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「ウチの会社、法を犯してます」ブラック企業でも倒産しないカラクリをプロが明かす

企業の倒産件数が33か月連続で増加し、ついに今年度は’13年以来、11年ぶりに1万件を超す可能性が出てきた。企業の破綻は突然のように見えても、徐々に傾く“予兆”は随所に表れ始めている……。そこで、本特集では「決算」「人材」「職場環境」から倒産の危険度を凄腕コンサルタントたちが勝手に診断! 果たして、あなたの会社は、倒産間際か?

完全なブラック企業なのに倒産しない理由

[俺の会社倒産するかも!]診断今回寄せられた相談には、明らかに“法を犯している”完全なブラック企業も含まれた。このような状況下でも倒産しない背景には、「日本の中小企業への手厚い保護がある」と働き方改革コンサルタント 新田龍氏は指摘する。 「ブラック企業は業種を問わず存在し、赤字経営でも存続しているケースが多い。実際は稼いでいる小さい会社が、調整して帳簿上は赤字で申告をする。法人税を逃れつつ、一方で雇用に関する補助金や助成金はちゃっかり頂いている現実がある」 また、そうした企業は働く者にとって“入り口だけ”フレンドリーさを装う。 「面接がゆるゆるで形だけのケースが多い。大手企業では書類審査、テスト、数回にわたる面接と入社のハードルが高い。そこを通らず自信喪失した人の受け皿的な面もあり、彼らは恩義を感じて、ついつい頑張ってしまう。言わば労働者の愚直さや誠実性に支えられています」(新田氏) 現状日本人特有の勤勉さで支えられているものの、次のような兆候には注意したい。