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押しボタン式の電車で絶対に【閉】を押さない30代男性。注意にも「うるせえ」高校生が“まさかの反撃”に

 大都市圏では自動で開くが、郊外や地方では乗客自らボタンで開け閉めする列車のドア。  特に冬場は開けっ放しにすると車内に冷気が入ってくるため、開けた本人がすぐ【閉】のボタンを押すのがマナーになっている。だが、旅行者など地元でない方はそれが分からず、ドアを開けた状態のまま放置してしまうことも珍しくない。  地方在住の長谷川英人さん(仮名・38歳)が通勤に利用する地元ローカル線でもそうした状況が起きている。2年前の冬に遭遇した出張らしきビジネスマンもドアを開けっ放しにしていたが、その後の態度があまりにひどく、当時の状況を今でも覚えているとか。 開閉ボタン

地方の列車はドアが自動開閉ではなくボタン式が主流

「20時台の列車で家に戻る時のことでした。会社の最寄り駅が始発駅だったため、早めに着いた私は車内で出発を待っていました。  マイカーやバスで通勤する人が多い地域なので車内は全員が座れるほど空いていました。すると、出発の5分前くらいにキャリーケースを持ったスーツにコートを羽織った30歳くらいの男性が入ってきたんです」  ただし、ドアは開けっ放しのままだったため、この時は近くの座席に座っていた男子高校生がボタンを押して閉めたそうだ。この時点では地元以外の人ならやりがちなことなので気にしていなかったが、スーツ男性は座席に荷物を置くと再びホームへ。  自販機で飲み物を買うためだったが、この時もドアは開けたまま。先程と同じように高校生がドアを閉めたが、飲み物を購入したスーツ男性は【開】のボタンを押して車内に入ってきたものの【閉】のボタンを押すことはなかった。  三度同じことを繰り返していたため、高校生は「すみません、ドアを閉めていただけると助かるのですが……」と言葉をかける。ところが、スーツ男性は舌打ちして「うるせえな」と注意されたことに腹を立てている様子だったという。 「高校生の口調はいたって丁寧で、お願いするような言い方で問題があるようには感じませんでした。スーツ男性は明らかに年上の社会人なわけですし、いい歳した大人が何やってんだよ、とは正直思いました」

逆ギレした会社員に高校生たちが浴びせた言葉

 でも、高校生も負けていなかった。隣に座っていた同じ学校と思われる友人にわざとらしく大声で経緯を説明。そのうえで「あんなクズな大人にはなりたくねぇよな!」と嫌味を炸裂させたのだ。  もちろん、友人も説明を聞くまでもなく状況を知っており、「仕方ないよ。ちゃんと親に躾けられていないバカなんだから」と阿吽の呼吸で援護射撃を披露する。そして、これにもう1人の友人を含めた3人全員で笑い声を上げたそうだ。 「私も東京に行った際、列車のドアが自動で開くことに驚いたくらいですから、逆に都会に住んでいる人が地方の列車はボタンで開け閉めする必要があることを知らないのは当然だと思います。  でも、【開】ボタンの下には【閉】ボタンもありますし、何度も出入りして、そのたびに高校生がボタンを押して閉めている姿を見たら気づくと思うんですけどね(苦笑)」
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高校生に睨まれ車両を変えた男性
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ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。

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