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「お笑いは転職活動」元社会人芸人コンビ・シンクロニシティが語るフリー時代の苦労

コンビ解散したら普通に会社員をしていた

シンクロニシティよしおか:そうですね。4~5年かけて転職活動をしていたんです。M-1は唯一のオーディションであり、面接だったんです。 西野:ネタ番組のスタッフが、M-1の予選のYouTubeを見てくれて、呼んでくれることがありますからね。我々のようなフリーの社会人芸人にとっては、それがネタ動画として名刺代わりになるんです。転職活動はある程度、採用される見込みがある会社を受けると思いますが、その見込みを測る機会が僕らにとってはM-1だったんです。「見込みがない=M-1で勝ち上がれない」ということ。それなら転職活動終了=解散というイメージでした。 ――ちなみに、解散したらお互い別のコンビを組んで、またプロを目指すことは考えていたんですか。 よしおか:私は友達や知り合いが少ないので、もうやらなかったと思います。 西野:言うほど少なくないでしょ(笑)。僕もよしおかさんと解散したら、もうやらなかったと思います。普通に社会人として仕事してましたね。

解散をめぐる話し合いや衝突は経験している

シンクロニシティ――前年のM-1の順位を下回ったら解散だとおっしゃっていましたが、プロになった現在はそのような制約はないですか。 よしおか:その制約はプロになるために自分に課していたことなので、今は特にないです。解散につながるようなことも、今のところないですね。 西野:我々は活動休止していた時期もあるので、ひと通り解散をめぐる話し合いや衝突は経験しています。ちょっとした喧嘩や日々の不満から解散にいたるコンビも多いですが、そういうのはフリー時代にやり尽くしたかなと。なので、今後解散するときは、お互いが本当に和解不可能なほど無理になったときだと思います(笑)。 <取材・文/沼澤典史(清談社) 撮影/山田耕司> 【シンクロニシティ】 吉本興業所属の男女お笑いコンビ。西野諒太郎とよしおかが2017年7月に結成。「M-1グランプリ」で2018年から2020まで3年連続で準々決勝、2022年は準決勝に進出。テレビ番組では「スクール革命!」(日本テレビ系)や「笑いの創造神たち」(NHK総合)などに出演。YouTubeの公式チャンネル「これはシンクロニシティのチャンネルです」も更新中
清談社 ライター/編集 編集担当作→稲田豊史さん『こわされた夫婦』、生駒明さん『フーゾクの現代史』、諸富祥彦さん、島田友和さん、青木美帆さん『1on1コミュニケーション入門』、しみけんさん『モテる男39の法則』。X(旧Twitter):@numazawa_n
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