「刺青があるからMRIが不安だった」30歳で乳がんが発覚…3児のシングルマザーを直撃
小麦色の肌に抜群のスタイルで写真に収まる女性。目を引くのは、絶妙な色合いを添える四肢の刺青だ。しかし同一女性が映るもう一枚の写真には、髪の毛がない。
フリーランスモデルとして活躍し、現在は乳がんと闘うRinaさん(@024rina024)の半生に迫る。
Rinaさんは現在、30歳。乳がんであることを知ったのはつい数ヶ月前だという。
「右乳のそば、脇の下に近いところにしこりを見つけたのが今年5月くらいのことだったと思います。それが6月くらいには結構な大きさになって。一般に、乳がんのしこりは痛みがないとされているようなのですが、私は痛みがあったんです。だから医師も『たぶん良性だとおもいますけど』というような反応でした」
病院で検査を受けたのは7月末のこと。それまで、Rinaさんは乳がんなど無関係だと思っていたと話す。
「年齢的にも高齢ではないですし、身内にも乳がんの既往がある人はいません。どこかで、自分とは関係のない病気だと思っていました。子宮がん検診には行っていたのですが、乳がんの検査は行ってなかったですね」
がんが発覚してからも、他の場所への転移を調べるためにはMRI検査が必要となる。だがRinaさんを不安にさせるものがあった。
「刺青ですね。MRIで火傷をする可能性があるのは知っていました。医師に聞いても『安全性は保証できない』という言い方をしますし、非常に悩んだんです。ただ、懇意にしている彫師さんに聞いてみると、最近のMRIは高性能なので火傷のリスクはかなり少ないということでした。もちろん自己責任にはなりますが、調べてみないと始まらないので、検査を決意しました」
過酷な運命の渦中にいても、常にRinaさんは笑顔を絶やさない。もとはフリーランスモデル、キャンギャル、テキーラガールなどの人前に出る職業を経験していたからだろうか。
「20代半ばまでは、地元・秋田県で過ごしてきたんですよ、私。中学くらいのときにはもう、和彫りの芸術性にとても感銘を受けて。『将来、絶対に刺青を彫ろう』と決めていました。それで実際に彫ったのが18歳。こう見えて、高校入学直後くらいまではサッカー一筋のスポーツ少女だったんです」
子宮がん検診には行っていたが…
刺青があるからMRI検査が不安だった
ライター、エッセイスト。可視化されにくいマイノリティに寄り添い、活字化することをライフワークとする。『潮』『サンデー毎日』『週刊金曜日』などでも執筆中。Twitter:@kuroshimaaki
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