現役メジャーリーガーから支持される大人気の投球分析家が来日「山本由伸のヨーヨーカーブが大好き」
弁護士で実業家ながら、野球界への献身的な活動で知られ、メジャーリーガーからの支持も厚く、SNSの総フォロワー数は150万人超え……。
そんな異色の投球分析家・ピッチングニンジャことロブ・フリードマン氏が、ドジャース対カブスのMLB東京シリーズを取材するために来日。それにさきがけ、16日に来日特別トークイベント(主催 ファナティクス・ジャパン合同会社)が渋谷で開催された。
野球好き、MLB好き、ピッチングニンジャ好きの多くのファンが集まった会場には、ピッチングニンジャグッズの他、3月2日に発売されたばかりのフリードマン氏初の著書『ピッチングニンジャの投手論 PitchingNinja’s analysis of Japanese MLB Ace』が飾られ、イベント後にはじゃんけん大会の勝者10人にプレゼントされた。
フリードマン氏は、スペシャルゲストのマック鈴木氏(元メジャーリーガー)、村田洋輔氏(MLB.jp編集長)、MCのDJケチャップ氏と、日本人投手の活躍ぶりや現代のピッチング技術やデータ活用について語り合った。
イベントは、トークショー後の質問コーナーまで大いに盛り上がり、60分の予定が90分近くに大延長。参加者全員が記念撮影に収まり、誰もが笑顔のイベントとなった。充実の内容を抜粋してお伝えする。
フリードマン氏は、映像を重ね合わせたオーバーレイという手法で投球の軌道を可視化したことでも知られる。
同書『ピッチングニンジャの投手論』にも、今MLBで活躍する日本人投手らがどのような握りでどのようにボールを動かして、メジャーの打者を翻弄しているかの分析に加えて、さまざまなオーバーレイ動画がQRコードで厳選されているが、イベントでは実際にボールを握って解説。
デビン・ウィリアムズ(ヤンキース)の新球種エアベンダーを命名した話のほか、ポール・スキーンズ(パイレーツ)の新球種スプリンカーなど、近年ますます進化している投手の球種について、ゲストらと語り合った。
さらには、MCケチャップ氏から「MLBで注目される日本人投手で最高の球種はどれか?」と尋ねられると、フリードマン氏は考えを巡らせながら次々と語りだした。
「一つを選ぶなんてとても難しくて……たくさん挙げてもいいですか? 最高の球種と言わず、まずダルビッシュ有のように誰よりも多くの球種を操る投手は最強と言えますし、大谷翔平のスウィーパー※1 は最高の球種です。
フォーシーム(ストレート)なら、今永昇太がゾーン高めの素晴らしい球を投げていますし、私は山本由伸のカーブが大好きなんです。ヨーヨーのように投げる特殊な球で、私が『ヨーヨーカーブ』と命名したぐらいですから。それにやはり、佐々木朗希のフォークボールは本当に素晴らしい球です。だから、どれか一つに絞ることはできません。どれも最高の球種です」
※1スウィーパー=スウィープ(掃く)するよう横方向に大きく曲がる軌道を描く変化球。以前まではスライダーの一種として分類されていた。
他にも、鈴木氏が「岩隈(久志)の真っ直ぐはすごい。100球以内に試合を終わらせられるんですから理想ですよね」と挙げると、フリードマン氏は「彼がいた時は今ほどデータが豊富ではなかったから、その裏付けになるデータがあったらと残念に思いますね」と頷いた。

「大谷翔平のスウィーパーは最高の球種」
山本由伸の「ヨーヨーカーブ」の名付け親
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