更新日:2022年01月12日 12:03
お金

借金500万円男。仕事の合間にパチンコを打つ。そして1万円を手にする

ギャンブルにハマると逃げ癖がつく

 裏を返せば、努力し続けたのにも関わらずゴールテープ寸前でギャンブルをして負けた場合、それまでの時間が幻だったかのように消える。積み上げたものが崩れるのではない。消えるのだ。何も残らない。真っ新なスタートラインに戻される。これは大きなリスクで、非常に勿体ない。  ギャンブルにハマればハマるほど堪え性が無くなり逃げ癖がついていくのは、少しでも積み上げたものがあると全てがリスクになると思い込んでいるからだ。頑なにスタートラインから動かず、まともな友達に 「今からでもやり直せるから頑張ろうぜ」  なんて言われても煮え切らない姿勢でノラリクラリとその場に居座り続け、100歩先にあるゴールに一歩ずつ進むよりも、100回賭けて1回で100歩分進んだ方が楽だと思ってしまう。  そして「負ければ負けるほど後退しているだろ」という意見は聞かない。  それはあたかも「ついついギャンブルで負けてしまい、どうしようもない生活を送ってしまっている自分」そのものがスタートラインだと思ってしまっているからだ。これは冒頭にも書いたが、返済をした人間を見て「先に行ってしまった」「置いて行かれた」と感じていることからわかる。

ギャンブルをノーリスクの快楽スイッチへ

 底辺という言葉の「辺」がそのままスタートラインだと思っている。リスクを背負って努力する人が馬鹿に見えてくる。そして、進む人間がリスクを背負っているのだから、踏み出さない自分はリスクを背負っていない。  詭弁に詭弁を重ね、僕はついにギャンブルをノーリスクの快楽スイッチへと昇華させたのだった。  ここまできてしまうともう止まらない。いや、動かない。詭弁を守るためには自分の足を刺激するようなもの全てが毒になるから視界から遠ざけようとする。 「最近パチンコを辞められたんですが、人生がつまらないです」  とDMをもらったことがある。これはパチンコ以外がつまらない事に気づいたのではない。パチンコで視界を埋め尽くし、これまで逃避していた自分の人生に向き合ったからそう思うだけだ。  強い光と音でかき消して長い間ほったらかしにしていた現実が埃を被っているのは当たり前だ。埃を払い落とすのが億劫になる前に、現実を磨いて見える輝きに触れてみてほしい。LIFE IS BEAUTIFUL.とはそういう気づきのことなのかもしれない。
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パチンコを打つ
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フィリピンのカジノで1万円が700万円になった経験からカジノにドはまり。その後仕事を辞めて、全財産をかけてカジノに乗り込んだが、そこで大負け。全財産を失い借金まみれに。その後は職を転々としつつ、総額500万円にもなる借金を返す日々。Twitter、noteでカジノですべてを失った経験や、日々のギャンブル遊びについて情報を発信している。 Twitter→@slave_of_girls note→ギャンブル依存症 Youtube→賭博狂の詩

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