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JAL、ANAのCA服もカワイイけど…高いデザイン性を誇る“世界最強デザイナー”のCA服とは

世界で注目される伊デザイナー

エアライン制服

エティハド航空の客室乗務員。ビロッタの代表作のひとつ(撮影:筆者)

 世界の航空会社に目を向けると、洗練さと美しさを持つ制服が存在する。特に注目されるのが、イタリアのデザイナー、エットーレ・ビロッタの作品である。ビロッタは、エレガントで時代を超えたデザインを得意とし、主要航空会社で数々の制服を手掛けてきた。彼のデザインは、クラシックでありながら現代的な魅力を放っている。  ビロッタのデザインは、1960年代のローマとパリの高級仕立て服の感性に根ざしている。この時代のファッションは、素材の質の高さや細部へのこだわり、優美なシルエットが特徴であり、ビロッタの作品にもしっかりとその影響が感じられる。  ビロッタのデザインが評価される理由は、単なる美しさだけでなく、空を舞台とした職場の上品さと機能性を両立させた点にある。

エティハド航空の制服は現代のエレガンス

エアライン制服

提供:ターキッシュエアラインズ

 ビロッタの代表作のひとつとして挙げられるのが、2代続くエティハド航空の制服である。クラシックなエレガンスを保ちながら、アブダビを象徴する色彩やデザイン要素を取り入れており、乗務員の品格を引き立てている。  アラブ文化の豊かさと国際的なモダンさを兼ね備えたこのデザインは、エティハド航空がグローバルに通用するブランドイメージを確立する一助となっている。  筆者は2023年に同社への搭乗の経験を持つ。ボーディング時の機内でエレガントな丈の長い革手袋をした客室乗務員に挨拶された時は、貴賓室にでも迎え入れられたような気になったものだ。
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アリタリア航空の再生とビロッタの役割
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航空会社勤務歴を活かし、雑誌やWEBメディアで航空や旅に関する連載コラムを執筆する航空ジャーナリスト。YouTube チャンネル「そらオヤジ組」のほか、ブログ「Avian Wing」も更新中。大阪府出身で航空ジャーナリスト協会に所属する。Facebook avian.wing instagram@kitajimaavianwing

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