更新日:2025年03月20日 16:51
恋愛・結婚

「妻は63歳、夫は31歳」32歳の“年の差婚”で「どうせ介護で捨てられるよ」アンチの言葉をパワーに変えるまで

厚生労働省の人口動態統計によると、2019年の初婚夫婦の年齢差は、同年齢の21.0%が最も多い。次いで夫が1歳上で、同年代同士の結婚が多いことがわかる。 一方で、夫婦で10歳以上離れた「年の差婚」を選択する者もいる。ニュースで話題になる芸能人だけでなく、一般人でも存在するのだ。なぜ、その選択に至ったのか。一緒にいることで、周囲からどう見られるのか。
夫婦

あざらしさん(63歳・写真右)と上田さん(31歳・写真左)

今回は、32歳差の夫婦であるあざらしさん(63歳・妻)と上田さん(31歳・夫)に話を聞いた。

ブログ読者からの“入れ知恵”で32歳差が発覚

夫婦——二人が付き合うことになったきっかけは何でしたか? あざらしさん(以下、あざらし):2020年の8月、私がカフェに行った時に、たまたま同じお店にいた彼が、帰る時にスマホを席に忘れていたんです。彼に声をかけて、その日はそれで終わり。当時は私が58歳、彼は27歳でした。 その1週間後に、埼京線に乗っていたら「前の席に、長身のイケメンがいるな」と思って、よく見たら彼でした(笑)。お互いに「あ!あの時の!」と気がついて、たまたま降りる駅が一緒だったこともあり、LINEを交換したんです。 上田:連絡先を交換してから、毎日2時間くらい電話していました。話がすごく弾んで、9月にデートをすることになりました。 ——その時は、あざらしさんが30歳差の58歳であることを知っていましたか? 上田:18歳差の45歳くらいかと思っていました(笑)。年が離れていることに抵抗はありませんでした。9月に付き合うことになった時も、お互いの年齢も知らないままでしたしね。 あざらし:年齢を知るきっかけになったのは、私が「彼氏は21時には寝るみたい」とブログに書いたら「それ既婚者でしょ。その時間以降は連絡するなってことだよ。だまされてるよ」とコメントが来たことでした。彼のことが信じられなくなって、お互いに運転免許証を見せ合うことにしたんです。 上田:このようにブログ読者のなかでもアンチが「あざらしさんのため」を装って、妻に変な入れ知恵をして、情緒不安定になることが何度もありました(笑)。

「どうせ介護で捨てられるよ」「子どもができなくてかわいそう」

——他にはどんな“入れ知恵”があったのでしょうか。 あざらし:「どうせ介護で捨てられるよ」「男が子ども欲しくなって捨てられるよ」というコメントも来ます。捨てられたら、捨てられたでいいもん(笑)。 「夜の生活は大丈夫なの? 週に何回してるの?」という心配や、「ブス、ばばあ、加工はずせ」という、面と向かって他人に言えないような声も届きます。 上田:今までアンチは女性が多かったのですが、フォロワーが増えて、最近では男性も出てきました。僕は顔を載せていないので「素顔さらせ、ばばあ好き」とか来ます。 「子どもができなくてかわいそう」というメッセージも多いですが、僕たちはすでに話し合って納得していることなので、他人から言われる筋合いはないですね。 ——交際を告げた時、それぞれのご両親の反応はどうでしたか? あざらし:母は喜びつつ、夫に向かって一言目に「あなた、こんな子どもも産めないような女でいいの?」でした(笑)。父はもう他界しています。私は地元を離れて長いので、家族の反応はあまり気になりませんでした。 上田:僕の両親はかなり驚きつつ、父は「ま、いいんじゃない」と言いましたが、母は「孫の顔が見れない」と猛反対しました。でも、産むのは別に僕じゃないですよね。母とはケンカになり、反対を押し切って、2022年12月24日に入籍しました。
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「ゴールは結婚」周りの意見は聞かなくていい
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ライター、作家。主に金融や恋愛について執筆。メガバンク法人営業・経済メディアで働いた経験から、金融女子の観点で記事を寄稿。趣味はサウナ。X(旧Twitter):@yel_ranunculus、note:@happymother

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