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役割をこえて、個人同士の信頼を築く

地位が上がれば上がるほど、役割に基づいた行動が求められます。自分の発言は、個人のものでもありますが、同時に組織を代表するものでもあります。

一般的に営利、非営利問わず創業者は自由な発言をする傾向にあります。それは自分が創業した組織は自分自身の思想を体現していることが多いために、自分の言葉と社会にとっての組織のありようがそれほど矛盾しなからだと考えています。

一方で組織を引きついだ人は違います。会社であれ、行政であれ、すでにあったものを引き継ぐ場合、その役割をある程度演じなければなりません。普通はこちらの立場の人の方が多いです。

強固な関係は組織同士の関係です。仮に組織のある役割の人が入れ替わっても会社同士の連携は変わりません。国のトップが入れ替わっても同盟関係は(ほとんど)変わりません。

極論すれば、役割だから相手の発言を聞き、相手と会っているわけで、個人と個人で会っているわけではないということでもあります。しかし、個人が全く入り込んでいないわけではありません。

私が今まであった会社員の方で喜びを覚えるのは「個人的に頼られた」「個人的に信頼された」瞬間であることが少なくありません。この信頼は組織とは関係ないものです。仮に組織を離れても続くものです。

私は人間が幸福でいるためにこの「役割に紐づかない個人としての信頼関係」が大事だと考えています。そして、意外なことに組織同士の関係を一転させるのも、この個人としての信頼なのではないかと考えています。

役割を一旦置いておいてあなたを知りたいという姿勢でいることが、私は一番大切だと思っていて質問もできる限りそれを心がけるようにしています。そのために大切なことは相手の肩書きを忘れる意識だと考えています。

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