マスクは着用者からの感染を減らすか?
マスクは自分への感染を防がないが人へうつすのは防ぐ、とまことしやかに言う人が多い。その根拠とされることを検証しよう。
東大がマスクのコロナ防御効果を実験で確認したというニュースが出回っている。臨床研究ではなく、あくまでもマネキンを使った実験での結果である。
結論から言って、この実験結果で感染が減るかどうかは全く証明できない。
その実験で言えることは、
「マスク着用者の咳に模された噴霧中のウイルスの一部が一時的にマスクに着いた」
ということだけである。その後ウイルスがどうなるかこの実験では全くわからない。
この実験で観察されたのは、たったの20分間だ。
実社会では、20分ごとにマスクを変える人などまずいない。医療従事者でも数時間、一般人では使い捨てマスクで1日、布マスクでは何日も使用する人もいるだろう。
その間、マスクに着いたウイルスはどうなるだろう?
呼吸のたびに、再び吸い込まれるか、外にばら撒かれるか、手で触られて接触感染の原因になるかである。
マスクは調べられた多くの材料の中でも長くウイルスの感染力が持続するとわかっている。
空気中では3時間に対し、マスク内側で4日、マスク外側では7日間ウイルスは持続する。
真面目な話、普通の大便でも3〜6時間、下痢便で4日なのに、マスクはそれより長いのだ。
本来、空気中に放出されていれば3時間で(日光が当たれば2分で)感染力を失ったはずのウイルスを、マスクをすることでわざわざ感染力を持って保存していることになる。
マスクを7日も使わないから関係ない?
そうではない。1日で考えても、空気中なら3時間で感染力を失ったはずのウイルスがマスク内では83%以上生き残っていることになるのだ。
例えば部屋に入って初めにウイルスを含む咳をした時、空気中なら3時間後にはウイルスは感染力を失っているが、マスク外側では約98%が感染力を保持して呼吸するたびに内外に放出され続ける。
さらに部屋に入ってきた時のマスクの多くは、新品ではない。そこにはそれまで呼吸のたびに外から吸い寄せられ、体内から吐き出された膨大なウイルスが感染力を持って蓄積されている。(空気清浄機のフィルター掃除をしたことがある人は、フィルターにどれだけホコリが溜まるかわかるだろう。それに口をつけて呼吸したらホコリはどうなるだろう?)
本来空気中で失活しているウイルスを、マスク着用者は後生大事に部屋に持ち込み、そこで呼吸したりマスクを触ったりすることでばら撒いているのである。
言うなれば、マスクはウイルスのお持ち帰りパックだ。(保温機能付き)
マスクはウイルスを含んだ飛沫の一分を捕らえる、確かに。ただそれはウイルスが感染力を失うことを意味しない。マスクがウイルスを捕らえれば捕らえるほど、(当たり前だが)マスクに付着したウイルスは増え、他の多くの環境より長持ちするのだ。
「マスクが飛沫を一時的に捕らえる」ことは言えても感染を減らすとは言えないのは、スーパーコンピューター富嶽を使ったシミュレーションでも同様である。
マスク内外で真っ赤になって顔にへばりついた飛沫内のウイルスは生きて持ち運ばれ、そこかしこであつあつのまま振る舞われるのだ。
感染者本人にとっても、せっかく排出したウイルスを息を吸うたびに生きたまま吸い込み、体内で再び感染させることになる。
(追記:Foegen効果 マスク義務化郡のコロナ致死率はマスク義務のない郡より85%、有意に高かった)
臨床では、ずっとマスクしている呼吸器感染症の患者は治りが悪く、重症化しやすいことはしばしば経験される(だからわざわざタッピングや吸引で痰を出させ、酸素吸入等で呼吸を補助する)。悪化すればさらに排出するウイルスが増え、人にうつすリスクも高まる。
このことは、多くのマスク義務化した国や地域で義務化以降、感染者や死者が急増している現実と符合する。
マスク義務化したスペイン・フランスは感染急増、ほとんどマスクしないスウェーデンとの差は歴然である。
アメリカでも例えばカリフォルニアでは
インドの死者もマスク義務化で増えた。
ロシアでも
マスクしないと射殺されるフィリピンでも
よくブラジルの死者数が多いと報道されるが、人口当たりではロックダウン&マスク義務化したペルーよりましだ。
日本でもマスクが不足した4月より皆がマスクする夏からの方がPCR陽性者が増えている。(PCRの件数にもよるが)
マスクが有効と主張する人は、一体どこにその成果が現れていると言うのだろうか?もう半年以上、誰も効果を実感できないことをいつまで有効と言い張るのか?
飛沫を捕らえるという誰でもわかることを確認しただけの子供騙しの実験でマスク有効を偽装し、本当は有害かもしれないマスクの着用を迫るのは、もはや何と呼ぶべきだろう?