更新日:2024年02月20日 17:03
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ドラマやアニメでも人気。ロボットが煤払い!?「神田明神」が辰年に幸運を引き寄せるスポットな理由

「エアブラシ」で描かれている神田明神の屏風絵

神田明神

神田明神に奉納されている絵獅匡氏による龍画「双龍図屏風」(撮影:絵獅匡)

 都心にある神社として親しまれている神田明神(神田神社)。  この神田明神は、ドラマ『VIVANT』に登場したり、アニメ『ラブライブ!』や『シュタインズ・ゲート』の聖地としてアニメツーリズムのスポットになっていたり、煤払いにロボット掃除機が登場したりと何かと話題になる神社だ。  そして、同神社には立派な龍の屏風絵が奉納されているのだが、この屏風絵がなんと「エアブラシ」で描かれたものなのだという。  エアブラシという古来にはなかった新しい技術・技法で描かれた「双龍図屏風」の作者である龍画家・絵獅匡(えしまさ)氏はこう語る。 「京都の神社仏閣にある先人たちの描いた龍画を見て、『後世に残していけるような龍を描いていきたい』、『神社仏閣に龍を描きたい』という思いを抱き始めたのですが、神社仏閣に龍を描くのは一筋縄ではいきませんでした。15年前は、日本画じゃないと受け入れられないという返事が多かった。僕の龍画は、エアブラシを活用したもの。つまり、門前払いを食らっていたというわけです」  技術こそ現代のものだが、絵獅匡氏の龍画はご覧の通り立派なものだ。絵の良し悪し以前に門前払いされる日々に苦悶していた絵獅匡氏だが、相談相手だった雑誌編集者のSさんの助言もあって神田明神と出会った。結果、神田明神は奉納を快く受け入れてくれたという。

神社は「いまを生きる人」の寄す処になる場所

神田明神

神田明神御社殿。毎年数多くの参詣者が訪れ、初詣や神田祭では境内を人が埋め尽くす様子が見られる

 こうした現代の技術や風俗について寛容な理由について、神田明神の禰宜(ねぎ)である岸川雅範氏はこう語る。 「神田明神には野村胡堂が書いた小説・銭形平次の碑があります。記念碑の発起人の中には、テレビで放送された時代劇『銭形平次』で主役を演じた大川橋蔵さんや長谷川一夫さん、文藝春秋やフジテレビの名前も見られます。ドラマなどの撮影も行われ、最近ではTBSドラマ『VIVANT』の撮影があり、話題になりました。  アニメや漫画、ゲームとのコラボですが、平成14年に『リカちゃん』とコラボして以来、『チョロQ』『犬夜叉』『ケロロ軍曹』『ラブライブ!』等とコラボをしました。漫画では『こち亀(こちら葛飾区亀有公園前派出所)』や『宇宙兄弟』、2023年(令和5年)には、話題になった『【推しの子】』とコラボしました。  そのほかにも、初代タイガーマスク(佐山サトル)さんや、髙見澤俊彦さんともコラボしました。  神社というものは、その時代に生きる人々が集う場所です。現代の神社へはいまを生きる現代の人々が足を運びます。それ故、現代文化を受け入れることは、神社にとって至極普通のことなのです」
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「奉納プロレス」が失礼? 禰宜さんの逆質問に納得!
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