【独占】「私は騙されていた」京大ミスコン優勝者が初告白。炎上した京大ミスコン騒動はなぜ起きたのか?
「(ミスコンの開催は)大学側から当然、許可を得ていると思っていた。ミスコンの結果が出た後で実は非公認だったと運営事務局の方に打ち明けられましたが、その時すでにネット上が燃えに燃えていたので、困り果てました……」
自身の胸中をこう打ち明けるのは、京都大学医学部医学科1年の一条美輝さん(20)だ。まだあどけなさの残る彼女が、ネット上の注目を悪い意味で集めてしまったのは、’25年2月上旬のこと。「京大ミス・ミスターコンテスト2024」と題するイベントで「初代ミス京大グランプリを獲得させて頂きました」という報告ととともに、ドレス姿で王冠をかぶった写真が本人のSNSに投稿されたことが引き金だった。
大学のミス・ミスターコンテスト、いわゆる「ミスコン」は、アナウンサーや女優志望者のとっての登竜門としての位置づけを果たしてきた。その一方、近年では容姿で人を評価することへの批判の声が高まっており、中には名称を変更したり、ミスコン自体を廃止にする大学も出てきている。
京都大学では’24年、学園祭で「京大ミス・ミスターコンテスト」企画が一度立ち上がったものの、「過去の外見重視のイメージを引きずる」として反対の声が上がり、中止になっている。
そんな中で開催された同イベントについて、同じく2月上旬、同大学の広報課担当者が公式HP上で「本学が名義等の使用を許可した事実はありません」と回答。大学非公認であった事実の発覚に加え、出場者が女性2人のみであったこと、投票期間が’25年1月21日から23日までの2日間のみだったことなど不可解な点に注目が集まり、X(SNS)上で疑念の声が噴出した。
2人いた出場者のうち、SNSを積極的に活用していた一条さんにはとくに「ミス京大」という肩書を名乗ることや、名字が本名でないことを疑問視するツイートが相次いだ。いったい彼女は何を目的にミスコンに出場したのか。これからどのような地点を目指すのか。本人が改めて真意を語る。
一橋大学大学院社会学研究科修了後、『サンデー毎日』『週刊朝日』などの記者を経て、24年6月より『SPA!』編集部へ。『週刊朝日』時代には「東大・京大合格者ランキング」を始め、教育・大学分野の記事を担当した。 Xアカウント: @osomatu_san

「ミス京大グランプリ」の称号が使えるのはいつの日になるのか(本人Instagramより)

一条さん学生証。学生番号の上に「2024年入学 医学部医学科」の記載が