ライフ

16歳で東大合格のカリスさん「負け組は他人の枠組みに従い、勝ち組は自分で枠組みを作る」

失敗なんて存在しない

ケンブリッジ大学の美術館にて

訪問研究を行っていた英国・ケンブリッジ大学の美術館にて

 合理的な挑戦がいかに重要であるかは、十分伝わったはずだ。挑戦し続けて、一度でも成功すれば、誰でも勝ち組になれる。  しかし残念ながら、多くの日本人は失敗を過度に恐れている。「失敗したら取り返しがつかないんじゃないか」と不安になっている。リスク回避。安定志向。空気読み。  つまり、現状に不満を持ちつつも、未来に怯え、一歩踏み出す勇気が持てないのだ。  でも大丈夫。案ずるな。そもそも失敗なんて、存在しないんだから。  世の中には、「成功」か「失敗」があるのではなく、「成功」か「試行」があるだけだ。「失敗」なんていうのは、単なる主観の問題に過ぎない。  上手くいかなくても、そこから学びを得て、「失敗」ではなく「Nice Try!」と捉えればいいだけだ。そうやって挑戦を重ねていけば、気づけば成功者になっているはず。  僕は韓国・イギリス・ドイツ・イタリアに住んだことがあるが、日本より海外の方が遥かに「挑戦を重ね、人生を一発逆転させる」人が多いように感じる。その一番の理由は、挑戦して上手く行かなかったときでも「Nice Try!」と応援し合う文化があるからだろう。  だからみんな、何者でもなくても、根拠なんてなくても、ハッタリで「人生勝利宣言」を続けていられる。

諦めたらそこで試合終了

現在は医療AIの研究を行っている

現在は医療AIの研究を行っている

 僕はこれまで、ほとんどのことに成功してきた。16歳で東大に合格できたし、学生で初めて研究業績だけで日本の永住権を得て、韓国の兵役も免除された。医療AI分野では若手の中だと日本一の研究業績も上げられた。  これらはすべて「失敗は存在しない」という信念が創り出した結果だ。つまづきながらもハッタリをかまして、いついかなる時も諦めずに挑戦し続けてきたから、今の私がいる。  漫画『SLAM DUNK』の登場人物、安西光義のセリフにこういうものがある。 「諦めたらそこで試合終了ですよ」 「失敗」は、諦めたときにだけ確定する。  どうしても不安になりやすい人は、わざとバカをやらかすと良い。やらかしても少し笑われるだけで、大して問題ないと実感できれば、過度な不安は感じなくなるから。たとえば、僕は以下の粗相をわざとやらかしたことがある。 ・コンビニで「アイス温めてください」と⾔う ・マックで「スマイルください」と⾔う ・帰り道で美⼈をナンパする ・道端で派⼿にコケるふりをする ・知らない関西人に銃を撃ったふりをする
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人は人、自分は自分。比べる必要はない
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1993年、韓国生まれ。16歳で東京大学に合格。日本政府から天才認定(学生としては初めて、研究業績だけで永住権を取得)を受ける。博士(情報理工学/東京大学)。英・ケンブリッジ大学/独・ミュンヘン工科大学/伊・ミラノビコッカ大学で訪問研究。⽇本トップレベルの医療AI研究者であり、「みんな健康かつ笑顔で暮らせる社会」を実現すべく、医用画像データプラットフォームを手がけるCallisto株式会社を創業。YouTubeチャンネル『カリス 東大AI博士』にて、科学的勉強法・科学的思考法・AIなどについて配信中

誰でも“天才になる”方法

16歳で東大に合格した
元引きこもりの僕が教える逆転の思考法


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