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「きたなシュラン」の中華居酒屋、81歳のパワフル店主が午前中から深夜まで店に立つ

飲み屋街・野毛で出会える町中華

昭和43年創業、3兄弟で営んでいる「三陽」

昭和43年創業、3兄弟で営んでいる「三陽」

 横浜屈指の飲み屋街として知られる“野毛”。少し前まではおじさんの聖地だったが、近年は若いサラリーマンやOLも集い賑わいを見せているという。今回は、長年野毛を見守る2軒の中華居酒屋を訪れた。    1軒目は昭和43年創業、3兄弟で営んでいる「三陽」。黄色い看板と奇抜なメニュー名から、老若男女問わずファンが多い店だ。今年で82歳になるという長男で社長の竹内辰男さんは、「極力午前中から深夜まで店に立っているようにしているよ」となんともパワフル。  名物“毛沢東もびっくり餃子”をはじめ、ニンニクの効いた濃い味つけの料理が多く、人気メニューのラブラブサワーが進む進む。
81歳になる社長の竹内辰男氏。極力午前中から深夜まで店に立つとパワフルだ!

81歳になる社長の竹内辰男氏。極力午前中から深夜まで店に立つとパワフルだ!

「僕はニンニク崇拝者で、そこが一番のこだわり。安くて体にいいし、お客さんが健康で店に来てくれるのが一番」と語る店主の元気の源はここからきているのか。鳥みそは社長の出身地、愛知県三河名物の八丁味噌のしょっぱさが後を引く。

親父と喧嘩して愛知から飛び出してきた

「僕は個性が強くて言いだしたら聞かない(笑)。もともと野毛に来たのも、親父と喧嘩して愛知から飛び出してきたからなんだよ」  こう聞くと豪快な社長だが、家族やお客さんに店がわかりやすいよう毛沢東の名を看板に書いたり、ニンニク後のケアのためレジにブレスケアが置いてあったりと、人のよさを感じる。付き合いの長い客とは「まだ生きてるのか」と冗談を飛ばすこともあるそう。
某バラエティ番組の「きたなシュラン」でも紹介され、三つ星を獲得したことも

右上から鳥みそ、焼き餃子、ネギ炒め(770円)。某バラエティ番組の「きたなシュラン」でも紹介され、三つ星を獲得したことも

「昔の野毛は横浜の中でも治安が悪かったから、今のように観光客が多いのは嘘みたい。若者や一見の人も増え安心安全な街になった。これからも若い人に頑張ってもらいながらこの街を守っていきたいね」  野毛の文化をつくり上げてきたこの店の歴史を感じた。
俺の夜 町中華

制服のパンダは「中華だから」。毛沢東は「流行っていたから」。料理名もダジャレが多く遊び心満点

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2軒目は…
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三陽
住所:神奈川県横浜市中区野毛町1-36
営業時間::11:00~23:30
定休日:12月31日、1月1日・2日
料金:生ビール550円、ラブラブサワー550円、チンチンラーメン700円
平日14:00まで日替わり定食(500円~)あり、ランチは餃子350円


住所:神奈川県横浜市中区宮川町1-1 都橋商店街 2F
営業時間:月~土曜17:30~24:00
定休日:日曜・祝日
料金:紹興酒1杯600円、蒸し餃子1000円、お通し500円、甕出し紹興酒ボトル3500円、焼酎ボトル4000円
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