父との絆も深めた競馬愛!三浦大輔の娘・三浦凪沙が語る「競馬の魅力」とは?
横浜DeNAベイスターズ監督・三浦大輔氏を父に持つ、サンケイスポーツの若手競馬記者の三浦凪沙氏が初めての著書『知れば知るほど楽しくなる!ウマに恋する競馬ガイド』を発売した。競馬に魅了されてからの13年間がこの一冊に詰まっていると話す彼女。本の制作秘話や競馬のことはもちろん、父との関係性についても話してくれた。
――この本を出版することになった経緯を教えてください。
三浦:小学館の方から、競馬を最近好きになったり、興味を持った人に向けてのガイドブックを作りたいというお話をいただいて。自分が本を出せるような人間だと思っていなかったので驚きましたね。でも、競馬を好きな人を増やすことができるお仕事ができたらいいなと思っていたので、お受けしました。
――そうだったんですね。実際の制作期間はどれぐらいでしたか?
三浦:実質稼働した期間は2か月ぐらいでした。その中で一番大変だったのは、矢作芳人厩舎の密着ページの部分で、矢作調教師が栗東トレセンにいる時に取材に行くことでした(笑)。厩舎的に落ち着くのがブリダーズカップ終了後ということでしたが、帰国後も矢作調教師が栗東にいる日がなかなかなく……。かなりギリギリになってしまったのですが、私が中学生の頃から知っている方たちばかりですし、みなさん取材をされ慣れているのでウェルカムな雰囲気で受け入れてくれてすごくありがたかったです。
――本の内容や構成は三浦さんも携わっているのでしょうか?
三浦:ベースとなるものに私の意見も組み込んでもらっています。せっかく作るのであれば、いいものを作りたいですから。「ここは取材に行けるので、こういうことも入れて欲しい」などの意見をすごく言ってしまったので、相当無理を聞いていただきました。当初インタビューをする予定だったのはジョッキーと調教師だけでしたが、「競馬は1頭の馬がレースに出走するまでに、本当にたくさんの人が携わっているということが一番の魅力だと思っているので、それが伝わる本にしたいです」ということをお伝えして、付け加えてもらったものもあります。
――誰かに相談したりしたんですか。
三浦:特に相談はせずに、自分がこうしたいということを聞いていただきました。競馬初心者の方に競馬について知ってもらえることはもちろん、既に競馬ファンで競馬を分かっている人が読んでも面白い本にしたいという思いがありました。だから普段あまり知ることができない生産や育成の牧場の方にもインタビューをさせていただきました。
――完成した本を見た周りの反応はいかがでしたか?
三浦:競馬関係者の方たちが実際に買って読んでくださって、「いろんな人のインタビューが入っているし面白いね」と言ってくださったり、「この本を広めたい」と言ってくださったことがすごく嬉しかったです。もちろん、競馬ファンの方が褒めてくださるのも嬉しいです!
――競馬ファンの方にはあまり知られていない部分や馬具についても詳しく載っていますよね。
三浦:私自身も正しく理解できているのか不安なところがあったので、松岡正海騎手にチェックをしていただきました。例えば馬が顔に付けているメンコとブリンカーの違いや、馬が口にくわえるハミと手綱の効果など、全て松岡騎手に教えてもらいながら文字にしました。読んだ人がイメージできてそのまま受け取れるようなわかりやすい表現にしたいということを松岡騎手がおっしゃっていたのですが、本当にそのとおりの表現になっていると思います! 「監修・松岡正海騎手」と書きたいくらいでした(笑)。
――大変だった部分は?
三浦:競馬用語のところは悩みました。掲載する用語の取捨から始まり、競馬に慣れ親しんだ私たちなら特に疑問に思わず使っているような言葉を、初心者の方にどうしたら伝わるのか。表現の仕方がすごく難しかったです。なので、他の記者の方に聞いたり、松岡騎手に聞いたりといろいろな方面から解釈の調整をしました。私自身も新たに知ることがいくつかあったので、とても勉強になりましたね。

三浦凪沙
1頭にたくさんの人が携わっているということが一番の魅力
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