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スペイサイド、アイラ、ハイランド…ウイスキー好きなら知ってて当然の生産地巡り

 世界5大ウイスキーの1つ、スコッチを作っているスコットランドは、6つの生産地に分かれています。ウイスキーの味はもちろん蒸留所ごとに異なるのですが、生産地ごとにも特徴があるのです。  100か所以上ある蒸留所をすぐに覚えるのは難しいですが、自分が好きなウイスキーがどの生産地にあるか、というくらいならすぐに把握できるでしょう。今回は、スコッチで覚えて起きたい6つの生産地について紹介します。
ウイスキー生産地

6つの生産地を覚えておきましょう

有名蒸留所が集うスぺイサイドはウイスキー銀座のようなところ

 スコットランド本土を上下に分割した上側がハイランドです。ハイランドは広大で蒸留所も東西南北に散っているので、それほどはっきりした味の特徴があるわけではありません。しかし、上品なイメージがある傾向にあります。  ハイランド最北端の蒸留所は、以前はオールドプルトニー蒸留所でしたが、今は2013年に復活したウルフバーン蒸留所となっています。その南には、クライネリッシュ蒸留所やブローラ蒸留所ばあります。どちらも筆者が大好きなウイスキーです。  ネス湖の北にはダルモア蒸留所があります。映画『キングスマン』の冒頭でウイスキーが登場しますが、これが62年物のダルモアです。『キングスマン』の公式Twitterによると、1本1500万円の値が付いたこともあるそうです。  ダルモア蒸留所のすぐに近くには、インバーゴードン蒸留所があります。ほとんどがモルトウイスキーを作っていますが、インバーゴードンはグレーンウイスキーを作っており、グレーン蒸留所としては最北にあります。筆者が販売している海底熟成トゥールビヨンの43年ものも、このインバーゴードンです。  南ハイランドには、デュワーズで有名なアバフェルディ蒸留所やエドラダワー蒸留所があり、エジンバラからの日帰りバスツアーも出ています。
柳谷智宣

アバフェルディ蒸留所では自分の手でシングルカスクのアバフェルディを瓶詰めして購入できました

 ハイランドの北西には、スペイサイドという生産地があります。スペイ川の川沿いに50か所以上の蒸留所が並んでいる、密集地帯です。日本なら確実に〇〇銀座と名付けられているでしょう。  良質の水、冷涼な気候など、ウイスキー作りに適した土地で、上質なウイスキーがたくさん作られています。  有名どころで言うなら、筆頭がマッカラン蒸留所です。シングルモルトウイスキーのロールスロイスと呼ばれ、シェリー樽を使った熟成が特徴的です。シングルモルトウイスキーで世界1、2の販売量を誇るグレンリベット蒸留所とグレンフィディック蒸留所もスペイサイドにあります。
マッカラン蒸留所

スペイサイドにはマッカラン蒸留所があります。画像はサントリーの公式YouTubeより

 ローランドには首都のエジンバラやグラスゴーといった都市があり、面積も広いのですが、ハイランドほどの数はありません。有名どころだと、オーヘントッシャン蒸留所があります。グレーンウイスキーで有名なキャメロンブリッジ蒸留所もありますが、ほかにはあまりスターウイスキーはありません。ライトな感じのウイスキーが多いのですが、中には玄人好みの銘柄もあり、侮れません。
オーヘントッシャン12年

オーヘントッシャン12年は約4000円で購入できます

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竹鶴政孝も修行したヘーゼルバーン蒸留所
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お酒を毎晩飲むため、20年前にIT・ビジネスライターとしてデビュー。酒好きが高じて、2011年に原価BARをオープン。2021年3月には、原価BAR三田本店をオープンした。新型コロナウイルス影響を補填すべく、原価BARオンライン「リカーライブラリー」をスタート。YouTubeチャンネルも開設し生き残りに挑んでいる

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