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冬のボーナスはいくら? JR西日本の45歳「グループ内の格差を感じます」それでも“しがみつきたい”理由は

上場企業の今冬のボーナスが80万円超と過去最高を記録する一方、帝国データバンクによれば、前年比でボーナスが増えた企業は24.1%にとどまった。コロナ明けで広がる賞与格差のリアルな実情を追った。

鉄道業界はコロナで大打撃も回復傾向

[冬の賞与]格差ルポ

※写真はイメージで、本文とは直接関係ありません

【鉄道】JR西日本 椎名裕一さん(仮名・45歳・未婚) 労務職/月収31万円・入社13年 昨冬のボーナス50万円 ⇒今冬のボーナスは… 65万円 ※あくまで個人の実例です。 ===== 新型コロナによる大打撃を受けてきた鉄道業界に、春が訪れつつある。JR6社が大幅な増収増益で、JR西日本の営業利益は前年の2倍となる1062億円を達成。同社で労務職を担当する椎名裕一さん(仮名・45歳)は、その恩恵をこう嚙み締める。 「昨年に比べ今冬のボーナスは15万円ほど増えて、ホッとしました。運賃の値上げや各種割引の廃止もあったので定期旅客数の完全回復とはなりませんでしたが、インバウンドが追い風となり業績を押し上げてくれました。今の旅行客頼みが続くと先行き不安ですが、現場では忙しくなったと嬉しい悲鳴が上がってます」

JRのグループ内でも格差がある

ボーナスUPに、業績も上昇傾向とは羨ましい限りだが、椎名さんは少々物足りない。 「今よりポジションが低かった’19年時点でも90万円弱は貰えていたので、今年も正直、あと6、7万円は欲しかった。今冬のボーナスはJR北海道と四国より上で、他3社よりは下と、他社を見て決めた感が否めず、グループ内の格差を感じます」
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ボーナスに納得はいかないが…
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