新幹線で“リクライニングを全開に倒す”50代の男女。車掌に注意してもらうも、結局言い合いになったワケ
ご存じのように新幹線や特急列車のイスには、リクライニング機能がついている。深く倒せばより快適に過ごすことができるが、“声がけ問題”が議論になる通り、後方座席に配慮しなければトラブルに直結してしまうケースも多々ある。松田勇さん(仮名・30代)も無作法な人物ともめた経験をもつひとり。
松田さんは出張で広島に向かうため、新横浜駅から東海道新幹線「のぞみ」に乗車した。自分の席に向かうと、目を疑いたくなるような光景が飛び込んできたという。
「50代後半と思われる金髪の男女2人が、リクライニングシートを目一杯倒していたんです。内心、『こいつらの後ろは絶対に嫌だな』と思ったのですが、祈りもむなしく、私がその2人の後ろに座るハメに……本当に嫌でしたね」
着席した松田さんは、「直してほしい」という思いを胸に秘めつつ、ある行動に出る。
「新横浜を出発して、熱海を通過したあたりで、2人は真っ昼間にもかかわらず、酒盛りを始めました。しかも大声で喋っていて、みんな迷惑していたと思います。直接リクライニングを直すよう言うことも考えたのですが……まずは露骨な咳払いをしてみました。当然、気がつくことはありません。次にイスについたテーブルを上げ下げして、大げさなため息をつきましたが、おしゃべりに夢中で、まったくの無駄骨でした」
やむをえず、車掌に相談をすることを思い立ったという。
「我慢するという選択肢もありましたが、乗った新幹線は博多行で、最悪あと4時間は不快感を抱くと思うと、やっぱりなんとかしないといけないだろうと。また、『なぜ私が無法者のせいで嫌な思いをしなければいけないのか』と思い、車掌に相談することにしました。その数分後、車掌が『ご遠慮ください』と夫婦に声をかけて、初期の位置に戻したんです。一件落着かと思いきや、浜松を超えたあたりで、またリクライニングを最大限倒してきたんです。腹が立つことに私の顔を見て、ニヤッと笑いやがって……」
意を決して、直接苦言を呈したのだが……。
「小馬鹿にされたような対応が許せず、『リクライニング、全開に倒すのやめてもらえますか』と注意しました。すると男は『うるせえ、なにが悪いんじゃ、なんの権利があって』と大声で怒鳴ってきました」
新幹線でリクライニングを全開に倒す男女2人組
車掌に注意してもらうも…
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複数媒体で執筆中のサラリーマンライター。ファミレスでも美味しい鰻を出すライターを目指している。得意分野は社会、スポーツ、将棋など
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