『呪術廻戦』五条悟は「営業マンとしても優秀」と話し方のプロが考える理由
その人気の高さから“ネクスト鬼滅”の呼び声も高い『呪術廻戦』。よく練られた世界観の設定や魅力的なキャラクターが人気の秘訣ですが、実はこの設定やキャラクターの技には、コミュニケーションやビジネスで役立つ考え方が満載なのです。
たとえば、作中でも圧倒的な力を誇る人気キャラクター・五条悟(ごじょうさとる)の呪術もそのひとつ。彼は「無下限呪術」という強力な技の使い手で、物体を吸い寄せる術式順転「蒼(あお)」と、対象を吹き飛ばす術式反転「赫(あか)」を駆使して多くの敵と戦います。
たいていの敵なら「蒼」と「赫」で対処できるのですが、難敵の相手には、順転と反転の力を衝突させることで発動する複合術式・虚式「茈(むらさき)」を使います。この「茈」の威力は絶大で、作中に初めて登場したシーンでは地形を変えてしまうほどの力がありました。
この「茈」という技の考え方は話術でも役立ちますし、実は営業マンの必須スキルといっても過言ではありません。
人前でのプレゼンテーションを例にとって「蒼」と「赫」の状態を説明すると、「蒼」は意識の方向を相手から自分に向けるもの、「赫」は意識の流れを自分から相手に向けた話し方といえます。意識をどこにフォーカスしているのかによって効果が変わるのです。
簡単に説明すると、以下のようになります。
・術式順転「蒼」:意識を聞き手である「相手」に向けると、「相手から自分」に向けて情報がやってくる
・術式反転「赫」:意識を話し手である「自分」に向けると、「自分から相手」に向けた情報発信の流れになる
意識を自分に向け続けると、相手の気持ちがどんどん離れていきます。逆に意識を相手に向けていると、相手の気持ちが自分に向いてくるという不思議な現象です。
「赫」とは、自分から相手に向けた状態ですから、「私はこう思います」「私の考えはこうです」「私はこれが問題だと感じました」という話し方になります。意識のフォーカスは自分で、聞き手である外側に向かって情報を放つような話し方です。
これは発表の基本だといえますし、多くの方が想像するプレゼンのスタイルではないでしょうか。
五条悟の「茈」は営業に必須のスキル
「蒼」と「赫」をプレゼンに置き換えてみると…
ワールドクラスパートナーズ株式会社代表取締役。日本交渉協会特別顧問。短期間に変化の起きるビジネススキルの向上を目指すセミナーや講演会を行っている
記事一覧へ
記事一覧へ
【関連キーワードから記事を探す】
『呪術廻戦』七海建人が実力も実績も十分なのに、特級呪術師になれないワケ
『呪術廻戦』伏黒恵がエリートで優秀なのに、イマイチ活躍できない理由
『呪術廻戦』五条悟は「営業マンとしても優秀」と話し方のプロが考える理由
東大生が『ワンピース』ルフィより『鬼滅の刃』炭治郎に親近感を覚えるワケ
キン肉マン「元祖の続編」でブーム再燃、その衰えぬ人気の秘密とは? 原作者・嶋田隆司先生が語る
プレゼンで「資料に沿ってご説明」はダメ!3分で伝わる言い方とは? ひろゆきの仕事で使える“ズルい”言いまわし
自分が推すA案と反対意見のB案で対立したとき「Aがいいと思います」とアピールはNG。Bをつぶす、ひろゆきが考える“ズルい”言いまわし
ウソで“盛って”もいい境界、面接で「やったことはありません」はNGで「はい、できます」がOKな理由。ひろゆきが考える“ズルい”言いまわし
社内プレゼンで「成功すればこんなにメリットがあります」はNG。嫌なツッコミを回避できる、ひろゆきが考える“ズルい”言いまわし
『呪術廻戦』五条悟は「営業マンとしても優秀」と話し方のプロが考える理由
フリーランスの王・株本祐己「フリーランスが活躍できる社会にしたい」。“フリーランス集団”というまったく新しい組織の形
体育会系人材は時代遅れになるか? AI時代に求められるアスリート人材の力
世の中には「善い人」「自分だけがイイ人」「カモ」の3種類がいる…投資家が“目指すべき姿”と理由
YouTuberヒカルのパートナーでYouTube業界の仕掛け人「1円を大切にするビジネスの基本は食品業界から学んだ」
医学部在学中に年商1.5億円。令和の虎・青笹社長が医師の道を捨て、「動画編集教育ビジネス」を選んだワケ
『呪術廻戦』を見た東大生が「五条悟は最強だけど、教師失格」と考える理由
『呪術廻戦』七海建人が実力も実績も十分なのに、特級呪術師になれないワケ
『呪術廻戦』伏黒恵がエリートで優秀なのに、イマイチ活躍できない理由
『呪術廻戦』五条悟は「営業マンとしても優秀」と話し方のプロが考える理由
『呪術廻戦』伏黒恵はなぜ虎杖悠仁を見殺しにしなかったのか?
この記者は、他にもこんな記事を書いています