闇営業騒動から5年、カラテカ入江が“従業員の裏切り”から得た教訓。「あんたも吉本さん裏切った」と親から言われて
2019年6月に、いわゆる闇営業騒動が発覚したことで芸能界を離れたカラテカ・入江慎也氏。
芸能界引退の翌年に起業し代表を務め、今年5年目を迎える清掃会社「ピカピカ」は全国に34店舗フランチャイズ展開中だ。従業員を10人を抱えるなど、事業拡大を続けている。
芸人を辞め、経営者としての活躍が目立つ一方、2024年末には「スタッフに裏切られた」というポストがネットニュースなどに取り上げられ話題になった。
今回入江氏に、会社経営の難しさや、従業員との関係性について、また、激動の5年間を生きる中で得た教訓をまとめた著書『絶望の淵で得た、人生を諦めないための教訓』について話を聞いた。
入江氏の著書『絶望の淵で得た、人生を諦めないための教訓』は、完成までにおよそ5年の月日を擁した。書籍の執筆期間としては異例の長さだ。
「芸能界を引退した直後に担当の編集者さんからお話をいただいたんですが、かなり時間がかかってしまいましたね。というのも、芸能界を辞め、アルバイトを経て会社を立ち上げるまで、どんどん状況や心境が変わったので、書く内容も変わっていったんです」
時間はかかったが、「誰かの背中を押せるかもしれない本になった」と入江氏は続ける。
「この本に記したのは、僕が仕事を失ってから、また這い上がろうとする実体験から得た教訓です。僕ほどどん底じゃなくても、勇気が出なくて新しい一歩を踏み出せないという人は、何かヒントになるかもしれないなと思っています」
入江氏の言葉通り、読者からの反応も上々なようだ。
「多くいただける感想は『思考の変え方が勉強になった』という声。事情や環境は人それぞれですが、僕がまったく違う道に進むなかで感じたり気づいたことに共感できる部分があったんだと思います」
芸能界からキッパリ引退し、清掃会社ピカピカの代表として多忙ながら充実した日々を手にした入江氏。過去の生活に、未練はないのだろうか。
「普通にありますよ(笑)、というか未練がない人っていなくないですか? 清掃業の仕事が嫌というわけではありませんが、やっぱり芸能の仕事は楽しかったですから」
では、チャンスがあれば芸能界に戻りたいと考えているのか。
「いまは戻るつもりはないです。ピカピカが会社としてまだ途中ですし、ここで辞めてしまうと自分がやってきたことを否定するのと同じですから。中途半端に戻っても意味がないのかなと思います」

入江慎也
芸能界引退から起業までに得た教訓を詰め込んだ

『絶望の淵で得た、人生を諦めないための教訓』(三才ブックス)
芸能界への未練は「普通にありますよ」

浅く広くがモットーのフリーライター。紙・web問わず、ジャンルも問わず、記事のためならインタビュー・潜入・執筆・写真撮影・撮影モデル役など、できることは何でもやるタイプ。Twitter:@matsushima36
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