緊急事態が解除された大阪の夜の街。北新地のキャストのレベルが上がったワケ
今年1月から大阪・兵庫・京都の3府県に出されていた緊急事態宣言が2月28日をもって解除された。3月1日からは飲食店への営業時間の短縮要請は1時間後ろ倒しされて午後9時までに。大阪府の対象エリアは府内全域から大阪市内に縮小された。
昨年末、数百店舗の閉店が予想されていた大阪・北新地は、現在どうなっているのだろうか。宣言が解除された北新地に足を運び、話を聞いてみた。
「宣言が解除されても、街にすぐ人が戻ってくるのかと言われればそうでもないですね。やはり、時短が解除されない限りお客様もなかなか来づらいんと思います。昨年、時短が始まったときに近隣の飲食店が時短営業に協力していない店を密告するという話があったじゃないですか。その噂が流れ始めた頃から、一気に街に人がいなくなった気がします。
でも、これまでは時短に協力していたけれど3月からは普通に営業するといった店は多いですよ。宣言中は協力金が6万円でしたが、3月からは4万円。家賃の足しにもならないので、通常営業に戻すと近隣のクラブのママも話していましたね」
そう語るのは、北新地でスナックを経営するママ。宣言中は客予約があるときだけ店を開けてキャストの出勤制限もしていたが、3月からは客予約があるときのみ通常営業に戻すという。
では、年末に数百店の飲食店が閉店するという噂はどうなったのだろうか。北新地でバーを経営するオーナーに話を聞いてみた。
「年内で閉めるという飲食店の話は結構あったのですが、せっかくなら時短営業に協力して協力金をもらってからやめようと閉店を先延ばしにしている店もあるようです。中にはすでに閉店しているのに休業としている店もあって、それを近隣の住民が府に密告するということも。
このような『闇営業』を働く店も多い中、午後9時を過ぎても看板を消して営業をする店ではカード払いの客を断ることもあるとか。カード決済をすると取引履歴が残るじゃないですか。その時間が午後9時以降だと、時短を守っていないことになり協力金がもらえないそうです。でも、北新地の客のほとんどがカード払いなので、そこまでして営業する意味ってあるのかなとも思いますね」
宣言が解除されても…
大量閉店の噂はほんと?
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東京都出身。20代を歌舞伎町で過ごす、元キャバ嬢ライター。現在はタイと日本を往復し、夜の街やタイに住む人を取材する海外短期滞在ライターとしても活動中。アジアの日本人キャバクラに潜入就職した著書『底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる』(イーストプレス)が発売中。X(旧Twitter):@ayumikawano
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