週末競馬AJCC&東海Sで注目馬のポイントはスタミナとスピード
競馬予想家の安井涼太です。今回が2021年最初の記事(厳密にはコラボ企画で金杯の予想記事がありましたが)。改めまして今年も宜しくお願い致します。読んでいただいている皆様に少しでもよい情報をお届けできるように今年も頑張って参ります。
さて、2021年最初の記事では今週末に行われるAJCC、東海Sの2レースについて考察していきたいと思います。というのも今年は京都競馬場が改修工事の影響で、例年京都競馬場で行われていたレースが中京競馬場で行われています。レース傾向が異なる可能性も高く、1月で唯一例年と変わらない競馬場で開催されるこの2レースを今回選択しました。
私が予想で使用している指数はギア指数と呼んでいて、競走馬を車のギアのように「1速」「2速」「3速」「4速」「5速」と喩え、今回のレースではどのギアが問われるかを予想、分析しています。そのギアで強い馬はどの馬か?というのを表現しているのが当指数となるのです。過去のラップ傾向を元に予想するため、例年と異なる競馬場では傾向が読みづらいというわけです。
なお、1速はいわゆる前半から飛ばして勝負所となる直線で加速せずにバテ合いをいかに凌げるか?というレース展開を指し、反対に5速は道中ほとんど動きがなく、勝負所となる直線に入って大きく加速し、どの馬の最高速度が一番速いか?というレース展開を指しています。それでは、まずはAJCCから考察していきましょう。
舞台は直線の長さが310mと中央で行われる競馬場としては短い中山競馬場。そのため直線に入って加速が発生しない3速のようなレース展開をイメージしがちですが、過去のラップ傾向を見るとそうはなっていません。レースの道中を3ハロンに換算したタイムの平均は36.5秒で、上がり3ハロンは35.4秒。実に1秒以上も上がりの方が速い後傾ラップとなっているのです。
このようなラップとなる要因はコーナー半径が緩やかな外回りで行われること、例年頭数があまり揃わないことで道中のペースが緩みやすく、直線に入って加速が生じやすいレースとなっています。ゆえに当レースでは4速を想定して加速力勝負に強い馬を評価していきます。
4速指数1位・10番モズベッロ
昨年の日経新春杯で上がり3ハロン34.5秒と上々のスピードを見せた同馬。自身が刻んだラスト2ハロン目には11.4秒を記録しています。また、同馬においてはスタミナ面でも非常に高い評価ができ、タフな流れとなった昨年の宝塚記念では3着に好走しています。重賞クラスでは実力上位の存在と言え、後は状態面が戻っているかどうかだけ。
4速指数2位・07番タガノディアマンテ
3歳時のきさらぎ賞時からスピード能力は非凡なものを示していましたが、スタミナ強化がなかなか進まず上がりの掛かる展開になると力を発揮できません。一方で適性が活きる緩い流れの長距離戦では安定しており、前走のステイヤーズSでも2着に好走しています。4速レースならこのメンバーでも十分通用すると考えています。
4速指数3位・12番ステイフーリッシュ
昨年の当レースでも2着に好走しているように、4速レースのようなペースが緩むレースを得意としているタイプ。スピードはキャリアの浅い時期に才能としてその能力を見せることが多いですが、同馬も新馬戦で優れた値を記録していました。GⅡクラスならスピード上位で、今年も上位争いが期待できるでしょう。
注目の4歳世代はサトノフラッグの4位が最上位という結果に。すでにこれまでの結果でも表れているように、現4歳世代の特に牡馬はコントレイルやサリオスと言ったトップレベルの評価は高いですが、それ以外の評価は高くありません。というのもクラシックの3戦はいずれも指数的にそこまで高く算出されておらず、世間的なイメージ同様に低レベルとなっているためです。このレースでも人気を集めているならば評価を下げて妙味を狙うのがベターでしょう。
ただし今週の週末は雨予報も出ています。馬場悪化が見られる場合は道中スタミナを削がれて上がりが掛かる展開も考えられます。そうなれば想定の4速から3速、あるいは2速へとシフトする可能性も否めません。もし馬場悪化が顕著ならサトノフラッグに注目です。
直線の短い中山競馬場でも加速が重要なAJCC
注目の4歳世代の評価は!?
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各種メディアで活躍中の競馬予想家。新刊『安井式上がりXハロン攻略法(秀和システム)』が11月15日に発売された。『競走馬の適性を5つに分けて激走を見抜く! 脚質ギアファイブ(ガイドワークス)』『超穴馬の激走を見抜く! 追走力必勝法(秀和システム)』、『安井式ラップキャラ(ベストセラーズ)』など多数の書籍を執筆。
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