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「俺のタバコの銘柄を覚えろ」コンビニのレジで横柄な態度のヤンキーに常連客のおじさんが平手打ち。思わぬ展開に…

 日々の生活に欠かせないコンビニ。24時間365日営業している店舗も多く、いつでも必要なものが手に入れられる。しかしその便利さの裏には、店員たちの知られざる努力と苦労があるのだ。
コンビニ

※写真はイメージです。以下同

 今回は、かつてコンビニでアルバイトをしていた山田幸次郎さん(仮名・30代後半)が遭遇した「迷惑客」のエピソードを紹介する。

「付き合おう」と迫る常連の女性

 山田さんが勤務していたコンビニには、深夜帯に訪れる独特な常連客がいた。 「50代半ばくらいの女性で、私は密かに“酎ハイマダム”と呼んでいました。その方は毎日買いに来てくれる常連なのですが、多いときには1日10回ほど来ることもありました。ただ、買うのはレモン酎ハイ1本だけ。それもぴったりの金額を握りしめてやって来るんです」  彼女は自宅にレモン酎ハイを持って帰り、飲み干したらまた1本だけ買いに来ることを繰り返していたという。「変わった人だな」とは思いつつも、特に実害はなかったので迷惑には感じていなかった。  しかし、ある日突然“異変”が起きてトラブルに発展してしまったのだ。 「ふだんはぴったりの金額なのに、この日はおつりが出たので“どうしたんだろう?”と思いました。そして小銭を渡そうとすると、両手を“ぎゅっ”と握ってきたんです」

店の外で待ち伏せ

 とはいえ、レジでは何も言われることはなかった。だが、早朝にアルバイトが終わって帰ろうとすると……。 「入り口の横に酎ハイマダムが座っていました。軽く会釈して通り過ぎようとすると、私の手をつかんで『付き合おう』と迫ってきたんです」  山田さんは即座に「すいません」と断ったが、それで終わらなかった。 「彼女が大きな声で騒ぎ出したのですが、言い分としては『レジのときに色目を使ってきたのはそっちでしょ!』ということらしいです……もちろん違います」  押し問答が続いたが、結局はオーナーが出てきて“出入り禁止”を言い渡すことで事態は収束した。当時若かった山田さんにとって、忘れられない経験となったそうだ。
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常連のおじさん客の鉄拳制裁
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明治大学商学部卒業後、金融機関を経て、渋谷系ファッション雑誌『men’s egg』編集部員に。その後はフリーランスで様々な雑誌や書籍・ムック本・Webメディアの現場を踏み、現在は紙・Webを問わない“二刀流”の編集記者として活動中。若者カルチャーから社会問題、芸能人などのエンタメ系まで幅広く取材する。趣味はカメラ。X(旧Twitter):@FujiiAtsutoshi

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