなにが障害者手帳だ!!!!!
それに新しい目標ができた!!!お金ためてさ!!!都会のでっかい病院いって!!!ちゃんとキッチリ『脳の検査』やってもらおうぜ!!
そんなの・・・・何年かかるかわからないけど・・・
いいよ!!!目標があることはいいことじゃん!!!
だから・・がんばろうぜ。
だいじょうぶだよ。
変なものにすがろうとすんなよ・・・
なんにもないほうが強いんだって!!!
おわり